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2025年3月の「Windows Update」が公開 ~ゼロデイ脆弱性、致命的な脆弱性多数
CVE番号ベースで56件に対処
2025年3月12日 08:42
米Microsoftは3月11日(現地時間)、すべてのサポート中バージョンのWindowsに対し月例のセキュリティ更新プログラムをリリースした(パッチチューズデー)。現在、「Windows Update」や「Windows Update カタログ」などから入手可能。Windows以外の製品も含め、今月のパッチではCVE番号ベースで56件(サードパーティーのものも含めれば67件)の脆弱性が新たに対処されている。
このうち、すでに悪用が確認されているゼロデイ脆弱性は、以下の6件。深刻度の評価は「Important」にとどまるものの、できるだけ早い対処が必要だ。
- CVE-2025-26633:Microsoft 管理コンソールのセキュリティ機能バイパスの脆弱性
- CVE-2025-24985:Windows FAST FAT ファイル システム ドライバーのリモートでコードが実行される脆弱性
- CVE-2025-24984:Windows NTFS の情報漏えいの脆弱性
- CVE-2025-24991:Windows NTFS の情報漏えいの脆弱性
- CVE-2025-24993:Windows NTFS のリモートでコードが実行される脆弱性
- CVE-2025-24983:Windows Win32 カーネル サブシステムの特権の昇格の脆弱性
加えて、以下の1件は悪用の事例は確認されていないものの、攻撃手法が公にされている。
- CVE-2025-26630:Microsoft Access のリモート コードが実行される脆弱性
深刻度が最高の「Critical」と評価された脆弱性は、以下の6件。
- CVE-2025-24057:Microsoft Office のリモート コードが実行される脆弱性
- CVE-2025-26645:Remote Desktop Client Remote Code Execution Vulnerability(執筆時未公開)
- CVE-2025-24064:Windows ドメイン ネーム サービスのリモートでコードが実行される脆弱性
- CVE-2025-24035:Windows リモート デスクトップ サービスのリモートでコードが実行される脆弱性
- CVE-2025-24045:Windows リモート デスクトップ サービスのリモートでコードが実行される脆弱性
- CVE-2025-24084:Linux 用 Windows サブシステム (WSL2) カーネルのリモートでコードが実行される脆弱性
Windows 10/11およびWindows Server 2016/2019/2022
最大深刻度は「緊急」(リモートでコードが実行される)。先月末にリリースされた「KB5052094」「KB5052077」「KB5052093」の一部機能に加え、セキュリティ修正が含まれる。
Microsoft Office関連のソフトウェア
「Microsoft Office」関連のセキュリティ修正に関しては、以下のドキュメントを参照のこと。
Microsoft Edge
「Microsoft Edge」は、「パッチチューズデー」とは関係なくアップデートされている。直近のセキュリティ修正は、米国時間3月6日にリリースされたv134.0.3124.51。バージョンがこれ以降になっていることを確認したい。
Microsoft Visual Studio
「Visual Studio」関連では、3件の脆弱性が修正された(影響する脆弱性は、バージョンによって異なる)。
- CVE-2025-24070(重要:特権の昇格)
- CVE-2025-24998(重要:特権の昇格)
- CVE-2025-25003(重要:特権の昇格)
以下のサポート中バージョンを、最新版へ更新する必要がある。
- 「Microsoft Visual Studio 2022」v17.13
- 「Microsoft Visual Studio 2022」v17.12
- 「Microsoft Visual Studio 2022」v17.10
- 「Microsoft Visual Studio 2022」v17.8
- 「Microsoft Visual Studio 2019」v16.11
- 「Microsoft Visual Studio 2017」v15.9
Microsoft .NET Framework/.NET
「.NET Framework」「.NET」のアップデートに関しては、公式ブログを参照のこと。
そのほかの製品
そのほかにも、以下の製品に対しセキュリティアップデートが提供されている。括弧内は最大深刻度。
- Windows App Client for Windows Desktop:1件(緊急)
- WinDbg:1件(重要)
- Visual Studio Code:1件(重要)
- Remote Desktop client for Windows Desktop:1件(緊急)
- CBL Mariner 2.0 x64/ARM:174件(不明)
- CBL Mariner 1.0 x64/ARM:10件(不明)
- Azure promptflow-tools:1件(重要)
- Azure promptflow-core:1件(重要)
- Azure Linux 3.0 x64/ARM:98件(重要)
- Azure CLI:1件(重要)
- Azure ARC:1件(重要)
- Azure Agent for Site Recovery:1件(重要)
- Azure Agent for Backup:1件(重要)