いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】メアドの「@」以前の文字列をアカウント名として抜き出したい!エクセルで特定の文字で文字列を分割するテク

メールアドレスの「@」より前の文字列だけ別のセルに表示したい!

 Excelで作成した名簿で、1つのセルに入力された氏名の姓と名を別々のセルに分割して入力したいということはよくありますよね。「窓杜 太郎」のように、姓と名がスペースで区切られている場合、「区切り位置指定ウィザード」を使うと、簡単に姓と名を分割することができます。

 でも、スペースなどの特定の区切り文字で区切られたデータでないと、「区切り位置指定ウィザード」で文字列を分割することはできないと思っていませんか? 自分で決めた特定の文字を区切り位置としてデータを分割することはできないのでしょうか?

 例として、ある組織で新しいサービスを導入したため、サービスを利用するためのアカウント名を設定したいというケースを考えてみましょう。アカウント名は、社員のメールアドレスの「@」より前の文字列を使うものとします。「社員名簿」(①)にある「萩原 幸雄」さんの場合、「yukii-o@example.com」というメールアドレスの「yukii-o」の部分がアカウント名になります。D列の「メールアドレス」欄(②)から、「@」より前の文字を取り出して別の列に表示することはできるでしょうか?

 あまり知られていないかもしれませんが、このようなケースでも、「区切り位置指定ウィザード」を使って簡単に分割することができます。今回は、「区切り位置指定ウィザード」を使って、任意の文字で区切って、文字列を分割する方法を解説します。

任意の文字で区切って文字列を分割する

 次の「社員名簿」のD列に入力されたメールアドレス(①)の「@」より前の文字列を隣のE列に取り出してみましょう。具体的には、メールアドレスを「@」を区切り文字として分割し、「@」より前の文字列と「@」より後ろの文字列を別々のセルに表示させてみます。そのあとで「@」より後ろの文字列を削除します。例えば、「yukii-o@example.com」というメールアドレスの場合、「yukii-o」と「example.com」に分けて表示させ、あとで「example.com」を削除し、「yuki-o」だけを残します。

 メールアドレスが入力されているセル範囲D4:D16(②)を選択し、[データ]タブ(③)→[区切り位置](④)をクリックします。

 [区切り位置指定ウィザード]が表示されます。[元のデータの形式]欄で、[カンマやタブなどの区切り文字によってフィールドごとに区切られたデータ](⑤)を選択し、[次へ](⑥)をクリックします。

 ウィザードの2つ目の画面が表示されます。[区切り文字]欄で、[その他](⑦)をクリックしてチェックマークをONにし、その隣の入力欄に「@」(⑧)と入力します。

 [次へ](⑨)をクリックします。

 ウィザードの3つ目の画面が表示されます。[表示先]欄には、既定で「$D$4」と表示されますが、このままだと分割したあとのデータがD列に上書きされてしまうので、変更します。[表示先]欄の右端にあるボタン(⑩)をクリックします。

 すると、[区切り位置指定ウィザード]の画面が小さくなります。分割されたデータを入力する位置として、ここではセルE4(⑪)をクリックします。セルを指定できたら、小さくなった[区切り位置指定ウィザード]の画面の右端のボタン(⑫)をクリックします。これで、分割されたデータはセルE4から入力されるようになり、D列のメールアドレスは上書きされずに残ります。

 [区切り位置指定ウィザード]が元の大きさに戻ります。[表示先]欄に「=$E$4」(⑬)と表示されていることを確認して、[完了](⑭)をクリックします。

 1つのセルに入力されたメールアドレスが「@」の前後で分割され、別々のセルに入力されましたね(⑮)。

 今回は、メールアドレスの「@」以降のデータは不要なので、F列のデータは削除します(⑯)。E列には、列見出しを入力し、他の列と同じように書式を整えます(⑰)。

 「区切り位置指定ウィザード」を使って、メールアドレスの「@」マークより前の文字列を簡単に取り出すことができましたね!

任意の文字で区切ってデータを分割できる

 今回は、「区切り位置指定ウィザード」を使って、文字列を任意の文字で区切って分割する方法を解説しました。スペースやタブなどで区切られているデータを分割できることは知っていたけれど、任意の文字を区切り文字に指定して文字列を分割できるということは、案外知らなかったという人も多いのではないでしょうか。ぜひ試してみてくださいね!

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