いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel効率化】シートが多すぎて目的のデータを探せない!エクセルで見たいシートへすばやくジャンプできる目次を作成するテク

シートの数が多すぎて開きたいシートが見つからない!

 普段、Excelで業務を行っていると、シートの数がものすごく多いブックを受け取ることってありませんか? 多数のシートの中から開きたいシートを見つけ出すのは結構大変ですよね。

 例えば、「売上記録」ブックには多くのシートが含まれているため、画面上にすべてのシート見出しが表示されていません(①)。表示されていないシートのシート見出しを見つけるには、シート見出しの左側にある[◀]ボタンや[▶]ボタン(②)をクリックして探さなければならず、手間がかかります。

 そこで今回は、ブックの先頭に目次ページを作成し、目次項目が入力されたセルにハイパーリンクを設定するテクニックを解説します。こうすることで、目次項目が入力されたセルをクリックするだけで、目的のシートに移動できるようになります(③)。

 Wordの文書で目次を作成することはあると思いますが、同様のことをExcelでもやってみようというわけです。この方法なら、いちいち[◀]ボタンや[▶]ボタンをクリックして目的のシートを探す必要はありません。

 ではさっそくやってみましょう。

準備:目次ページを作成する

 事前準備として、先ほどの「売上記録」の先頭に目次ページを作成する必要があります。ブックの先頭に「目次」シート(①)を新規作成しておきましょう(ここでは、新しいシートを作成する詳細の手順については省略します)。

 作成した「目次」シートに、ブックに含まれるシート名などの必要事項を入力して、目次を作成していきます。現在、このブックには「2018年9月第1週」から「2018年10月第4週」までの9つのシートが含まれているため、このような目次構成になります(②)。

 これで準備は終わりです。次項では、実際にハイパーリンクを設定していきましょう。

ハイパーリンク機能を使って1クリックで目的のシートへ移動する

 この項では、ハイパーリンク機能を使って、目次ページの項目をクリックした時に該当のシートにジャンプするように設定していきます。具体的には、「目次」シートにある「2018年9月第1週」と入力されたセルD3をクリックすると、「2018年9月第1週」シートに移動する(①)ように設定します。また、他のセルについても同様の設定を行います。

 ではまず、セルD3にハイパーリンクを設定してみましょう。セルD3を選択して(②)、[挿入]タブ(③)→[リンク](④)をクリックします。

 [ハイパーリンクの挿入]ダイアログボックスが表示されるので、画面左側の[リンク先]欄から[このドキュメント内](⑤)を選択します。すると、画面中央にこのブック内に含まれるシートの一覧が表示される(⑥)ので、移動したいシートを選択します。ここでは[’2018年9月第1週’](⑦)を選択します。[セル参照を入力してください]欄には自動的に「A1」(⑧)と入力されるので、そのままにしておきます。これで、セルD3をクリックした時に、「2018年9月第1週」シートのセルA1にアクティブセルが移動するという意味になります。

 設定が終わったら、[OK](⑨)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。

 「目次」シートのセルD3にハイパーリンクが設定されましたね(⑩)。試しに、セルD3をクリックしてみましょう。

 「2018年9月第1週」シートが表示されました(⑪)。アクティブセルはセルA1に移動しています。

 同様にして、他の目次項目にもハイパーリンクを設定し、目次を完成させます(⑫)。一度にハイパーリンクを設定するのは大変かもしれないので、「新しくシートを追加した際には、必ず目次ページにも項目を追加してリンクを設定する」というルールを作って運用するとよいかもしれませんね。

 これで、1クリックで目的のシートに移動できるようになり、シート見出しを探す手間が省けますね。

ハイパーリンク機能を使って目次を作成する

 今回は、特定のシートのセルにハイパーリンクを挿入して、そのセルをクリックした時に、任意のシートのセルに移動する方法について解説しました。シート数の多いブックで作業する際には大いに役立つテクニックです。

 今回解説したテクニックを応用して、各シートに「目次へ移動」というセルを追加し、「目次」シートへ戻るためのリンクを作成しておく(①)と、よりスムーズに業務を進行できるでしょう。

 このように、ハイパーリンク機能をうまく使うと、シート操作がラクになりますよ。ぜひ試してみてくださいね!

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