Windows 11 バージョン 22H2の新機能を使いこなす
第5回ウィンドウスナップが使いやすい! 「Windows 11 2022 Update」はデスクトップの隅々までモダン
2022年9月29日 15:53
本連載はこれまで、「Windows 11 2022 Update」におけるデスクトップ環境の改善を紹介してきました。5回目となる今回は、ここ4回で紹介しきれなかった他の改善を拾っていこうと思います。改善されたのは[スタート]画面や「エクスプローラー」、タスクバーだけではありません!
「スナップ レイアウト」の番号表示
Windows 10では、ウィンドウをデスクトップの右半分・左半分へ手軽にレイアウトする「スナップ」機能がサポートされました。ウィンドウのタイトルバーをデスクトップの端へドラッグすると半透明でレイアウト領域が示されるので、そのままウィンドウをドロップするとウィンドウのサイズ・位置がその領域にピタッとハマります。キーボード操作の方が好きな方は、[Windows]+左右矢印キーなどが使えます。
Windows 11ではこの機能がさらに拡充され、ウィンドウの最大化ボタンへマウスをホバーさせるとスナップさせるレイアウトが提案されるようになりました(スナップ レイアウト)。レイアウトをクリックすればウィンドウがスナップされ、それ以外の領域にレイアウトするアプリが選べます。複数のアプリを並べて表示する作業が、より簡単になったわけです。
この「スナップ レイアウト」パネルにはショートカットキーも割り当てらており、ウィンドウをアクティブにして[Windows]+[Z]キーを押すとアクセスできます。しかし、レイアウトの選択はマウスで行う必要があるため、操作をキーボードで完結することはできませんでした。
「Windows 11 2022 Update」ではこの問題が改善されており、[Windows]+[Z]キーで「スナップ レイアウト」パネルにアクセスすると、各レイアウトに番号が振られるようになりました。数字キーを押せばレイアウトを選択可能で、キーボード操作だけで好みにスナップできます。
デスクトップ上端に表示される「スナップ レイアウト」ガイド
また、ウィンドウをデスクトップ上端にドラッグすると、「スナップ レイアウト」ガイドが表示されるようになりました。従来はデスクトップ上端へのドラッグでウィンドウが最大化されていたのですが、これからは「スナップ レイアウト」も選べるようになります。この操作はタッチパネルでも利用可能です。
なお、こうした「スナップ レイアウト」の改善に伴い、「設定」アプリの[システム]-[マルチタスク]セクションの見直しも行われています。以前よりもオプションが簡素化され、わかりやすくなりました。
「スナップ グループ」の[Alt]+[Tab]キー対応
「スナップ レイアウト」で複数のアプリをレイアウトすると、レイアウトされたアプリはタスクバーのライブサムネイルで「グループ」として扱われます。
「Windows 11 2022 Update」ではこの「スナップ グループ」が、[Alt]+[Tab]キーのタスクスイッチャーでもサポートされました。タスクスイッチャーのデザインも少しアップデートされており、以前はデスクトップ全体に半透明効果が加えられていましたが、「Windows 11 2022 Update」ではタスクスイッチャーの部分のみに半透明効果が適用されています。
新しいタッチジェスチャー
「Windows 11 2022 Update」ではタッチジェスチャーが拡充され、タブレットPCにおける操作性が大きく向上しています。
- タスクバー中央から上にスワイプして[スタート]画面を表示
- タスクバー中央から上にスワイプして[スタート]画面を表示。下スワイプで閉じる
- [スタート]画面を横へスワイプしてピン留めアプリ・すべてのアプリを切り替え
- タスクバー右下を上方向にスワイプしてクイック設定パネルを呼び出す
- デスクトップ右端から左スワイプして通知センターを呼び出す
割り当てられたジェスチャーは直観的で、数回試すだけで覚えられるでしょう。
ハードウェアインジケータのアップデート
モニターの輝度やサウンドの音量を調整したときに表示されるインジケーターは、ながらくWindows 10時代のデザインを踏襲していました。
「Windows 11 2022 Update」ではこの部分にもメスが入っており、他のデスクトップ要素と統一感のある、モダンなデザインに刷新されています。
モダンなスタイルをより広い範囲に適用
また、古くからあるウィンドウやダイアログでも「マイカ」マテリアルデザインの適用が進みました。[ファイルを指定して実行]ダイアログやログイン画面のアクセシビリティポップアップなども「Fluent Design System」準拠になっています。
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