いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】1行おきに色を付けると大きな表でも見やすくなる!エクセルで行の背景をストライプにするテク

大きな表で1行おきにセルに色を付けたい!

 Excelで名簿などの大きな表を管理する際、1行おきにセルに色を付けられたら見やすくなるのに……と思ったことはありませんか。1行おきにセルに色が設定されていれば、大きな表でも1件1件のデータが見やすくなりますよね。

 そこで今回は、Excelで1行おきにセルの背景色を変えて、縞模様のように表示する方法を3つ解説します。今回解説する3つのテクの中から、自分のやりやすい方法を見つけて実務に活かしてください。

❶オートフィルを使う

 まず1つ目の方法は、オートフィルを使う方法です。オートフィルというと、データをコピーしたり、連続データを入力したりする際に使う機能だと思っている人が多いと思いますが、オートフィルを使うとセルの背景色や文字の色などの書式だけを他のセルにコピーすることもできます。ここでは、オートフィルの「書式のみコピーする」という機能を使います。

 次の「〇△物産顧客名簿」の例を使ってやってみます。最初に、この表の3行目のセル範囲A3:I3(①)に、手動で背景色を設定しましょう。

 背景色を設定するセル範囲A3:I3を選択し、[ホーム]タブ(②)→[塗りつぶしの色]の右横にある矢印(③)をクリックして表示されるメニューから、設定したい色(④)を選択します。

 すると、3行目のセル範囲(A3:I3)に背景色が設定されます(⑤)。

 次に、3行目と4行目のデータ(セル範囲A3:I4)を選択します。選択したセル範囲の右下にマウスポインターを合わせると、マウスポインターの形が変わる(⑥)ので、そのまま下方向にドラッグ(⑦)します。先ほどセルの塗りつぶしを行った3行目だけでなく、その下の4行目も選択した状態でドラッグするのがポイントです。

 すると、名簿が2色の縞模様になります。しかし、よく見ると名簿全体が先ほど選択した3行目と4行目のデータで上書きされてしまっています(⑧)。でも、ここで焦ってはいけません。

 表の右下に表示される[オートフィルオプション]ボタン(⑨)をクリックし、表示されたメニューから[書式のみコピー(フィル)](⑩)をクリックします。

 すると、データは元に戻り、書式だけがコピーされました(⑪)。

 オートフィルの操作で、1行おきにセルの背景色を簡単に設定できましたよね。しかしこの方法だと、行の削除や追加を行った際は、セルの背景色は自動的に調整されません。再び設定し直す必要があります。

 次に解説する❷の方法なら、表内で行を追加、削除しても、セルの背景色は自動的に調整されます。ではやってみましょう。

❷条件付き書式を使う

 先ほどと同じ「〇△物産顧客名簿」の例を使ってやってみます。1行おきに背景色を設定したいセル範囲(ここではセル範囲A3:I25)を選択し、[ホーム]タブ(①)→[条件付き書式](②)→[新しいルール](③)をクリックします。

[新しい書式ルール]ダイアログボックスが表示されるので、ダイアログボックスの上部に表示されるルールの一覧から[数式を使用して、書式設定するセルを決定](④)を選択して、ルールの内容を入力する欄に「=MOD(ROW(),2)=0」(⑤)と入力します。

 ここで入力する数式について詳しく解説しましょう。MOD関数は、割り算をした時の余りを求める関数で、1つ目の引数を2つ目の引数で割った時の余りを返します。ここで1つ目の引数に指定しているROW関数は行番号を返す関数なので、ここでは「行番号を2で割った時の余りが0の時」というルールを指定していることになります。言い換えると、「偶数行の時」というルールになります。

 数式を入力できたら、[書式](⑥)をクリックします。

 [セルの書式設定]ダイアログボックスが表示されます。ここで、先ほど設定した条件を満たした時に設定する書式を指定します。[塗りつぶし]タブから色(⑦)を選択して[OK](⑧)をクリックします。

 再び[新しい書式ルール]ダイアログボックスに戻るので、[プレビュー]欄(⑨)に選択した色が表示されたことを確認して、[OK](⑩)をクリックします。

 シートに戻ると、偶数行のセルに薄い水色が設定されていますね(⑪)。

 この方法なら、表内で行の追加や削除を行った際、自動的にセルの背景色も変更されるので1つ1つ手直しする必要はありません。

❸テーブルとして書式設定する

 最後に解説する方法は、テーブルとして書式設定する方法です。通常の表をテーブルに変換すると自動的に書式が設定されます。テーブルの便利な点は、標準で用意されているさまざまな書式の中から好みのテーブルスタイルを選択できることです。

 先ほどと同じ「〇△物産顧客名簿」を使ってやってみましょう。テーブルに変換したいセル範囲(ここではセル範囲A2:I25)を選択し、[ホーム]タブ(①)→[テーブルとして書式設定](②)をクリックします。するとメニューが表示されるので、その中から適用したいテーブルスタイルを選びます。ここでは1行おきに背景色が設定されるテーブルスタイル(③)を選びます。

 すると、[テーブルとして書式設定]ダイアログボックスが表示されます。テーブルに変換するセル範囲が正しく入力されていることを確認して(④)、[OK](⑤)をクリックします。

 1行おきに背景色が設定されていますね(⑥)。テーブルに変換した場合も、行の削除や追加に応じて、自動的にセルの背景色は調整されます。

 テーブルに標準で表示されるフィルターボタンを表示したくない場合は、非表示にもできます。テーブル内のいずれかのセルを選択すると[テーブルデザイン]タブ(⑦)が表示されるので、クリックします。[フィルターボタン](⑧)のチェックマークをOFFにすれば、フィルターボタンが表示されなくなります(⑨)。

 なお、テーブルにはほかにも便利な機能がたくさんあります。詳しく知りたい方は、以前の記事を参考にしてください。

1行おきにセルの背景色を設定して表を見やすくしよう

 今回は、Excelの表で1行おきにセルの背景色を変え、縞模様のようにする方法を3つ解説しました。

 いずれも大きな表を管理する際に知っておくと役立つテクです。ぜひ試してみてくださいね。

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