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無償で利用できる本格オフィス統合環境「LibreOffice」がメジャーアップデート

引用や参考文献の扱い、表計算、プレゼンを改善した「LibreOffice 7.6 Community」

The Document Foundation、「LibreOffice 7.6 Community」を公開

 The Document Foundation(TDF)は8月21日(中央ヨーロッパ時間)、オープンソースのオフィス統合環境「LibreOffice 7.6 Community」を公開した。「LibreOffice 7.5」の後継となるメジャーアップデートで、いくつかの新機能が追加されている。

ワープロソフト「Writer」

 まず、ワープロソフト「Writer」に「ページ番号ウィザード」が追加され、ワンステップでヘッダー・フッターへページ番号を挿入できるようになった。このウィザードは[挿入]-[ページ番号]メニューから利用可能。

ワープロソフト「Writer」。「ページ番号ウィザード」が追加

 また、引用や参考文献の扱いも大幅に改善。「Writer」に追加されたオートメーションコマンドとAPIを活用し、文献管理ソフト「Zotero」のような機能が実装された。参考文献表で直接参考文献項目を編集する機能、参考文献マークから参考文献表の対応する行へのハイパーリンク、カテゴリやオブジェクト名だけでなく段落スタイルに基づいてより柔軟に生成できる図表の目次なども追加されている。

表計算ソフト「Calc」

 表計算ソフト「Calc」では数値フォーマットが拡充されたほか、別のドキュメントにシートをコピーする際、ユーザー定義の印刷範囲が保持されるようになった。ソルバーの設定をファイルに保存したり、図形やコメントでスタイルを利用したり、オートフィルターで色による並び替えを利用することもできる。

表計算ソフト「Calc」

スライド作成ツール「Impress」とグラフィックスアプリ「Draw」

 スライド作成ツール「Impress」には、新しいナビゲーションパネルが追加(初期状態無効)。プレゼンテーションの表示中にスライドを切り替えるのが容易になった。PDFのインポートではフリーテキストの注釈が、エクスポートではインク、フリーテキスト、ポリゴン・ポリライン注釈がサポートされた。

スライド作成ツール「Impress」

 そのほかにも、自動フィットテキストのスケーリングアルゴリズムが「Microsoft Office」に似た方法へ変更され、互換性が向上。日中韓(CJK)およびアラビア語のフォント管理にもいくつかの改善が加えられているとのこと。

「LibreOffice」全般

 最後に全般的な変更として、以下が案内されている。

  • メインビューでタッチパッドを利用する際、ズームジェスチャーが利用可能に
  • 文書テーマのサポート、およびODF/OOXML文書のテーマ定義のインポートとエクスポート
  • フォントの取り扱い。とくに右から左へのスクリプト、CJK、その他のアジアのアルファベットに対する多くの改良

 「LibreOffice 7.6 Community」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在「libreoffice.org」から無償でダウンロード可能。Windows版はWindows 7/8/10およびWindows Server 2012をサポートしており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。「Apple Silicon」(M1)でのネイティブ動作も可能。

 Mac版は本バージョンより「macOS 10.15」以降が必要となるので注意したい。

 なお、新しい機能よりも安定性と互換性を優先したいユーザーは「LibreOffice 7.5」シリーズの利用が推奨されている。執筆時現在の最新版は、7月末にリリースされた「LibreOffice 7.5.5 Community」

ソフトウェア情報

「LibreOffice」v7.6系統
【著作権者】
LibreOffice contributors
【対応OS】
Windows 7/8/10およびWindows Server 2012
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
7.6.0(23/08/21)