いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】Excel 2003で使えたオートフォーマット機能はもう使えない?最新版のエクセルで利用できるようにするテク
2019年8月5日 06:55
昔使えた「オートフォーマット」はもう使えないの?
Excel 2003以前のバージョンで使えた「オートフォーマット」という機能をご存知ですか? 色や書式などが設定されたフォーマットの中から、自分の好みのものを選んで表を作成できるというものです。自分で一から表のフォーマットを作成する必要がないうえ、出来上がりのイメージを事前に確認できるので、とても便利な機能です。
このように便利な「オートフォーマット」機能ですが、この機能のコマンドは、Excel 2007以降から初期設定では表示されなくなっています。読者の中には、「便利だったあの機能はもう使えないのか……」とモヤモヤしている人も多いかもしれませんが、実はこの機能は、最新版のExcelでも使えるようにすることができます。
今回は、「オートフォーマット」を例に、リボンに初期設定で表示されていない機能を使えるようにする方法を解説します。また後半では、オートフォーマットの使い方についても解説します。
この機能が懐かしいという読者の皆さん、初めてだけど便利そうなので使ってみたいという読者の皆さん、ぜひ試してみてくださいね。
リボンに表示されていない機能のコマンドを表示させる
「オートフォーマット」のように、現在のバージョンのExcelでリボンに表示されていない機能でも、自分自身でリボンにコマンドを追加すれば、使用することができます。具体的には、リボンに新しいタブ(ユーザー設定のタブ)を作成し、表示させたいコマンド(ここではオートフォーマット)をそのタブの中に追加します。
では早速やってみましょう。どれでも構わないのでExcelのブックを開き、[ファイル]タブ→[オプション]をクリックして[Excelのオプション]画面を表示しておきます。画面左側のメニューから[リボンのユーザー設定](①)をクリックし、[コマンドの選択]のドロップダウンリストから[リボンにないコマンド](②)を選択します。
画面の左側に表示されるコマンドの一覧から、[オートフォーマット](③)を探します。コマンドの一覧は50音順で表示されているので、「お」の付近を探すとすばやく見つけられます。
冒頭でも触れましたが、リボンにないコマンド(今回の例では「オートフォーマット」)は、自分自身で新たに作成したタブの下に追加します。次は、そのための新規タブを作成しましょう。
同じ[Excelのオプション]画面の右下のほうにある[新しいタブ](④)をクリックします。
すると、画面の左側に表示されるタブの一覧に[新しいタブ(ユーザー設定)]と、その下に[新しいグループ(ユーザー設定)](⑤)が追加されます。
新しいタブと新しいグループが追加されたら、次は名前を変更しましょう。まずは新しいタブの名前から変更します。[新しいタブ(ユーザー設定)](⑥)を選択した状態で[名前の変更](⑦)をクリックします。
[名前の変更]ダイアログボックスが表示されるので、タブに付けたい名前(⑧)を入力し、[OK](⑨)をクリックします。
すると、先ほどのタブの名前が[オートフォーマット(ユーザー設定)](⑩)に変更されました。続けて新しいグループの名前を変更します。名前を付けたタブの下に表示されている[新しいグループ(ユーザー設定)](⑪)を選択した状態で、[名前の変更](⑫)をクリックします。
[名前の変更]ダイアログボックスが表示されるので、グループに付けたい名前(⑬)を入力し(ここではグループ名と同じ名前にします)、[OK](⑭)をクリックします。
すると、[オートフォーマット(ユーザー設定)]タブの下にあるグループの名前も[オートフォーマット(ユーザー設定)]に変更されました。タブ名とグループ名の変更ができたら、[オートフォーマット]コマンドをリボンに追加します。左側の欄にある[オートフォーマット](⑮)、右側の欄にある[オートフォーマット(ユーザー設定)](⑯)グループが選択されていることを確認したら、真ん中にある[追加]ボタン(⑰)をクリックします。
すると、画面右側の[オートフォーマット(ユーザー設定)]タブ→[オートフォーマット(ユーザー設定)]グループの下に[オートフォーマット]が追加されました(⑱)。
これでオートフォーマット機能の設定は完了です。[OK](⑲)をクリックして、[Excelのオプション]画面を閉じます。
シートに戻ると、新しいタブ[オートフォーマット]タブが追加されているのでクリックしてみましょう。新しいタブの中には[オートフォーマット]のコマンドも追加されていますね(⑳)。
オートフォーマット機能を使って表の見た目を整える
前項までの手順で、オートフォーマット機能が使えるようになったので、実際にこの機能を使って表の見た目を整えてみましょう。次のように、データのみが入力されていて、何も書式が設定されていない表があるとします(①)。
オートフォーマットを適用したい範囲(ここではセル範囲A2:H7)を選択(②)した状態で、[オートフォーマット]タブ(③)→[オートフォーマット](④)をクリックします。
すると[オートフォーマット]ダイアログボックスが表示されます。選択できるフォーマットの一覧の中から、好みのものを選びます(⑤)。
選択できたら、[OK](⑥)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。
シートに戻ると、先ほど選択したフォーマットが適用されましたね(⑦)。自力で1つ1つ書式を設定しなくても、見た目の整った表に仕上げることができました。
手軽に見た目が整うという意味では、Excelには[テーブル]機能もありますが、フィルターボタンが表示されて、データの検索や抽出などができる機能も付加されます。対して、オートフォーマット機能は純粋に表の見た目だけを変更する機能で、[テーブル]機能とは異なるスタイルを設定することもでき、表の見た目を簡単に整えたいときに便利です。
リボンに表示されていない機能のコマンドも使用できる!
今回は、「オートフォーマット」の例を使って、Excelでリボンに表示されていない古い機能を使えるようにする方法を解説しました。また後半では、実際にオートフォーマット機能を使って、表の見た目を整えました。この機能を初めて知ったという皆さんも、意外と便利だと実感してもらえたのではないでしょうか。
今回は、新しく作成したタブにExcelの古い機能を追加するという方法を解説しましたが、これを応用して、新しく作成したタブに自分がよく使う機能だけを集めてオリジナルのタブを作成することもできます。タブを切り替えずに自分がよく使う機能にアクセスできるので、操作に慣れれば作業効率のアップも期待できますよ。ぜひ試してみてくださいね。
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