やじうまの杜

パワポに日本の街を3Dモデル化する「PLATEAU」をぶち込んでみたらビックリ!

身近なツールで3Dモデルデータを活用してみよう

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日本の街をパワポに挿入? 「PLATEAU」のモデルを活用しよう

 国土交通省が主導して進められている3D都市モデル整備・オープンデータ化プロジェクト「PLATEAU」(プラトー)をご存じでしょうか。要するに、日本全国の都市を3Dモデルにし、みんなで使えるようにしちゃおうという施策なのですが、ここで公開されている3Dモデルが結構すごいです。詳しくは、西田宗千佳氏の記事をどうぞ。

 「PLATEAU VIEW(Ver1.0)」というWebアプリケーションが用意されていますので、データを閲覧するだけならば比較的簡単。[Add Data]ボタンから建物モデルのデータを追加すれば、「Google マップ」のようにマウスで地図を操作しながら、3Dモデルの街並みを散策できます。

「PLATEAU VIEW」で3Dモデルの街並みを散策
PLATEAU VIEW の使い方

 さらに、3Dモデルデータをダウンロードして、自分のアプリやコンテンツに組み込むことも可能。バーチャルリアリティ(VR)に利用したり、データをマッピングしたり……可能性は無限大!――なのですが、日頃からあまり3Dモデルデータに触れておらず、馴染みのないユーザーにとっては“どうやって使えばいいんだ”って感じなのも事実。アプリ開発者やコンテンツクリエイターにしか使い道はなさそうに思えます。

 けれど、意外や意外、このデータは「Microsoft Office」にも簡単にインポートして使えるのだそうです。

 というわけで、実際にやってみました。東京都23区のデータセットは以下のWebサイトからダウンロードできます。

 CityGML形式、FBX形式、OBJ形式の3つが選択できますが、「Microsoft Office」の場合はFBXかOBJがよいようです。東京23区の場合、以下のようにメッシュに区切って番号が割り振られているので、たとえば新宿近辺のデータを得たい場合は“533945”をダウンロードすればOK。ZIP形式で圧縮されていますが、それでもGB単位のファイルサイズになっていますので、ストレージの空き容量には注意しましょう。

東京都23区のデータセット。CityGML形式、FBX形式、OBJ形式の3つが選択できる
地図はメッシュに区切って番号が割り振られている。新宿近辺のデータを得たい場合は“533945”をダウンロード

 3Dモデルデータが入った書庫ファイルを解凍するといろんなファイルが出てきますが、今回主に使うのは“LOD1”と“LOD2”です(LODはモデルの品質で、LOD1は建物をハコとして判別レベル、LOD2はもう少し詳細なモデルということのようです)。試しに“LOD253394525”フォルダーにあるOBJファイルを「PowerPoint」に放り込んでみると、見覚えのある2本角の建物が現れました。実際に見たことはないのですが、これって東京都庁ですよね!

3Dモデルデータが入った書庫ファイルを解凍した様子。今回は“LOD253394525”フォルダーにあるOBJファイルを利用しました
実際に見たことはないのですが、これって東京都庁ですよね!

 3Dモデルなんてアプリ&ゲーム開発者やクリエイターが使うものでは……と思う方も少なくないと思いますが、日頃よく使う「Microsoft Office」で使えるのであれば、少し身近に感じませんか? 規約さえ守れば商用も可能とのことなので、パワポスライドのちょっとした賑やかしに使ってみてもよいかも。「Excel」でも同様に3Dモデルファイルを挿入できるようなので、ぜひ試してみてください。