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2025年3月の「Windows Update」が公開 ~ゼロデイ脆弱性、致命的な脆弱性多数

CVE番号ベースで56件に対処

2025年3月のパッチチューズデー

 米Microsoftは3月11日(現地時間)、すべてのサポート中バージョンのWindowsに対し月例のセキュリティ更新プログラムをリリースした(パッチチューズデー)。現在、「Windows Update」や「Windows Update カタログ」などから入手可能。Windows以外の製品も含め、今月のパッチではCVE番号ベースで56件(サードパーティーのものも含めれば67件)の脆弱性が新たに対処されている。

 このうち、すでに悪用が確認されているゼロデイ脆弱性は、以下の6件。深刻度の評価は「Important」にとどまるものの、できるだけ早い対処が必要だ。

  • CVE-2025-26633:Microsoft 管理コンソールのセキュリティ機能バイパスの脆弱性
  • CVE-2025-24985:Windows FAST FAT ファイル システム ドライバーのリモートでコードが実行される脆弱性
  • CVE-2025-24984:Windows NTFS の情報漏えいの脆弱性
  • CVE-2025-24991:Windows NTFS の情報漏えいの脆弱性
  • CVE-2025-24993:Windows NTFS のリモートでコードが実行される脆弱性
  • CVE-2025-24983:Windows Win32 カーネル サブシステムの特権の昇格の脆弱性

 加えて、以下の1件は悪用の事例は確認されていないものの、攻撃手法が公にされている。

  • CVE-2025-26630:Microsoft Access のリモート コードが実行される脆弱性

 深刻度が最高の「Critical」と評価された脆弱性は、以下の6件。

  • CVE-2025-24057:Microsoft Office のリモート コードが実行される脆弱性
  • CVE-2025-26645:Remote Desktop Client Remote Code Execution Vulnerability(執筆時未公開)
  • CVE-2025-24064:Windows ドメイン ネーム サービスのリモートでコードが実行される脆弱性
  • CVE-2025-24035:Windows リモート デスクトップ サービスのリモートでコードが実行される脆弱性
  • CVE-2025-24045:Windows リモート デスクトップ サービスのリモートでコードが実行される脆弱性
  • CVE-2025-24084:Linux 用 Windows サブシステム (WSL2) カーネルのリモートでコードが実行される脆弱性

Windows 10/11およびWindows Server 2016/2019/2022

 最大深刻度は「緊急」(リモートでコードが実行される)。先月末にリリースされた「KB5052094」「KB5052077」「KB5052093」の一部機能に加え、セキュリティ修正が含まれる。

Microsoft Office関連のソフトウェア

 「Microsoft Office」関連のセキュリティ修正に関しては、以下のドキュメントを参照のこと。

Microsoft Edge

 「Microsoft Edge」は、「パッチチューズデー」とは関係なくアップデートされている。直近のセキュリティ修正は、米国時間3月6日にリリースされたv134.0.3124.51。バージョンがこれ以降になっていることを確認したい。

Microsoft Visual Studio

 「Visual Studio」関連では、3件の脆弱性が修正された(影響する脆弱性は、バージョンによって異なる)。

 以下のサポート中バージョンを、最新版へ更新する必要がある。

  • 「Microsoft Visual Studio 2022」v17.13
  • 「Microsoft Visual Studio 2022」v17.12
  • 「Microsoft Visual Studio 2022」v17.10
  • 「Microsoft Visual Studio 2022」v17.8
  • 「Microsoft Visual Studio 2019」v16.11
  • 「Microsoft Visual Studio 2017」v15.9

Microsoft .NET Framework/.NET

 「.NET Framework」「.NET」のアップデートに関しては、公式ブログを参照のこと。

そのほかの製品

 そのほかにも、以下の製品に対しセキュリティアップデートが提供されている。括弧内は最大深刻度。

  • Windows App Client for Windows Desktop:1件(緊急)
  • WinDbg:1件(重要)
  • Visual Studio Code:1件(重要)
  • Remote Desktop client for Windows Desktop:1件(緊急)
  • CBL Mariner 2.0 x64/ARM:174件(不明)
  • CBL Mariner 1.0 x64/ARM:10件(不明)
  • Azure promptflow-tools:1件(重要)
  • Azure promptflow-core:1件(重要)
  • Azure Linux 3.0 x64/ARM:98件(重要)
  • Azure CLI:1件(重要)
  • Azure ARC:1件(重要)
  • Azure Agent for Site Recovery:1件(重要)
  • Azure Agent for Backup:1件(重要)