いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】オートフィルを使ったら表の書式が崩れた!無駄な作業を減らすオートフィルの活用テクニック

オートフィルって便利だけど融通がきかない……?!

 連続したデータを入力したい時や、セルに入力された数式をほかのセルにコピーしたい時などに、マウスをドラッグするだけで一気に実行できる「オートフィル」はとても便利な機能ですよね。

 でも、オートフィルでデータをコピーしたら、コピーしたくない書式まで一緒に付いてきちゃった……という経験をしたことはありませんか?

 例えば、次の「売上集計表」(①)のセルE3には、売上個数の合計を求める「=SUM(B3:D3)」(②)という数式が入力されています。この数式をオートフィルでセルE8までコピーすることにしましょう。

 セルE3の右下隅にマウスを乗せるとマウスポインターの形が変わる(③)ので、そのまま下にドラッグします(④)。

 すると、E列のほかのセルに数式がコピーされて計算結果が表示されます。しかし、もともと表に設定されていた縞模様のフォーマットは崩れ(⑤)、セルE7とセルE8の間に設定されていた二重罫線もなくなってしまいました(⑥)。

 オートフィルによって、セルE3に入力された数式だけでなく書式までほかのセルにコピーされてしまったため、このようなことが起きるのです。

 今回の記事では、このようなことを回避するために知っておくと便利な「オートフィルオプション」について解説します。

オートフィルの結果を調整できる「オートフィルオプション」とは

 先ほどの「売上集計表」の例を使って、もう一度始めからオートフィルの操作を行ってみましょう。

 セルE3に入力された数式をオートフィルでコピーしてみます。セルE3の右下隅にマウスを乗せるとマウスポインターの形が変わる(①)ので、そのまま下にドラッグします(②)。

 E列のほかのセルに数式がコピーされて、計算結果が表示されました(③)。先ほどと同じ操作なので、表の見た目も先ほどと同様に崩れてしまっていますが、ここでセルE8の右下に[オートフィルオプション]ボタン(④)が表示されていることに注目してください。

 この[オートフィルオプション]ボタンをクリックする(⑤)とメニューが表示されるので、[書式なしコピー(フィル)](⑥)を選択します。

 すると、表にもともと設定されていた縞模様のフォーマットや、セルE7とセルE8の間に設定されていた二重罫線が再び設定されました(⑦)。コピー前のフォーマットを保ったまま、数式だけをコピーできましたね。

 この[オートフィルオプション]ボタンは、オートフィルを行った直後に表示されます。今回の例のように、[オートフィルオプション]ボタンをクリックして表示されるメニューで[書式なしコピー(フィル)]を選択すると、セルに設定されている罫線や塗りつぶしなどの書式はコピーせずに数式だけをコピーすることができます。

 なお、[オートフィルオプション]メニューに表示されるオプションの内容は、オートフィルするデータの種類によって多少異なります。

「オートフィルオプション」でオートフィルの結果を調整しよう

 今回は、オートフィルで数式をコピーする際、あらかじめセルに設定されている書式は崩さずに数式だけをコピーする方法を解説しました。オートフィルを行った直後に表示される[オートフィルオプション]ボタンをクリックして、[書式なしコピー(フィル)]を選択すると、実行できましたね。

 ちなみに[オートフィルオプション]メニューで[書式のみコピー(フィル)]を選択すると、今回の例とは反対に、セルに設定されている書式だけをコピーすることができます。このオプションも、非常に便利で効果的なオプションです。また別の機会に解説したいと思いますので、楽しみにしていてくださいね!

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