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【Excel】住所録を五十音順でうまく並べ替えられない!エクセルで名簿管理に必須のふりがな編集術

読み方がわからない名前を無理やり入力したら並べ替えがうまくいかない!

 人名は、表記から予想がつかないような読み方をすることがよくありますよね。珍しい名字だと読み方が難しかったりしますし、近年は、もともとの漢字の意味との関連性が全くないようなキラキラネームと言われるような名前の人もいたりします。

 名前の読み方はわからないけれど、使われている個々の漢字は知っているという場合は、知っている個々の漢字のふりがなから変換すれば名簿に名前を入力することはできますよね。でも、頑張って入力した名簿なのに、並べ替えたらうまくいかなかった……という経験はないでしょうか?

 今回の記事では、なぜこのように入力した名簿がうまく並べ替えられないのかという理由と、これを解決し、正しく並べ替えられるようにする方法を解説します。

どうして名簿の並べ替えがうまくいかない時があるの……?

 Excelで作成した「○○商事社員名簿」(①)があるとします。この表はテーブルスタイルになっていて、簡単に並べ替えられるようになっています。

 名簿を姓の五十音順に並べ替えてみましょう。セルB3に表示されているフィルターボタン(下向きの▼)(②)をクリックし、表示されるメニューから[昇順](③)をクリックします。

 なお、この表は[フリガナ]列を基準に並べ替えれば正しい順番に並べ替えられるのですが、この記事では並べ替えがうまくいかない例をご覧いただくために、漢字で入力された[姓]の列を基準に並べ替えを行っていきます。

 [姓]の列を基準にして名簿が並び替えられました(④)が、[カナ(姓)]の列(⑤)をよく見ると、五十音順になっていないところがあります。例えば、9行目の「十河(ソゴウ)」さんの名前が8行目の「小鳥遊(タカナシ)」さんの名前よりも後に来ていますし、ほかにも五十音順でないところがいくつかあります。

 なぜこのようなことが起こるのでしょうか?次項ではその原因について考えてみましょう。

間違って登録されたふりがなは表示して修正できる

 Excelでは漢字を入力する時に、ふりがなの情報が記憶されています。漢字に変換する前に入力した内容がふりがなとして記憶されるのです。このふりがなの情報は、表示して確認することができます。

 先ほどの「○○商事社員名簿」で、並べ替えた時に正しい位置に来なかった「小鳥遊」さんの名前のふりがなを確認してみましょう。セルB7(①)をクリックして選択し、[ホーム]タブ(②)→[ふりがなの表示/非表示](③)→[ふりがなの編集](④)をクリックします。

 すると、漢字の上にふりがなが表示されました(⑤)。「コトリアソ」と表示されています。苦し紛れで変換した様子が目に浮かびますね。

 ふりがなは編集できる状態になっているので、ふりがなを修正します(⑥)。修正が終わったら[Enter]キーを押す(⑦)と、修正されたふりがなが登録され、ふりがなが非表示に戻ります。

 すべてのふりがなを修正してもう一度並べ替えてみると、きちんと五十音順に姓が並ぶようになります(⑧)。

 このように、Excelで名簿を作成する時には、ふりがなまで正しく入力されていないと、正しく並べ替えができなくなる場合があります。名簿に名前を入力したら、ふりがなが正しく登録されているかを確認するようにしましょう。この作業をきちんとしておけば、後で並べ替えを行った時に正しい順番にならず「あれ?」と困ってしまうことがなくなりますよ。

ふりがなまで正しく入力して完璧な名簿を作ろう!

 今回は、Excelで作成した名簿を並べ替えた時にふりがなが正しく登録されていないためうまくいかない例を紹介し、正しいふりがなに修正する方法を解説しました。

 これまでの業務の中で、名簿の並べ替えがうまくいかなかった経験のある方は、今回の記事を参考にして、ふりがなが正しく登録されているか確認してみてはいかがでしょうか?

 見落としがちな部分であるふりがなまで気を配って、ワンランク上の名簿を作ってくださいね!

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