いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】新規ブックを保存せずに閉じてしまった！エクセルで一度も保存されていないブックを復元するテク

トップスタジオ

2019年7月19日 06:55

保存せずに閉じてしまった新規ブックって復元できるの？！

　「苦労して作成したExcelの資料を、うっかり保存せずに閉じてしまった……」
　「作成途中でなんか失敗したような気がしてあえて保存せず閉じたけど、やっぱりあのまま保存しておけばよかった……」

　長くExcel業務を行っていると、皆さんも一度や二度は、こんな経験があるのではないでしょうか。

　以前の記事では、Excelの自動保存の機能を使って、未保存のExcelブックを復元する方法を解説しました。ただしこの方法は、一度は名前を付けて保存したことのあるブックに対してのみ有効な方法でした。では、新規作成したばかりで名前のない「Book1.xlsx」のようなブックを保存せずに閉じてしまった場合、救済策はないのでしょうか？

　今回は、Excelで編集途中の新規ブックを保存せずに閉じてしまった場合、そのブックの内容を復元する方法を解説します。

未保存の新規ブックを復元するには

　新規ブックを開き、「TODOリスト」を作成している途中（①）でブックを保存しないまま閉じてしまったけれど、元の内容を復元したいという例を考えてみましょう。ここでは［×］ボタン（②）をクリックしてブックを閉じます（保存するかどうかを確認するダイアログボックスが表示されますが、ここでは［保存しない］をクリックします）。

　次に、どのブックでも構いませんが、ブックを開いて［ファイル］タブ（③）をクリックします（ここでは新規ブックを開き、［ファイル］タブをクリックします）。

　［情報］の画面の下のほうにある［ブックの管理］ボタン（④）をクリックし、表示されるメニューから［保存されていないブックの回復］（⑤）を選択します。

　［ファイルを開く］ダイアログボックスが表示されます。ダイアログボックスのアドレスバー（⑥）を見てください。この場所に、保存されないまま閉じられたブックが一時的に自動保存されます。保存される場所は（自動保存される間隔は、以前の記事で解説したとおり、［Excelのオプション］画面の［保存］→［ブックの保存］欄で設定できます）。「Book1(Unsaved-xxxxxxxxx).xlsb」（⑦）というブックが保存されていることがわかりますね。

　具体的に未保存のブックが保存される場所（フォルダー）を知りたい場合は、アドレスバーの何も表示されていない部分をクリックすると、ファイルパスを確認できます。画面上にすべては表示されていませんが、「C:Usersユーザー名（使用するパソコンによって表示が異なります）AppDataLocalMicrosoftOfficeUnsavedFiles」（⑧）の場所に未保存のブックが保存されることがわかります。

　「Book1(Unsaved-xxxxxxxxx).xlsb」（⑨）をクリックして、［開く］（⑩）をクリックしてみましょう。

　なお、保存しないで閉じてしまったブックが複数存在する場合には、このダイアログボックスに複数のブックが表示されます。作成日時などを参考にして、自分が探しているブックがどれなのかを判断してみてください。

　自動保存されたブックが開き（⑪）、メッセージバーに「復元された未保存のファイル」（⑫）と表示されます。ブックを閉じる前のシートの内容が画面に表示されるので、メッセージバー上の［名前を付けて保存］（⑬）をクリックしましょう。

　［名前を付けて保存］ダイアログボックスが表示されます。ここからは、普段新規ブックに名前を付けて保存する手順と同じです。保存したい場所（⑭）に移動してファイル名（⑮）を入力し、［保存］（⑯）をクリックします。

　ブックが「TODOリスト.xlsx」という名前で保存されました（⑰）。これでもう、安心してブックを閉じることができます！