どれ使う?プログラミング教育ツール
前回は3日坊主になってしまったのでmicro:bit製腹筋カウンターをバージョンアップ!
2020年5月21日 06:55
2020年度からついに小学校でプログラミング教育が実施されます。これに伴い家庭でも手軽にプログラミングを学習できるツールが多数登場していますが、どんなツールを使えばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか? そこで本連載では家庭でのプログラミング教育にピッタリなお勧めツールを紹介していきたいと思います。
前回ご紹介した「micro:bit」による腹筋カウンターですが、3日坊主に役立つと言いながら、筆者自身が3日間がんばったのちに挫折し、3日坊主の称号までしか得られませんでした。きっと誰かに褒められたらがんばれるはず。そこで、今回は、10回腹筋したら褒められる仕掛けを追加したいと思います。
前回のおさらい+ほめるプログラムを追加しよう
まず、前回のプログラムを復習しておきましょう。仕組みと手順は前回記事“「micro:bit」を腹筋カウンターにするプログラム ~運動不足解消のモチベーションアップ!”を参考にしてください。上体に「micro:bit」を貼り付けて腹筋をすると、姿勢に応じて数字がカウントされ、音がでます。[A]ボタンでリセットできる機能もつけました。
さて、この仕組みだけではモチベーションを維持できなかったので、ささやかな褒められる仕掛けとして、10回腹筋をしたら特別なメロディーが流れるプログラムを追加します。なお、本記事では、前回のプログラムに追加する新たなプログラムの部分だけを解説します。
“10回腹筋を行なったら”の条件を作る
まずは“10回腹筋を行なったら”という条件を作りましょう。
10回腹筋を行うということは、カウンターが10に達するということです。カウンターの数字は変数“count”で管理していました。この変数を常にチェックして、10になったらアクションを起こす条件をつくります。
まず、[基本]カテゴリーから[ずっと]ブロックを選びます。カウンターの値を常にチェックしておくためです。今回はこの[ずっと]ブロックの内側にプログラムを作っていきます。
次に、[論理]カテゴリーから[もし "真" なら]ブロックを選びます。さらに、"真"の部分には、[論理]カテゴリーから["0" "=" "0"]ブロックを入れます。下の図を参考にしてください。
さらに["0" "=" "0"]ブロックの左側の"0"の部分に[変数]カテゴリーから、前回プログラムで定義済みの変数[count]を入れます。右側には"10"と入力します。
これで、カウントが10になったときを示す条件ができました。“10回腹筋を行なったら”の部分の完成です。
“ほめられる”演出部分を作る
次に、“ほめられる”演出を作りましょう。[音楽]カテゴリーから[メロディを開始する"ダダダム" くり返し"一度だけ"]ブロックを選んで“ダダダム”の代わりに“歓喜の歌”を選びます。さらに、[基本]カテゴリーから[アイコンを表示 "*"]ブロックを選んでハートマークを選択します。
ここで、カウントが10回に到達したので、カウントをまた0に戻す処理をしておきます。[変数]カテゴリーから[変数 count を 0 にする]ブロックを選びます。
演出として、ハートアイコンが表示されてから1秒待って、表示を消します。[基本]カテゴリーから[一時停止(ミリ秒)"100"]ブロックを選択します。 "100"の代わりに"1 second"を選ぶと"1000"と表示され、1秒の意味になります。さらに[基本]-[その他]カテゴリーから[表示を消す]を選択します。
これで完成です。前回のプログラムと続けて全体を表示すると、下の図のようになります。
画面内のシミュレーターで、「micro:bit」本体の下の方にマウスオーバーすると、傾きを再現できるので、10回マウスオーバーさせてみてください。歓喜の歌のメロディーが流れ、ハートマークで褒めてくれます。カウンターは0にリセットされますので、メロディーを聴き終わったら、もう一度、腹筋10回がんばりましょう。なお、前回作った[A]ボタンを押してリセットする機能もそのまま使用できます。
シミュレーターの動きを動画でご覧ください。
これで、今度は3日坊主を越えて1週間くらいはがんばってみたいと思います。みなさんも、簡単なプログラムでちょっとした仕掛けを作って使ってみてください。