ニュース

拡張機能の同期に対応した「Microsoft Edge 83」が正式リリース

社内サイトへのアクセスでプロファイルを自動切り替え。脆弱性の修正も

 米Microsoftは5月21日(現地時間、以下同)、「Microsoft Edge 83」を正式リリースした(v83.0.478.37)。Windows/Macに対応しており、現在公式サイトから無償でダウンロードできる。

 「Edge 83」は、4月半ばリリースの「Edge 81」に続くメジャーバージョン。新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で「Chromium」プロジェクトのスケジュール調整が行われた影響で「Edge 82」のリリースはスキップされている。

 また、「Edge 83」からは“プログレッシブロールアウト”と呼ばれる仕組みが取り入れられており、アップグレードによる不具合報告を監視しつつ、慎重にリリース範囲が拡大されていく。そのため、すぐには更新を受け取れない場合があるので注意したい。“プログレッシブロールアウト”はWindows 7/8.x/10向けを皮切りに、準備が整い次第Mac版にも導入される予定だ。

 さて、「Edge 83」における注目ポイントは、なんといっても拡張機能の同期がサポートされたことだろう(“コレクション”の同期はすでに可能)。設定の同期機能さえ有効化しておけば、新しい端末をセットアップする際に「Edge」拡張機能をわざわざインストールしたり、新たに導入して気に入った拡張機能を別のPCでまたインストールする必要はない。“Microsoft Edge アドオン”から導入した拡張機能だけでなく、“Chrome ウェブストア”からインストールした拡張機能がサポートされているのもうれしい。

拡張機能の同期がサポート

 また、社内や学校のWebサイトへアクセスすると自動でプロファイルを切り替える機能も導入された。個人の“Microsoft アカウント”にログインした状態で、職場や学校の“Microsoft アカウント”への認証を求めるWebサイトへアクセスすると、プロファイルを切り替えるかどうかを尋ねるプロンプトが現れる。仕事のデータと個人のデータを分けておきたい場合に役立つ。

社内や学校のWebサイトへアクセスすると自動でプロファイルを切り替え

 そのほかにも、セキュリティ機能“Microsoft Defender SmartScreen”の強化やコレクションの操作性改善、Webサイトの閲覧補助ツール“イマーシブ リーダー”やユーザーが誤って入力したURLを修正する“Link doctor”の強化などが行われた。

 なお、本バージョンには「Google Chrome」v83.0.4103.61でも修正されている24件の脆弱性への対応も含まれているので注意。また、「Edge」独自の脆弱性として権限昇格の問題(CVE-2020-1195)が修正されている。