いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】スケジュール表の「月」の欄を変更すると日付が自動更新!エクセルで使いまわしに超便利な月間スケジュール表の作成テク

翌月分のスケジュール表を一から作成し直すのは面倒……

 2018年もいよいよ締めの時期となりましたね。来年のカレンダーを買おうと思ったまま、年の瀬の忙しさにかまけてまだ買えてないという人は、案外多いのではないでしょうか。そんな読者の皆さん、Excelでスケジュール表を作ってみませんか?

 本連載では、Excelでスケジュール表を作成する方法をいくつか紹介してきました。以前の記事では、日付の文字色を「土曜日は青、日曜日は赤」となるように設定する方法や、これを応用して祝日の日付にも色を付ける方法などを解説しています。

 しかしながら、せっかく当月分のスケジュール表に対してこのような設定をしても、翌月分になってまた一から作り直すのは面倒ですよね。そこで今回は、使いまわしのしやすいスケジュール表の作り方について解説します。今回解説する方法でスケジュール表を作成すれば、一部分を修正するだけで、自動的に翌月の日付データに更新されるようになります。

使いまわしのできるスケジュール表に変身させよう

 以前の記事で作成した「8月のスケジュール」(①)をベースにして、新しく2019年1月のスケジュール表へと変身させてみましょう。

 「8月のスケジュール」の「日付」欄には、入力された日付データが「〇月△日(□)」と表示されるようにユーザー定義の書式設定がされています。また、日付の文字の色は、土曜日の日付は青色、日曜日の日付は赤色、祝日の日付はオレンジ色となるように設定されています。今回の例では、これらの設定を引き継いで使用したいため、一から作成するのではなくこの「8月のスケジュール」に修正を加えるやり方で進めていきます。

 この表の「日付」欄では、セルに直接「2018/8/1」(②)のように入力していますが、今回はDATE関数を使って日付を表示します(先ほども触れましたが、「2018/8/1」と入力した値が「8月1日(水)」と表示されているのは、ユーザー定義の書式設定がされているからです)。

 DATE関数は、引数に「年」「月」「日」の数値を指定するとExcelで使用する日付データ(シリアル値)に変換してくれる関数です。書式は次のとおりです。

 例えば、「2019/1/1」という日付データを表示したい場合は、「=DATE(2019,1,1)」と指定します。

 実際に、スケジュール表を修正していきましょう。初めに「日付」欄の古いデータを削除します。セル範囲A3:A33(画面にすべては表示されていませんが、セルA33まで日付データが入力されています)を選択(③)した状態で、[Delete]キーを押します([Delete]キーを押すと数値は削除されますが、設定されている書式はそのまま残ります)。

 シートの右側の部分に、新たに年と月の数値を入力する欄を追加します。ここでは、2019年1月のスケジュール表を作成するので、「年」欄には「2019」、「月」欄には「1」と入力します(④)。

 では、「日付」欄(ここではセルA3)にDATE関数を使って日付を入力していきましょう。セルA3に「=DATE(」と入力すると関数の引数についてのヒントが表示される(⑤)ので確認しながら入力するとスムーズにできます。

 表示されたヒントを参考にして、セルA3に「=DATE(D3,E3,1)」(⑥)と入力します。引数の「年」と「月」には、直接数値を入力するのではなく、それぞれD3とE3を入力します。このようにすると、翌年や翌月分のスケジュール表を作成する際に、セルD3またはセルE3の値を変更するだけでデータが更新されるようになります。3つ目の引数の「日」には「1」を指定します。当たり前ですが、どの月でも初日は1日なので「1」とします。

 数式を入力し終えたら[Enter]キーを押します。すると「1月1日(火)」(⑦)と表示されますね(ここでは「祝日の日付はオレンジ色にする」という設定がされているため、「1月1日(火)」の祝日の日付はオレンジ色になっています。祝日の日付に色を付ける方法については、以前の記事を参照してください)。

 続けて、次のセル(セルA4)にも入力します。セルA4には「1月1日(火)」の次の日を入力したいので「=A3+1」(⑧)とします。入力を終えたら[Enter]キーを押します。

 「1月2日(水)」(⑨)と表示されましたね。

 オートフィル機能を使って、セルA4に入力した数式を「日付」欄の他のセルにコピーします(⑩)。

 「日付」欄に「1月31日(木)」までの日付が入力できました(⑪)。

 冒頭でも触れましたが、「日付」欄のセルには「土曜日の日付は青色、日曜日の日付は赤色、祝日の日付はオレンジ色」となるように設定されているので、自動的に文字色が変わります。

 表へのデータ入力が完了したので、表のタイトルも修正しましょう。セルA1に「=D3&"年"&E3&"月のスケジュール"」(⑫)と入力します。これで、翌年や翌月分のスケジュール表を作成する際、セルD3またはセルE3の値を変更すれば、表タイトルも連動して変更されるようになります。

 最後にシート名とブック名を変更して(⑬)完成です。

翌月のスケジュール表を作成してみる

 前項まででスケジュール表の作成が完了したので、実際に使いまわしのしやすいスケジュール表になっているかどうか確かめてみましょう。ここでは、前項で作成した「2019年1月のスケジュール」を基にして、2019年2月のスケジュール表に更新してみます。

 「月」欄(セルE3)に「2」(①)と入力し、[Enter]キーを押します。

 すると、スケジュール表が2月のデータに更新されましたね(②)。

 シート名とブック名は手動で修正する必要がありますが、それでも効率よく翌月分のスケジュール表が作成できましたよね。

再利用可能なスケジュール表でサクサク予定を立てよう

 今回は、使いまわしのしやすいスケジュール表の作り方について解説しました。翌年や翌月分のスケジュール表を作成したい時に、一部分を修正するだけで自動的に日付データが更新されるので効率的ですね。

 新しい年に向けて、何か新しいことを始めようと考えている読者も多いと思います。そんな時に、予定を立てる段階でもたもたしてしまうとせっかくの新年の決意も萎えてしまいますよね。ぜひこのやり方を参考に、効率よくスケジュール表を作ってみてくださいね!

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