いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】シフト表へのメンバー追加が面倒!エクセルで管理がラクなドロップダウンリストを作るコツ
2019年10月18日 06:55
ドロップダウンリストを作って入力はラクになったけど管理が面倒!
Excelでは、シフト管理表のように、いくつかの決まった項目の中から選んで表に入力することがありますよね。このような表では、過去の記事を参考にしてドロップダウンリストを作成している方も多いのではないでしょうか。
次の「11月第2週シフト表」を例に、ドロップダウンリストを設定してみましょう。この表の中のセル範囲D3:I7(①)にシフトの担当者の名前を入力するとします。
すべてのセルに毎回名前を手入力するのは面倒なので、ドロップダウンリストから名前を選択できるようにします。まず、ドロップダウンリストのもとになる表を作成しましょう。ブック内に新たに作成した[メンバー]シート(②)に在籍中のスタッフの名前の一覧(③)を入力します。
この表をもとにして、シフト表にドロップダウンリスト(④)を作成したところ、入力がラクになりました(ドロップダウンリストを設定する方法は冒頭で紹介した過去の記事を参照してください)。
ところが、メンバーが増えて[メンバー]シート上のスタッフ名を追加で入力した時には、このドロップダウンリストが参照している表のセル範囲が変わる(参照するセルの数が増える)ため、参照するセル範囲を変えてドロップダウンリストを作り直さなければなりません。この例では、メンバーが増えた場合、[メンバー]シートのスタッフ一覧の最後のセル(セルA10)に新たなメンバーの名前を追加することになりますが、それだけではメンバーの追加がドロップダウンリストに自動的に反映されないのです。メンバーの追加はそんなに頻繁に起こることではないかもしれませんが、少し面倒ですよね。
今回は、ドロップダウンリストが参照する表に項目を追加した時に、ドロップダウンリストの内容も自動で増えるようにする方法を解説します。
参照する表をテーブルにした上で参照セル範囲に名前を定義する
先ほどの「11月第2週シフト表」で、[メンバー]シートのスタッフ名を追加した時にドロップダウンリストが自動で修正されるように設定してみましょう。わかりやすくするため、ドロップダウンリストが設定されていない状態から操作を始めます。
まず、「11月第2週シフト表」でドロップダウンリストが参照する表([メンバー]シートのスタッフ一覧)をテーブルにします。画面を[メンバー]シート(①)に切り替え、表に含まれる任意のセル(ここではセルA1)をクリックして選択(②)します。[ホーム]タブ(③)→[テーブルとして書式設定](④)をクリックして、好きなテーブルスタイル(⑤)を選択します。選択するテーブルのスタイルはどれでも構いません。
[テーブルとして書式設定]ダイアログボックスが表示されます。テーブルにしたいセル範囲が[テーブルに変換するデータ範囲を指定してください]欄に正しく表示されていることと、[先頭行をテーブルの見出しとして使用する]のチェックマークがONになっていることを確認し、[OK](⑥)をクリックします。
表がテーブルに変換されたら、見出し行にマウスポインターを合わせます。マウスポインターが黒い矢印の形(⑦)に変わるところでクリックします。
すると、クリックした見出しに対応する項目全体が選択されます(⑧)。ここで、選択された部分に名前を付けます。通常、選択したセルの番号が表示される「名前ボックス」に、セル範囲に付けたい名前(ここでは「名前」)(⑨)を入力して、[Enter]キーを押します。
ドロップダウンリストのもとになるセル範囲に名前を付けられたら、[11月第2週シフト表]シート(⑩)に戻ります。ドロップダウンリストを設定したいセル範囲(ここではセル範囲D3:I7)をドラッグして選択(⑪)し、[データ]タブ(⑫)→[データの入力規則](⑬)をクリックします。
[データの入力規則]ダイアログボックスが表示されます。[設定]タブの[入力値の種類]欄で[リスト](⑭)を選択し、[元の値]欄に「=名前」(⑮)と入力したら、[OK](⑯)をクリックします。
選択したセル範囲にドロップダウンリストが設定されました(⑰)。では、先ほどの[メンバー]シートの表にメンバーを追加したら自動でドロップダウンリストが修正されるかどうか試してみましょう。
[メンバー]シートに表示を切り替え、表の最後にメンバーを追加(⑱)してみましょう。
シートを切り替えてドロップダウンリストを表示させると、新たに追加した「飯山」さんの名前がリストに追加されたことがわかります(⑲)。
以上のように、ドロップダウンリストが参照する表をテーブルの形式にして、参照する項目のセル範囲に名前を付けておくことで、表に項目が追加された時にドロップダウンリストにも自動で項目が追加されるようになります。
リスト作成時のひと手間で後々の管理がぐっとラクになる!
今回は、Excelでドロップダウンリストが参照する表に項目が追加された時に、ドロップダウンリスト上の項目も自動で増えるようにするテクニックを解説しました。
ドロップダウンリストを作成する時に、表をテーブルにしてからセル範囲に名前を付けて参照させるひと手間を加えるだけで、後々の管理がずっと楽になることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
項目が頻繁に追加・修正されるような表を使っている職場の方は、ぜひ今回の記事を参考にドロップダウンリストを作成してみてくださいね。
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