いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】「001」は「1」じゃない!エクセルで数値の先頭にある「0」を勝手に消させないテクニック

「001」と入力したのに先頭の0が消されてしまう……

 Excelで名簿などを作成する際、「001」のように0から始まる数値を入力したい時ってありますよね。セルに「001」と入力したのに、先頭の0が勝手に消えて「1」になってしまって困った……という経験のある人は多いのではないでしょうか。

 今回は、Excelの表に0から始まる数値を入力したい時に、0が消されないようにする方法を3つ解説します。それぞれのテクニックは、用途によって使い分けるとスマートに作業できます。ぜひこの機会に覚えてみてくださいね。

❶数値の前に「'」を入力して文字列にする

 「受講者名簿」の例を使ってやってみましょう。この表のD列の「郵便番号」欄には、郵便番号を「1770044」(①)のようにハイフンを除いた7桁の数値を入力するものとします。

 セルD5に「0170831」と表示させたい場合を考えてみましょう。そのまま「0170831」と入力すると先頭の0が消えてしまうので、数値の前に「'」(半角アポストロフィー)を付けて「'0170831」と入力します(②)。入力を終えたら、[Enter]キーを押します。

 すると、先頭の0は消えずに「0170831」と表示されましたね(③)。

 セルの書式が初期設定の場合、セル内に入力したデータが文字列の場合は左寄せ、数値は右寄せで配置されます。しかし、数値の前に「'」を付けて入力したデータは、文字列として扱われるため、左寄せになります。セルD4とセルD5(④)を比べてみてください。数値を入力したセルD4は右揃えになっていて、「'」を付けて数値を入力したセルD5は左揃えになっています。

 そこで次の項では、このD列のデータがすべて文字列として扱われるように、D列全体のセルの書式を「文字列」にする方法を解説します。この方法なら、D列に入力したデータの先頭から0が消されることはなく、データの配置も左揃えで統一できるので、見た目もそろえることができます。

❷列全体の書式を「文字列」にする

 先ほどと同じ「受講者名簿」の例で、D列全体の書式を「文字列」に指定してみましょう。まずD列の列番号をクリック(①)して、D列全体を選択します。

 [ホーム]タブ(②)→[数値]グループの[数値の書式]の右側にある矢印(③)をクリックします。表示されるメニューを下方向へスクロール(④)し、[文字列](⑤)を見つけたらクリックします。

 これでD列全体の書式が「文字列」に変更されました(⑥)。

 セルの書式が変わっているか、実際に確かめてみましょう。セルD6に「0200013」(⑦)と入力します。もちろん、先頭に「'」は付けません。入力を終えたら、[Enter]キーを押します。

 先頭の0は消えずに「0200013」と表示されましたね(⑧)。

 ちなみに先ほど、セルD5には「'0170831」のように「'」を付けてデータを入力しましたが、ここでセルの書式を「文字列」にしても、「'」が文字列となって表示されることはありません。正しく「0170831」と表示されます。

 さらに、D列の「郵便番号」欄にすべてのデータを入力してみると、すべてセル内に左揃えで配置されます(⑨)。

❸あらかじめセルに入力データの桁数を設定しておく

 3つ目の方法は、あらかじめセルに表示する数値の桁数を設定しておくというものです。この方法の便利な点は、入力したデータが指定した桁数に満たない場合、自動的に「0」が補完されることです。例えば、9桁の会員番号で「1」番目を入力したい時、「000000001」と入力するのはとても面倒ですが、セルに桁数を設定しておけば「1」と入力するだけで自動的に先頭の「0」が補完され、「000000001」と表示されます。

 では、実際にやってみます。先ほどの「受講者名簿」に「受講者番号」欄(①)を追加して、この列に表示する数値の桁数を9桁に設定しましょう。

 まず、受講者番号を入力するセル範囲(画面にはすべて表示されていませんが、ここではセル範囲A4:A19)(②)を選択します。

 [Ctrl]+[1]キーを押して、[セルの書式設定]ダイアログボックスを表示します。[表示形式]タブ(③)をクリックし、[分類]欄から[ユーザー定義](④)を選択して、右側の[種類]欄に「00000000#」(⑤)と入力します。これで、「入力された数値は9桁で表示し、9桁に満たない場合は0で補完する」という意味になります。

 入力ができたら、[OK](⑥)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。

 では、実際に受講者番号を入力してみましょう。セルA4に「1」(⑦)と入力して[Enter]キーを押します。

 すると、0が自動で補われ、「000000001」(⑧)と表示されましたね。

 この方法を使えば、「0」を何度も入力しなくてもいいので効率よく入力ができますよ。

応用:郵便番号欄を簡単に入力するもう1つのテク

 前述の❶と❷の例で扱った郵便番号の入力は、[セルの書式設定]ダイアログボックスを使って行うこともできます。まず、郵便番号を入力するセル範囲(画面にはすべて表示されていませんが、ここではセル範囲E4:E19)(①)を選択します。

 [Ctrl]+[1]キーを押して、[セルの書式設定]ダイアログボックスを表示します。[表示形式]タブ(②)をクリックし、[分類]欄から[その他](③)を選択して、右側の[種類]欄から[郵便番号](④)を選びます。これで、セルに「XXX-XXXX」という郵便番号の形式が設定されます。

 設定ができたら、[OK](⑤)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。

 シートに戻ったら、郵便番号を入力してみましょう。セルE4に「1770044」(⑥)と入力して[Enter]キーを押します。

 すると、自動的にハイフンが補完されて「177-0044」(⑦)と表示されました。

 セルE5の「017-0831」(⑧)のように、先頭が「0」となる郵便番号も正しく表示されます。

0から始まる数値の入力は用途によって使い分けよう

 今回は、Excelの表に0から始まる数値を入力したい時に、0が勝手に消されないようにする方法を3つ解説しました。

 これらのテクニックは、既に知っているという人も多いかもしれません。もし、今まで何となく操作していたという人がいたら、どの場面でどのテクニックを使うのがベストなのか、ぜひ考えてみてくださいね。

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