やじうまの杜

「Firefox」の翻訳が「あいつら」の声で脳内再生されてしまう問題(?)が発生中

悪いのは「YouTube」漬けになった自分の脳

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問題の翻訳。「Firefox」でときどき表示される

 シェアが伸び悩んでいる「Firefox」では最近、魅力を訴求してユーザーの定着を図ろうと、新機能やあまり知られていない既存機能を積極的にアピールするUIを追加しているようです。しかし、その翻訳の一部に問題(?)が発見され、ちょっとだけ話題になっています。

 「ゆっくりしていってね」という表現が、どうしても「YouTube」でよく見かける「ゆっくり解説」を連想させてしまうのです。

 「ゆっくり解説」動画とは、「AquesTalk」などの音声読み上げソフトでキャラクターに声を当て(ゆっくりボイス)、古今東西さまざまな話題をキャラの掛け合いを交えて解説・紹介する動画です。キャラクターには縦スクロール型シューティングゲーム『東方』シリーズに登場する「魔理沙」と「霊夢」――しかも、お饅頭みたいに丸くデフォルメされた――がよく使われます。そして、そのオープニングに決まって用いられるのが「ゆっくりしていってね」というフレーズなんですよね。

ゆっくりしていってね!(「ゆっくり資源解説」より拝借)

 「ゆっくり解説」動画はさまざまなクリエイターによって制作されており、真面目なものからうさん臭いものまで、幅広いジャンルがカバーされていますが、個人的に最近気に入っているのは「ゆっくり資源解説」です。筆者がこれまでの人生であまり触れることなかった「鉱物資源」を解説してくれているのが興味深く、また、お気に入りの鉱石を紹介する魔理沙が毎回暴走し、霊夢が止めるという茶番(?)も楽しいです。「ゆっくり解説」動画がどんなものかご存じない方は、ご参考までにいかがでしょうか。

【ゆっくり】鉄鉱石をゆっくり解説。縞状鉄鉱層とは?

 ちなみに、今回の「ゆっくりしていってね」という訳の原文は「Make yourself at home」だそう。家に招かれたときによく言われるフレーズで、自宅にいるときのように過ごしてください、くつろいでくださいといった意味です。

今回の「ゆっくりしていってね」という訳の原文は「Make yourself at home」だそう

 「YouTube」漬けの生活を送っていると「あいつら」の声で脳内再生されてしまって変な感じですが、「ゆっくりしていってね」は至極まっとうな訳だと思います。「Firefox」の翻訳はボランティアで行われているので、どうしても我慢ならない人はよりよい訳を提案してみるとよいでしょう。

 個人的にはこのままにしておいてほしいと思います。