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【Excel】即位礼は祝日!?Excelのスケジュール表で自分が定義した祝日に色を付けるテク

Excelで作成したスケジュール表で10月22日の祝日にも色を付けたい!

 2019年は元号が改正され、新天皇の即位を祝うさまざまな儀式が執り行われましたよね。通常ではあまり触れることのない行事を目にする機会も多く、私たちの生活に直接かかわる例外な出来事も多かったと思います。祝日もその1つで、令和元年となる今年だけ、特別に発生する休日というのがいくつかありますよね。5月1日の「天皇の即位の日」の影響で、5月のゴールデンウィークが10連休になったことは覚えている人も多いと思いますが、10月22日に「即位礼正殿の儀の行われる日」という祝日があることは、今月になるまで気づかなかったという人もいるのではないでしょうか。

 今年のように急に祝日が増えた場合、市販のカレンダーやカレンダーアプリなどは、すでに製作工程に入ってしまっていて変更できないというケースは多いと思います。でも、Excelを使って自前でスケジュール表を作成すれば、土日だけでなく、自分でカスタマイズした祝日の日付にも色を付けられます。今回は、その方法について解説します。

「土曜日は青色、日曜日は赤色」となるスケジュール表を作成しておく

 「10月のスケジュール」(①)の例を使って考えてみましょう。画面の都合上、すべての日付は表示されていませんが、このシートにはセルA33までデータが入力されています(10月31日(木)の日付まで)。

 以前の記事を参考にして、このスケジュール表に土曜日の日付は青色、日曜日の日付は赤色となるように設定してみましょう(②)。詳しい手順はこちらを参考にしてください。

 今回はこの表を使って、祝日の日付を緑色にしてみます(皆さんが実際に使用する際は、日曜日と同じ赤色を設定してもよいかもしれません。ここでは区別するために、日曜日とは別の色に設定します)。

祝日の日付を緑色に設定する

 祝日の日付に色を付ける手順に入る前に、祝日のリストを準備しておく必要があります。先ほどの「10月のスケジュール」シートとは別に、新たなシートを追加して、シート名を「祝日リスト」(①)とします。インターネットで「2019年祝日リスト」などと検索すると、祝日の一覧を載せているサイトを簡単に見つけることができます。これらのサイトからコピペするなどして、祝日のリスト(②)を作成しておきます(画面を広く見せるためにリボンを非表示にしています。画面の都合上、すべての祝日は表示されていませんが、セルB24まで祝日の日付データが入力されています)。

 この時に、会社の創立記念日のように個人的に休日として扱いたい日付があれば、あわせてリストに含めておくと、それらの日付にも色を付けることができます。

 ここで、わかりやすくするために祝日の日付が入力されたセル範囲に名前を付けます。対象のセル範囲(B3:B24)を選択した状態で(③)、名前ボックスに「祝日リスト」(④)と直接入力します。

 [Enter]キーを押して入力を確定します。これで、このセル範囲(B3:B24)に「祝日リスト」という名前を付けられました。

 「10月のスケジュール」シートに戻ります。「日付」欄のセル範囲(A3:A33)を選択した状態で(⑤)、[ホーム]タブ(⑥)→[条件付き書式](⑦)→[新しいルール](⑧)をクリックします。

 [新しい書式ルール]ダイアログボックスが表示されます。画面上部にあるルールの種類を選ぶ欄で[数式を使用して、書式設定するセルを決定](⑨)を選択します。その下の[次の数式を満たす場合に値を書式設定]欄に、「=COUNTIF(祝日リスト,A3)=1」(⑩)と入力します。COUNTIF関数は、セル範囲の中で条件にあてはまる値がいくつあるかを数える関数で、引数の1つ目にセル範囲、2つ目に検索する条件となる値を指定します。したがって、この式は「祝日リスト」の中に、2つ目の引数で指定した日付が1つ含まれている場合に書式設定をするという意味になります。噛み砕いていうと、「10月のスケジュール表」の「日付」欄の日付が「祝日リスト」にあれば、書式設定を行うということです。

 数式の入力を終えたら、[書式](⑪)をクリックして書式設定に進みます。

 [セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されるので、[色]のドロップダウンリストの右横にある矢印(⑫)をクリックして、指定したい色(⑬)を選択します。

 選択した色を[プレビュー]欄(⑭)で確認したら、[OK](⑮)をクリックします。

[新しい書式ルール]ダイアログボックスに戻り、選択した書式が[プレビュー]欄に表示される(⑯)のを確認したら、[OK](⑰)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。

 シートに戻るので、画面を下方向にスクロールしていくと、10月14日の「体育の日」と10月22日の「即位礼正殿の儀の行われる日」の日付が、緑色に変わっていることがわかりますね(⑱)。

土日、祝日に色を付けて見やすいスケジュール表を作成しよう

 今回は、Excelでスケジュール表を作成する際、祝日の日付に色を付ける方法について解説しました。祝日として設定したい日付の一覧を用意しておけば、それらの日付に書式を設定できることがわかりましたね。

 今年のように、市販のカレンダーに頼れない!という状況は、この先に起こるかどうかはわかりません。ですが、この方法を覚えておけば、会社の創立記念日や夏季休暇のように個人的に祝日として扱いたい日付にも書式を設定することができます。

 ぜひ、このテクニックを参考に自分だけのスケジュール表を作成してみてくださいね。

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