いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】負の数の先頭に▲を付けて赤色の文字で表示させたい!エクセルでマイナスの数字を強調するテク
2019年10月4日 06:55
売上表の中で負の数を目立たせたい!
10月に入り、4月に入社や異動された方も業務にはすっかり慣れてきた頃でしょうか。Excelの操作にも慣れて、次の「商品別売上比較」(①)のような表ならすぐに作れるようになった!という方も多いかと思います。
この表ではD列の「増減」のセルには「今年度合計-前年度合計」の数式が入力されており、今年度の売上が前年度より減っている商品については、値が負の数で表示されています。この状態でも間違いではないですが、もっと見やすくするため、負の数に色を付けて表示したり、先頭に「▲」を付けて表示したりしたいと思いませんか?
今回は、Excelで表示形式を設定して、負の数に色を付けて表示させたり、先頭に「▲」を付けて表示させたりする方法を解説します。
基本編:負の数を赤い色で表示する
まずは、負の数を赤い色で表示する方法を覚えましょう。このように、ある条件で文字の色などを変えたい場合は、表示形式を設定します。表示形式には、Excelに最初から設定されているものと、ユーザーが自分で設定するものがあります。本項では、基本編として、Excelに最初から設定されている表示形式を使う方法を解説します。
先ほどの「商品別売上比較」の「増減」の列に表示形式を設定して、負の数を赤い色で表示させてみましょう。「増減」の項目が入力されているセル範囲D3:D7(①)を選択し、[ホーム]タブ(②)の[数値]グループの右下にある矢印(③)をクリックします。
[セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されます。[表示形式]タブ(④)をクリックし、[分類]欄で[数値](⑤)を選択すると、ダイアログボックス中央に[負の数の表示形式]の一覧が表示されます。ここで、数値が負の数になった時にどのように表示させるかを指定できます。赤い色で表示された「-1234」(⑥)を選択し、[OK](⑦)をクリックします。
すると、「増減」の列の中で負の数だけが赤い色で表示されるようになります(⑧)。簡単な操作で、負の数を目立たせられるようになりましたね。
ちなみに、先ほどの[セルの書式設定]ダイアログボックスで「▲1234」を選択すると、負の数の先頭に「▲」を付けて表示させることができます。
応用編:負の数の先頭に▲を付けて赤い色で表示する
負の数を赤い色で表示させたり、負の数の先頭に「▲」を付けて表示させたりする表示形式は[セルの書式設定]ダイアログボックスの[負の数の表示形式]の一覧から選択できることがわかったと思いますが、「負の数の先頭に▲を付けて、赤い色で表示したい」のように、この一覧にない場合にはどうすれば良いでしょうか。
このように、自分が設定したい書式がExcelに最初から設定されていない場合は、ユーザー定義の表示形式を設定します。この場合は、ダイアログボックスの[負の数の表示形式]の一覧から類似した表示形式を選択したあとに、それを編集するのがラクです。再び、先ほどの「商品別売上比較」の表を例にして考えてみましょう。
表示形式を設定したいセル範囲(ここではD3:D7)(①)を選択し、[ホーム]タブ(②)の[数値]グループの右下にある矢印(③)をクリックします。
[セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されます。[表示形式]タブ(④)をクリックして、[分類]欄から[数値](⑤)を選択します。続けて、[負の数の表示形式]欄で[▲1234](⑥)を選択します。ここでは[OK]をクリックせずに、次の操作に進みます。
続けて、[分類]欄の[ユーザー定義](⑦)をクリックします。すると、ダイアログボックス中央の[種類]欄に「0;"▲ "0」(⑧)と表示されます。この文字列は、先ほど選択した「▲1234」の表示形式を別の方法で表記したものです。具体的には、「正の数と0の場合には値をそのまま表示させ、負の数の場合には値の前に▲を表示する」という意味です。
「▲」を付けた負の数に色を付けるために、この「種類」欄の文字列を編集していきます。文字色を指定する場合は、色の名前を半角の角カッコで囲み、先頭に記述します。したがって、ここでは負の数の書式を指定している「"▲ "0」の前に「[赤]」と入力しましょう。文字列全体は「0;[赤]"▲ "0」(⑨)となります。入力できたら、[OK](⑩)をクリックします。
負の数が赤い色で、先頭に「▲」が付いて表示されるようになりました(⑪)。
なお、本項で解説した方法で、赤色以外に青、水、緑、紫、黄、白、黒の文字色も指定できます。いろいろ試してみてくださいね。
表示形式を自在に設定して強調したい部分を見やすくしよう!
今回は、負の数に表示形式を設定する方法を2つ解説しました。
これまで、負の数を赤色で表示させたい時などは、手動でセルの文字色を設定していた読者もいるかもしれません。確かに、それでも表示上は負の数に色が付きますが、入力される数値が修正されて負の数ではなくなった時には文字色も修正しなければなりません。
今回解説した方法を使えば、数値が負の数から正の数に変わった時には文字色が自動で変わるので、修正の手間も減り、業務の効率もアップします。ぜひ、自分のパソコンでいろいろな表示形式を試して、表示形式の設定に慣れてくださいね。
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