やじうまの杜
Windows起動時に「PC のセットアップを完了しましょう」が全画面で出て鬱陶しい!
回避策はこれ!
2024年3月1日 06:45
「やじうまの杜」では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
Windows 11を起動すると、ときどき「PC のセットアップを完了しましょう」という案内が全画面で表示されて鬱陶しい……という声をときどき耳にします。共感しかない。
Windowsを起動したら、スタートアップ指定を無視して、いきなりこれが不定期で出てきやがるのが許せない。OSなんだからもっと縁の下の力持ちに徹しろや。
— INASOFT 矢吹拓也 (@inasoft_ayacy)January 31, 2024
スタートメニュー内にゲーム広告出していた時のほうがまだマシだった。pic.twitter.com/SubBuydHLe
これは「セカンドチャンスアウトオブボックスエクスペリエンス」(SCOOBE)と呼ばれるもので、多くは「Microsoft アカウント」でWindows 11にログインしていないときに表示されるようです。
「アウトオブボックスエクスペリエンス」(OOBE)というのは、PCを箱から出して最初に行う設定、つまりOSの初期セットアッププロセスのことを指しますが、そこで推奨の設定、つまり「Microsoft アカウント」でのログインを行わなかったとき、親切にも「もう一度」(セカンドチャンス)「Microsoft アカウント」でちゃんとログインしようね、と念を押してくれるのが「SCOOBE」というわけです。
「Microsoft アカウント」でログインするメリットはいくつかあります。
- 「OneDrive」や「Windows バックアップ」といったMicrosoftのクラウドサービスをシームレスに利用できる。以前に使っていた環境の復元が容易
- 「BitLocker」でディスクドライブを暗号化した際、キーが「Microsoft アカウント」に保存されるのでなくさないで済む。ローカルアカウントの場合は自分で適切に管理しないと、最悪データを失ってしまう
一方で、「Microsoft アカウント」でログインしない、つまりローカルアカウントで利用したいという人も少なくありません。
- Microsoftのクラウドサービスを使いたくない(他社のサービスを使っている、など)
- 公共の共用パソコンとして利用するので、ローカルアカウントが運用上好ましい
- OOBEで「Microsoft アカウント」ログインを選ぶと、ユーザー名が勝手に決められてしまう(メールアドレスの最初5文字)のが嫌
いずれにしても、お節介な「SCOOBE」が好きな人はあまりいないと思いますので、「設定」画面で無効化してくとよいでしょう。[システム]-[通知]ページの一番下にある[追加の設定]セクションで、[Windows を最大限に活用し、このデバイスの設定を完了する方法を提案する]というオプションを無効にするだけです。
そのほかにも、「Winaero Tweaker」などのカスタマイズツールを利用するのも有効。スクリプトを書くことに抵抗がないのであれば、以前介したOSの環境構築スクリプトに数行、「SCOOBE」を抑止するレジストリ設定を追加しておくのもよいと思います。
# PowerShell の場合
New-Item -Path "HKCU:\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\UserProfileEngagement"
New-ItemProperty -Path "HKCU:\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\UserProfileEngagement" -Name "ScoobeSystemSettingEnabled" -Value 0 -Force
ちなみに、筆者はローカルアカウント派なのですが、ユーザー名さえ自由に決められたら「Microsoft アカウント」でもいいと感じています。が、要望を出してもなかなか採用はされず……困ったものです。