どれ使う?プログラミング教育ツール

機能大幅アップした『micro:bit』v2でプログラミング!~内蔵スピーカー&タッチセンサーで楽器化

 子ども向けプログラミング学習用マイクロコンピューターの『micro:bit』の仕様が新しくなり、日本国内でも11月25日より発売されました。新型のmicro:bitで、追加された機能を使って簡単で楽しい楽器を作ってみましょう。

新しいmicro:bit

 まず、新旧のmicro:bitを比べてみましょう。新型はさまざまな機能が盛り込まれています。

表側:左が旧型、右が新型
裏側:左が旧型、右が新型

 例えば以下のような機能が追加されました。

  • スピーカー:本体から音が出せる
  • マイク:音に応じた仕掛けが作れる
  • ロゴ部分がタッチセンサー:触れたら何かおきる仕掛けが作れる

 これまでの旧型micro:bitの場合は、上記のような機能を使いたいときは、別売りの追加モジュールをつなぐ必要がありましたが、新型micro:bitならば単体で済んでしまいます。

プログラミングアプリにも新型ブロックが登場

 micro:bitのプログラミング用「MakeCode」をWebブラウザーで開きます。プログラム用のブロックを確認してみると、新型の機能のプログラムブロックが“v2”として組み込まれていることがわかります。ただし、追加の新型用ブロックはまだ日本語化されていません。

[入力]カテゴリのブロック
[音楽]カテゴリのブロック

 新しい音楽ブロックを次の図の通り試してみましょう。べたっとしたビープ音ではなくちょっとリッチな電子音で効果音が出ます。画面左側のシミュレーターで試すだけでも確認できますが、micro:bit本体にプログラムをコピーして試すと、より、旧型との差に感慨が深まるでしょう。

ボタン[A]を押した時に、“giggle”サウンドを終わりまで再生するプログラム

タッチセンサーで楽器化!

 クリスマスも近いので、ジングルベルを演奏できる楽器を作りたいと思います。新たに追加されたタッチセンサーを使います。

 ジングルベルの最初のフレーズは“ラッラッラー ラッラッラー ラッドッファーッソラー”なので、“ラ”・“ド”・“ファ”・“ソ”の4個の音だけを出せる仕組みにします。この4個の音をそれぞれ別のアクションに割り当てます。

 “ラ”が頻出で一番コントロールしやすくしたいのでタッチセンサーに割り当てましょう。新しい[on logo touched]ブロックで“ラ”の音を鳴らし、[on logo 離した]ブロックで音を停止します。他は、“右に傾けたとき”に“ド”、“ゆさぶられたとき”に“ファ”、“左に傾けたとき”に“ソ”をそれぞれ割り当てます。音の長さは短めに設定しておきます。

旧版の頃からある音ブロックを使用しているので、画面右側のシミュレーターは外部スピーカーとつなぐ絵になっている

 実際にプログラムデータをダウンロードしてmicro:bitにコピーして演奏した動画がこちらです。給電のために電池モジュールを接続してあります。

microbit v2をジングルベル専用の楽器に - 窓の杜

 加速度に応じて違う音が出るようなプログラムにして、micro:bitをこっそり体のどこかに仕込んでおけば、体の動きに応じて違う音が出る、なんてこともできます。ちょっとした芸や手品のサブ的な演出に使えそうですね。面白い仕掛けをぜひ作ってみてください!

 2020年度から小学校でプログラミング教育が実施されています。これに伴い家庭でも手軽にプログラミングを学習できるツールが多数登場していますが、どんなツールを使えばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか? そこで本連載では家庭でのプログラミング教育にピッタリなお勧めツールを紹介していきたいと思います。