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プレビュー版Windows 11に新しいセキュリティ機能 ~脱炭素な「Windows Update」も導入へ
「Windows 11」Build 22567がDevチャネルに
2022年3月3日 10:54
米Microsoftは3月2日(現地時間)、「Windows 11 Insider Preview」Build 22567を「Windows Insider Program」のDevチャネルに参加しているテスターに対して公開した。すでに導入済みの場合は「設定」アプリの[Windows Update]セクションからアップグレードできる。
本ビルドでは「Windows Update」における炭素排出量削減の取り組み、「設定」アプリにおける「Microsoft 365」サブスクリプション管理の改善、デバイスセットアップ(OOBE)におけるスマートフォン連携、新しいセキュリティ機能「Smart App Control」の導入などが行われた。[どのアプリで開きますか]ダイアログのデザインも刷新されている。
Devチャネルに追加された機能はエンジニアが長期的な視点から試験的に実装したものだ。製品版のOSには導入されると限らないので注意したい。
「Windows Update」と再生可能エネルギー
「electricityMap」や「WattTime」といったパートナーとの協力により、「Windows Update」をクリーンなエネルギー源(風力、太陽光、水力など)が利用できる時間帯にバックグラウンドで行うオプションが追加される。これが機能している場合は「設定」アプリの[Windows Update]セクションにメッセージが表示されるが、これはまだ暫定的な措置のようで、今後の改善が検討されているようだ。
なお、この機能は一部の環境より順次展開されるとのこと。デバイスがオンラインで、「electricityMap」や「WattTime」からデータを得られる場合にのみ機能する。
「Microsoft 365」サブスクリプション管理の改善
Build 22489で「設定」アプリに[アカウント]-「Microsoft 365」セクションが新設され、サブスクリプションの管理が可能になった。この機能は製品版でも導入が始まっている。
本ビルドではこの管理画面が強化され、クレジットカードの支払い明細などが表示されるようになる。支払い方法のアップデートが必要な場合は通知も行われるようだ。
なお、この機能は「Online Service Experience Packs」で導入されるとのこと。OSの更新とは独立して適用される。
OOBEにおけるスマートフォン連携
デバイスを箱から取り出して利用できるようにする際の初期設定画面、いわゆるOOBE(Out of Box Experience)に「スマホ同期」アプリとAndroidスマートフォンを連携させるための設定画面が追加される。
「スマホ同期」アプリを利用すると、スマホをポケットやカバンに入れたまま、メールや通知をチェックすることが可能。スマホのカメラで撮影した写真にもアクセス可能で、メールやブログの執筆、SNSへの投稿などに利用できる。最新版ではスマートフォンの画面を遠隔操作することも可能で、一部のSamsungデバイスではAndroidアプリをPCで単体実行(遠隔操作の応用)することも可能だ。
Smart App Control
Smart App Control(SAC)は信頼されていないアプリケーションや潜在的に危険なアプリケーションをブロックする、Windows 11の新しいセキュリティ機能だ。詳細については後日明らかにされるとのこと。
そのほかの変更
そのほかにも、以下の改善が実施されている。Windows 10からの直接アップグレードでエラーが発生する問題はまだ修正されておらず、一度Betaチャネルを経由する必要がある点には注意したい。
- スタート画面にピン留めされたアプリアイコンを別のアイコンへドラッグすると、フォルダーが作成されることを知らせるアニメーションを表示
- 複数の指を使ったジェスチャーをアップデート
- 音声入力の改良をすべてのテスターに開放
- 「設定」アプリへの「WinUI」コントロールの導入
- 設定の検索を改善
- ボリュームのハードウェアインジケータの音量アイコンをクリックして、オーディオのミュートとミュート解除を行えるように
- 再設計された「タスク マネージャー」をすべてのテスターに開放
- 「Windows サンドボックス」にマップされたフォルダーで相対パスがサポート
なお、新しいISOイメージファイルは数週間以内にリリースされるとのこと。