残業を減らす!Officeテクニック

プレゼンにピッタリなイメージイラストが見付からない! 商用利用可能なAIで生成

イメージ画像として挿入できるイラストが欲しい!

 PowerPointのスライドに挿入する適切なイメージ画像に困ったことがありませんか? 写真ならフリー素材やPowerPointの“ストック画像”が豊富ですが、イラストの場合は手配が難しいのではないでしょうか。

 以下はテンプレートを元に作成したスライドです。挿入済みのイメージ写真をイラストに差し替えて、親しみやすい印象に仕上げるとしたら? 意図通りのイラストはなかなか見つけられないですよね。

テンプレートを元に作成したスライドの写真をイラストに差し替えたい!

 ほとんどの人はオリジナルのイラストを描けませんよね。外注する予算や時間もないことが多いはずです。そんな時に試してほしいのが、画像生成AIサービスです。

 今回紹介するのは、Adobeの提供する「Adobe Firefly」です。最大の特徴は“商用利用可能”であること。自動生成する画像の学習データとして、Adobe Stockの画像のほか、パブリックドメインの画像とオープンライセンスの画像を利用しており、知的財産権の問題をクリアしていると公表されています。

 無料で利用できるフリープランと、月額680円(税込)のプレミアムプランがあり、フリープランではAdobeのロゴが挿入されます。なお、「Adobe Create Cloud」を契約している場合は、追加料金なしで利用可能です。

キーワードを入力して生成するだけ

 Adobe FireflyのWebページにアクセスして、Adobe IDでログインして利用します。キーワードを入力して[生成]をクリックするだけで画像が生成されます。

キーワードを入力して[生成]をクリックする。ここは「パソコン リモート講座 イラスト」と指定した
イラストが生成された。[更新]をクリックすると再生成できるが、クレジット数には限りがあるので、むやみにクリックしないように注意

 なお、画像を生成すると“生成クレジット”が消費されます。フリープランでは月25クレジット、プレミアムプランでは月100クレジットまでが利用可能です。「0」になった場合、フリープランでは翌月にリセットされるまで画像を生成することができませんが、プレミアムプランでは制限付きで画像を生成できます。契約プランによる制限の違いは公式のヘルプを確認してください。

“生成クレジット”は右上のアイコンから確認可能

イラストの雰囲気を変更する

 生成したイラストの雰囲気を変更してみましょう。画面右側のメニューを下にスクロールして[効果]の種類を選択して、再生成します。ここでは、[人気]に含まれる[ペイント]を選択してみました。

画面右側の[効果]から[人気]の[ペイント]を選択した。複数の効果を指定することもできる
キーワードは変更しない。選択した効果がキーワードの下に並ぶ。[更新]をクリックする
指定した効果で再生成された。任意のイラストをクリックする
選択したイラストが拡大表示される。右上のアイコンをクリックして[ダウンロード]を選択する
自動生成された画像であることの情報が埋め込まれるという説明が表示される。[続行]をクリックするとダウンロードされる

同じ雰囲気のイラストを生成する

 異なるキーワードで、同じ雰囲気のイラストを生成することも可能です。ここでは、先ほどダウンロードした画像をアップロードして生成します。

 操作中に表示されるメッセージにもあるように、アップロードする画像は自動生成した画像や自分で作成したイラストなど、自分に使用権限のあるものに限ります。履歴として保存されます。

キーワードを変更する。ここでは「VRゴーグル 体験」と指定した
[画像をアップロード]の部分に先ほどダウンロードしたイラストをドラッグする
自分に使用権限のある画像であることを確認して[続行]をクリックする
参照するスタイルとして画像がアップロードされた。[生成]をクリックする
同じような雰囲気のイラストが生成された。気に入ったイラストをダウンロードしておく
生成したイラストをスライドに挿入した。画像左下にあるAdobeのロゴが見えるように配置しよう
同じ雰囲気のイラストを生成できるので、配置したときの統一感もある