いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】ブックをクラウドに保存すればメリットがたくさん! エクセルを使う時の必須テクとなったOneDriveの基本をおさらい

オンラインストレージ「OneDrive」って何?

 ExcelをはじめとするOffice製品や、Windowsのパソコンを使っていると、「OneDrive」という言葉を耳にしたり、表示を見かけたりしたことがあると思います。でも、OneDriveって何なのかよくわからなくて、使ったことがない……という方もいるかもしれませんね。

 OneDriveとは、Microsoft社が提供しているオンラインストレージです。オンラインストレージとは、インターネット上(オンライン)でファイルを保管できる場所(ストレージ)のことです。インターネット上にファイルをアップロードできるということは、その場所を知っていれば、自分のパソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなど別の機器からファイルを開いて編集したり、他の人にファイルの保管場所を教えてファイルを共有したりすることもできるのです。Microsoftアカウント(これについては後ほど詳しく説明します)を持っていれば、誰でも無料で5GBのストレージを使うことができ、基本的な機能は無料で使えます。

 また、パソコンの中にたまってきた写真や動画をオンラインストレージに移動させれば、パソコンの中のデータを減らすことができます。ファイルをパソコンとオンラインストレージの両方に保管しておけば、うっかりパソコンの中のファイルを削除したりしてしまった時のバックアップとしてオンラインストレージ上のファイルを使うこともできます。

 このように、オンラインストレージは使いこなすととても便利です。今回は、オンラインストレージの1つであるOneDriveの設定方法や使い方を、初めての方にもわかりやすいように詳しく解説していきます。OneDriveは、Excelを使った業務でも役立つので、これを機にぜひ使ってみましょう!

はじめに:Microsoftアカウントを取得しよう

 OneDriveを使い始める前に、「Microsoftアカウント」を取得する必要があります。Microsoftアカウントとは、Microsoft社が提供するさまざまなサービスを使用する際に必要となるアカウントです(ただし、MicrosoftアカウントがなくてもExcelなどのOffice製品を使用することはできます)。まずは、このMicrosoftアカウントを取得しましょう。もちろん、アカウントは無料で取得できます。MicrosoftアカウントはWindowsのパソコンを買った直後のセットアップ時に取得することもできるので、もうアカウントを持っている人も多いかもしれませんね。すでにMicrosoftアカウントを持っている方は、このステップは読み飛ばしていただいて構いません。

 では、さっそく実際にMicrosoftアカウントを取得してみましょう。WebブラウザーでMicrosoftアカウントのWebページにアクセスし、[Microsoftアカウントでサインイン](①)をクリックします。

 Microsoftアカウントへのサインイン画面が表示され、この画面からアカウントの新規作成ができます。メールアドレスの入力欄の下に表示される[作成](②)をクリックします。

 [アカウントの作成]画面が表示されます。メールアドレスの入力欄にメールアドレス(③)を入力し、[次へ](④)をクリックします。1つのアドレスにつき登録できるMicrosoftアカウントは1つだけです。過去にMicrosoftアカウントに登録したことのあるメールアドレスを再度使うことはできないので注意しましょう。[新しいメールアドレスを取得]をクリックすると、新しいメールアドレスを作成して登録できます。

 [パスワードの作成]画面に切り替わるので、設定したいパスワード(⑤)を入力し、[次へ](⑥)をクリックします。

 すると、[アカウントの作成]画面で入力したメールアドレス宛に、4桁の数字の確認コードが送信されます。メールに記載されている確認コード(⑦)を画面上に入力し、[次へ](⑧)をクリックします。

 最後に、アカウントが機械やロボットによって作成されたのではないことを認証する操作を行います。画面に表示されるランダムな英数字を入力し(⑨)、[次へ](⑩)をクリックします。

 Microsoftアカウントが作成され、マイページが表示されました。ページ左上のアカウント情報欄(⑪)から、アカウント使用時に表示される名前や、アイコンとなるプロフィール画像などを設定できます。ここで設定する名前やアイコンは、Officeアプリケーションを使用する時にサインインすると、アプリケーション使用中の画面に表示されます。

 これで、Microsoftアカウントの取得が完了しました。画面の表示に従って操作していけば、簡単にアカウントを取得できますね。

OneDriveの使い方1:Webブラウザーから使う

 Microsoftアカウントを取得すれば、OneDriveを使うことができます。OneDriveへのファイルの保存方法はいくつかありますが、Webブラウザーからアクセスして保存するのが簡単で便利な方法です。

 まず、OneDriveのWebページにアクセスし、[OneDriveに移動](①)をクリックします。Microsoftアカウントにサインインしていない場合はこのボタンが表示されません。画面右上に表示される[サインイン]をクリックしてメールアドレスやパスワードを入力し、サインインしましょう。

 自分のOneDriveのWebページ(②)が表示されます。今はまだ何もファイルが保存されていないので[ファイル]欄に何も表示されていませんが、ファイルを保存するとここに表示されるようになります。

 画面に表示される[アップロード]ボタンからファイルを選択してアップロードすることもできますが、このOneDriveのWebページは、ファイルをドラッグ&ドロップで直接アップロードできるのがとても便利です。次の画像のように、アップロードしたいファイルのある場所をエクスプローラーで表示しておき、Webページ上にファイルを直接ドラッグ&ドロップ(③)します。

 ファイルがOneDriveにアップロードされ、Webページ上にファイル名が表示されました(④)。アップロードしたファイルの上に表示されている「ドキュメント」と「画像」フォルダーは、OneDriveが自動的に作成するフォルダーで、1つファイルをアップロードすると画面に自動で表示されるようになります。デフォルトではこれらのフォルダーには何も入っていません。

 ここではExcelのブックを単独でアップロードしましたが、複数のファイルを同時にアップロードしたり、フォルダーごとアップロードしたりすることもできます。直感的に操作できるので、とても便利ですよ。また、共有パソコンなど自分のものではないパソコンから自分のOneDriveにファイルをアップロードしたい時などにも気軽に使えて便利です。

OneDriveの使い方2:エクスプローラーから使う

 OneDriveのもう1つの使い方は、自分のパソコンのOneDriveアプリにMicrosoftアカウントでサインインして、エクスプローラーから使えるようにするというものです。

 Windows 10のパソコンには、最初からOneDriveアプリがインストールされています。パソコンを買った後のセットアップでMicrosoftアカウントを設定していれば、すでにOneDriveがエクスプローラーから使える状態になっています。OneDriveがエクスプローラーから使えないという人は、本記事前半の手順を参考にMicrosoftアカウントを取得した後、次の手順の通りに操作してみてくださいね。

 [スタート]メニューから[OneDrive]アプリをクリックして起動すると、[OneDriveを設定]画面が表示されるので、Microsoftアカウントのメールアドレス(①)を入力し、[サインイン](②)をクリックします。

 パスワードの入力を求められるので、Microsoftアカウントのパスワード(③)を入力し、[サインイン](④)をクリックします。

 サインインした後、OneDriveの概要や、有料プランについての画面が表示されます。画面の内容に従って進むと[OneDriveフォルダーです]画面が表示されるので、[次へ](⑤)をクリックします。

 すると、エクスプローラー内に[OneDrive]フォルダー(⑥)が作成され、OneDriveに保存されているファイルやフォルダー(⑦)が表示されます。この状態になると、普段自分のパソコンにファイルを保存する時と同様の操作で、エクスプローラーを使ってOneDriveにファイルを保存できるようになります。もちろん、ファイルを開いて編集する時も、普段と同じ操作で行うことができます。

 なお、Windows 10のパソコンには最初からOneDriveアプリがインストールされていますが、もしパソコンの中にOneDriveアプリが見つからない場合は、Microsoft Storeアプリから無料でインストールできますよ。

簡単に設定できて便利なOneDriveをぜひ使い始めてみよう!

 今回は、Microsoftアカウントを取得してOneDriveをパソコンで使う方法を解説しました。これまで、OneDriveが何なのかわからなかった方や、使い方を知らなかった方も、簡単に使い始められることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

 次回は、OneDriveを活用して、Excelのブックを他の人と共有するテクニックを解説します! 共有で不便さを感じている方は必読ですよ。楽しみにしていてくださいね!

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