いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】セル選択の手間を短縮してもっと効率UP!エクセルでサクサク範囲選択するテクニック

広いセル範囲の選択には地味に時間がかかる……

 Excelを使った業務では、作成した表を別のシートに移動したり、WordやPowerPointで作った書類にコピペしたりすることがよくありますよね。このような操作をする時、小さい表であればドラッグで簡単に表を選択できますが、表が大きい場合や、画面が小さいパソコンで表を操作する場合などでは、セル範囲の選択が大変なことがあります。

 表を選択する時はマウスでドラッグする人が多いと思いますが、セル範囲の選択はキー操作でも行うことができます。今回は、セル範囲の選択をより効率よく行うために知っておくと便利な方法を解説します。1つ目は、マウスを使わずにキーボードの操作だけでセル範囲を選択する方法です。2つ目は、ショートカットキーを使い、一気に表全体を選択する方法です。

❶選択範囲の拡大・縮小は[Shift]+矢印キーで自由自在

 1つ目のテクニックは、キーボード操作だけで表を選択するというものです。次の「交通費申請書」の表(①)を、別のシートにコピペするために選択する例を考えてみましょう。

 セル範囲(ここではセル範囲A1:E7)を選択したい場合、たいてい、対象のセル範囲をドラッグして選択(②)することが多いのではないでしょうか。

 でも、ノートパソコンで操作している時など、手元にマウスがない場合、セル範囲の選択は意外に大変な操作ですよね。このような時は、キーボード操作で表を選択するのが便利です。今回選択する表は小さいので、表全体をキーボード操作で選択してみましょう。選択したい表の端であるセルA1(③)をクリックして選択したら、[Shift]キーを押しながら[→]キーを何回か押してみましょう(④)。

 すると、選択範囲が右に広がります(⑤)。[Shift]キーから指を離さずに、[→]キーを押すのがポイントです。セルE1までの範囲が選択されたら、[→]キーを押すのをやめます。セルE1よりも右のセルまで選択されてしまった場合は、[Shift]キーを離さずに[←]キーを押せば選択範囲が左に縮まります。

 セル範囲A1:E1が正しく選択されたら、次は選択範囲を下方向に拡大します。[Shift]キーから指を離さずに、[↓]キーを何度か押します(⑥)。すると、選択範囲が下方向に拡大する(⑦)ので、7行目が選択されるまで[↓]キーを押します。先ほどと同様に、選択範囲が広がりすぎた場合は[↑]キーを押せば縮めることができます。

 これで、セル範囲A1:E7をキーボード操作だけで選択できました。このキーボード操作は、表を選択するときだけでなく、ドラッグ操作で正確に選択できなかったセル範囲を修正したい時にも活用できます。正しく選択できるまで何度もドラッグをやり直すよりも、はみ出した(または届かなかった)いくつかの行・列をキーボード操作で修正するようにした方が、作業の効率が上がります。

❷[Ctrl]+[Shift]+スペースキーで大きな表を一気に選択する

 前項ではキーボード操作でセル範囲を選択する方法を解説しましたが、次の名簿(①)のように大きな表を選択したい場合は、キーボード操作だけで選択するのは逆に手間がかかりますし、ドラッグで表全体を選択するのも大変そうですよね。

 このように大きな表を選択する時には、ショートカットキーが便利です。ここでは、名簿のタイトル以外の部分を選択してみましょう。表に含まれるセル(ここではセルA1)(②)をクリックして選択し、[Ctrl]+[Shift]+スペースキーを押します(③)。

 すると、表全体があっという間に選択されます(④)。

 この[Ctrl]+[Shift]+スペースキーは、アクティブセル領域を選択するショートカットキーです。アクティブセル領域とは、アクティブセル(クリックして選択したセル)から上下左右すべての方向について最初の空白行・列までの領域をさします。

 アクティブセル領域について、説明を読んだだけでは少しわかりにくいかもしれないので、別の例で考えてみましょう。次の受注記録表の例で、セルA8(⑤)を選択して[Ctrl]+[Shift]+スペースキーを押すと、どの範囲が選択されるでしょうか。

 すると、セル範囲A8:D11(⑥)が選択されます。ここではセルA8の上の7行目が空白行になっているため、7行目より上のセル範囲は選択されません(セルD7の右端に縦の罫線が設定されていますが、このように書式が設定されているだけのセルはデータが入力されたセルとしては認識されません)。また、セルA8からシート上を右にたどっていくと最初に出てくる空白列はE列、下にたどっていくと最初に出てくる空白行は12行目です。そのため、その手前となるD列・11行目までがアクティブセル領域として認識され、結果としてセル範囲A8:D11が選択されることになります。

 基本的には、選択したい表の中のセルを選択して[Ctrl]+[Shift]+スペースキーを押せば表全体を選択できると覚えておいてOKです。最初に例として挙げた名簿のように途中に空行がない表の場合は、シート全体を選択できる[Ctrl]+[A]キーのショートカットでも同様に表全体を選択することができます。

キーボード操作やショートカットキーでスムーズにセル範囲を選択!

 今回は、キーボード操作やショートカットキーでセル範囲を選択するテクニックを解説しました。

 Excelの業務を行う時、いつでも手元にマウスがあるとは限りませんよね。出先でノートパソコンを使って操作する時などに、このテクニックを覚えておくととても役立ちます。

 ちょっとしたテクニックではありますが、覚えておくと業務全体の効率が大きく上がりますよ。今回の記事の内容をぜひ同僚にも教えてあげてくださいね。

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