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無償コードエディター「Visual Studio Code」v1.55が公開 ~「Raspberry Pi OS」に正式対応

「macOS Big Sur」向けにアプリアイコンを更新。統合ターミナルでも大きな機能強化

「Visual Studio Code」v1.55

 米Microsoftは3月31日(現地時間)、コードエディター「Visual Studio Code」の2021年3月アップデート(v1.55)を正式リリースした。本バージョンでは、「Raspberry Pi OS」(旧称:Raspbian)での動作が正式でサポート。32bit版・64bit版ともに“apt install”コマンドで簡単に導入できるようになった。また、「macOS Big Sur」向けにアプリアイコンをアップデート。新しいOSのビジュアルにマッチしたブランドアイコンが導入されている。

「macOS Big Sur」向けにアプリアイコンをアップデート

 機能面では、ターミナル関連の改善に注目したい。まず、プロファイルがサポートされ、ドロップダウンリストから定義済みのプロファイルを選ぶだけでデフォルト以外のシェルを簡単に起動できるようになった。Windows版ではWSLや「Cygwin」も自動で検出される。もちろん、プロファイルの編集や追加も可能だ。

ドロップダウンから定義済みのプロファイルを選ぶだけでデフォルト以外のシェルを簡単に起動

 また、新しいWebGLレンダラーがターミナルで正式採用された。これは2019年11月アップデート(v1.41)ではじめて実験的に導入されたもので、Canvasベースの既存レンダラーと比較し、最大で900%のパフォーマンス向上が見込めるという。かなり大きな変更となるため、慎重にテストが続けられていたが、今回のアップデートでデフォルト有効となっている。

 ノートブック関連では、複数セルの選択に対応。差分エディターではメタデータの違いを表示するかどうかをオプションで切り替えられるようになった。ノートブックに導入予定の新しいMarkdownレンダラーでもパフォーマンス向上と不具合の削減が図られており、いずれ正式採用される見込みだという。このレンダラーは拡張も可能で、たとえばKaTeXの数式を埋め込むオプションなども用意されている。

MarkdownにKaTeXの数式を埋め込む(プレビュー機能)

 そのほかにもアクセシビリティが強化され、スクリーンリーダーでマルチカーソルがサポートされたほか、“Say All”コマンドで読み上げ可能な行数が1,000行にまで増やされた。1月更新で試験導入されたタブをデコレーションする機能も正式化され、「Git」の状態やエラーの有無などをタブのバッジや色でわかりやすく表示できるようになった。ブレークポイントやリモートポートの管理、キーボードショートカットエディターなども改善されているという。

ソフトウェア情報

「Visual Studio Code」Windows向け安定版
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
64bit版を含むWindows 7/8/8.1/10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.55