やじうまの杜
「ChromeOS 115」でサポートされたAndroidアプリのストリーミング機能ってなんぞ?
「LINE」の新着チェックなど、ちょっとした用事にはぴったり
2023年8月16日 13:00
「やじうまの杜」では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
先日リリースされた「ChromeOS 115」で「スマート フォン ハブ」(Phone Hub)が拡張され、アプリのストリーミング(App Streaming)がサポートされました。編集部の端末でも利用できるようになったので、実際にどのような感じなのかをお伝えしたいと思います。
スマート フォン ハブとは?
その前にまず「スマート フォン ハブ」について説明しましょう。この機能はChromeOSデバイス(Chromebook)からAndroidデバイスの機能を利用できるようにします。最新のOSでは、以下の4つの機能がサポートされています。
- 最近使った Chrome タブ:スマートフォンの「Google Chrome」で最近開いたURLをChromebookで表示
- 最近の写真:スマートフォンの写真とメディアへChromebookからアクセス
- 通知:スマートフォンの通知をChromebookで受け取り、閉じたり、返信したりする
- アプリ:スマートフォンにインストールされているアプリをChromebookで利用する
Chromebookの[接続済みのデバイス]設定ページでスマートフォンとの連携(リンク)をセットアップすると、Chromebookのシェルフ(タスクバー)に「スマート フォン ハブ」のアイコンが追加され、ここからスマートフォンの状態を確認したり、上述の機能へアクセスできるようになります。
アプリのストリーミング(App Streaming)
アプリのストリーミングを利用するには、以下のAndroid端末が必要です。
- 「Android 13」以降を搭載した「Google Pixel 4a」以降のPixelモデル。
- 「Android 13」以降を搭載した一部のXiaomiデバイス:12T、12T Pro、13
さらに、以下の条件を満たしている必要があります。
- 両方のデバイスが同じ Wi-Fi ネットワークに接続されている。ただし、一部のパブリック/プライベート Wi-Fi ネットワークはサポートされない。インスタント テザリングを使用して両方のデバイスを同じローカルエリア ネットワークに接続してもよい
- スマートフォンとChromebookが近くにある
すべての要件を満たしていれば、「スマート フォン ハブ」アイコンを押すと現れるポップアップに最近スマートフォンで利用したアプリのアイコンが表示され、Chromebookから利用できるようになります。すべてのアプリから選ぶことも可能。
実際の使い勝手としては、SNSやメッセンジャーアプリの更新をチェックするだけならば十分という印象を受けました。デスクトップ右側へコンパクトに表示されるのも、そうした使い方を想定して設計していることを思わせます。
また、AndroidアプリをChromebookにインストールしなくても使えるのも手軽ですね。アプリが実行されるのはスマートフォン側で、Chromebookはその画面を表示しているだけに過ぎません。そのため、複数のデバイスで使うのに向いていない「LINE」などのアプリをChromebookで使いたい場合にも向いています。
一方で、ゲームをプレイするには向いていなさそうです。正しくレンダリングされないことがありますし、操作も困難です。
もっとも、「Minecraft」をはじめ、一部のAndroidゲームはChromebookにインストールしてプレイできます。ストリーミングは軽いアプリを新着情報のチェック程度に使い、本格的に利用する場合はChromebookにインストールするといった使い分けを行うとよいでしょう。