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コピペが捗ればパソコンの作業大幅効率アップ! コピー&ペースト省力テクニック
確定申告の締め切り直前! ワンランク上のコピペテク&ツールまとめ
2025年3月11日 06:55
コピペの効率化? 当たり前の操作だし、今さら覚えることなんてないでしょう。と思う人も多いですよね。確かにコピー&ペーストはパソコン操作の基本で、やりつくされた感はあります。
しかし、パソコン作業のほとんどはコピー&ペーストです。例えば、Webページの情報を収集する時、Excelの表をWordやPowerPointへ貼り付ける時、文章を推敲する時など、スムーズなコピペが作業の効率化に影響します。特に締め切り間近の作業では、いつも以上に[Ctrl]+[C]/[Ctrl]+[V]を連打するのではないでしょうか。
締め切りと言えば、2024年度分の確定申告は2025年3月17日(月)までです。ふるさと納税や医療費控除など、会社勤めの人でも確定申告が必要になることがあるでしょう。Excelにまとめたデータやクレジットカードの明細などからくり返しコピペする作業が発生しそうです。
今回は、Windowsに標準で用意されている機能のほか、コピー&ペーストに特化したフリーソフトをまとめて紹介します。気に入った機能やソフトが見つかれば、普段の業務も効率アップ間違いなしです。
[Ctrl]+[V]より[Windows]+[V]が使えるシーンもある
[Ctrl]+[C]キーを押してコピー後に[Alt]+[Tab]キーでウィンドウ切り替え、[Ctrl]+[V]キーで貼り付け。パソコンに慣れている人にとっては当たり前の操作ですよね。
ただ、いくら軽快にウィンドウを切り替えられても、5回、10回とくり返していると面倒になってくるはずです。貼り付け先を間違えたりすることもあり、“前の前”にコピーした内容を貼り付け直したいこともあるでしょう。そんな時は、[Ctrl]+[V]キーではなく、[Windows]+[V]キーを使ってみてください。
クリップボードの内容が一覧表示されます。例えば、明細に記録された複数箇所から何度もコピペしたい場合に重宝します。クリップボードの内容のうち、よく使う項目はピン留めしておくことも可能です。
なお、この機能はWindowsに標準で用意されていますが、初期状態で無効となっています。[Windows]+[V]キーを押したときに表示されるメッセージで[有効にする]をクリックすると利用できるようになります。[設定]画面の[クリップボードの履歴]のスイッチをONにしても構いません。
いちいち書式クリアは無駄。[Ctrl]+[Shift]+[V]が正解
Webページのテキストを引用したい時、コピー後に[Ctrl]+[V]キーを押してWord文書などに貼り付けると、フォントや画像、リンクなどもまとめて貼り付けられてしまいます。毎回“書式のクリア”をしていませんか? [Ctrl]+[Shift]+[V]キーを押してみてください。
もし、[Ctrl]+[Shift]+[V]キーが効かない場合は、前述の[Windows]+[V]キーを使ってください。クリップボードの内容を書式なしの状態で貼り付けられます。
Webページのリンク文字列がコピーできない!? [Alt]キーを併用しよう
Webページ上でリンクの設定されている文字列をコピーしたいことがありますよね。文字列を選択しようとして、ジャンプしてしまうとイライラします。[Alt]キーを押しながらドラッグしてみてください。素直に文字列選択できるはずです。
この操作は、「Microsoft Edge」のほか、「Google Chrome」や「Firefox」などのWebブラウザーでも使えるので、覚えておくと便利です。
画像内のテキストを抽出して貼り付けたい! 「Power Toys」が便利
テキストをコピーしようとしたら画像だった……。仕方なく手入力した経験がありませんか? そんな時は、Microsoftが無料で提供する「Power Toys」を使ってみてください。
Windowsでの生産性向上が期待できる機能が集められており、その中の[Advanced Paste]がコピペを強化してくれます。
テキストがある箇所のスクリーンショットを撮影後、[Windows]+[Shift]+[V]キーを押すことで、クリップボードの内容を貼り付ける形式を選択できるようになります。[画像からテキストへ]の項目を選択するだけ。画像によってはスペースなどが混入してしまいますが、置換すれば問題解決です。
ここでは、Webページを例に操作していますが、手元にある画像ファイルを表示して、スクリーンショットを撮影しても同様に操作できます。
フリーソフトでコピペ操作を自分好みに
Windows標準の機能だけでは物足りない! もっと楽したいなら、“コピペ”に特化したフリーソフトの導入も検討してみましょう。よく使われているものを集めました。
ペースター
「ペースター」は、貼り付け(ペースト)に特化した常駐型のアプリです。メールアドレスや住所、定型文など、入力することの多い文言を登録しておき、[Shift]キー2回押しで表示されるコンテキストメニューから呼び出すことができます。普段からIMEの辞書登録を活用して、定型句を変換している人に向いているでしょう。
Clibor
「Clibor(クリボー)」は、定型文の挿入が可能なクリップボード履歴管理アプリです。最大10,000件までの履歴を保存可能。履歴のキーワード検索や、コピーした複数のテキストを連続で貼り付けられる機能もありますが、このあたりの機能は上級者向け。個人的には、よくあるフレーズを登録しておき、[Ctrl]キー2回押しで呼び出して挿入できるのが便利だと思います。登録した文章の検索も可能です。
さらに、続けてコピーした複数のテキストを1つずつ昇順・逆順で貼り付けられるFIFO/LIFOモードを備えています。必要なデータをいくつも連続でコピーしておき、別のアプリに切り替えて一気に張り付けていけるので、コピペの効率アップにピッタリ。改行区切りのデータをコピーしておき、1行ずつ張り付けることもできます。
CLCL
「CLCL(クルクル)」は、長年定番として親しまれているクリップボードの履歴管理アプリです。Windows XPの時代から、前述の[Windows]+[V]キーと似たような動作を実現していました。テキストや画像、ファイルなど、さまざまな形式のデータを管理できます。
Windows 10のサポート期限も近くなった今では、UIはレトロですが、シンプルで使いやすく、[Windows]+[V]よりも便利だったりします。[Alt]+[C]キーからメニューを呼び出した後、数字キーで意図するクリップボード履歴を貼り付け可能です。
Clipboard History
「Clipboard History」も歴史のあるクリップボードの履歴管理アプリです。日時やファイルパス、計算式を入力して結果を挿入できるなどの操作が可能。設定はテキストファイルを直接編集する方式で、自分仕様にこだわりたい人に向いているでしょう。標準では、[Ctrl]キーの2回押しで履歴の表示、[Shift]キー2回でコンテキストメニューを呼び出せます。
CopyQ
「CopyQ」は、高機能なクリップボードの履歴管理アプリです。Windows/Mac/Linuxに対応しており、GitHubのプロジェクトページから無償でダウンロード可能です。
クリップボードにコピーしたテキストや画像を効率良く再利用できます。履歴の一覧はタブで整理できるうえ、クリップボードの履歴以外にも、ちょっとしたメモを保存しておくことも可能です。インストール直後の画面はいたってシンプルですが、カスタマイズして自分好みに育てる楽しみがあります。