やじうまの杜
Chromebookを買ったので「Visual Studio Code」をインストールしてみました
“.deb”パッケージがプレビュー提供されているので、[Linux(ベータ版)]を有効化するだけ
2020年11月2日 19:32
“やじうまの杜”では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
PC Watchによると、Chromebookのシェアが1%から13%へと急増。2021年には24%にまで達するのだそうです。“GIGAスクール”構想の推進により公立小中学校での端末配備が進んでいるためだそうですが……もはや無視できないボリュームですね。そんなわけで、遅ればせながら編集部でもChromebookを導入してみました。
機種はAmazon限定で発売されている“Lenovo Ideapad Duet”。キーボード付きの10.1インチモデルで価格は39,800円でした。クーポンによる割引も行われているので、これよりも安く手に入れられることも多いのではないでしょうか。
窓の杜はハードウェア専門の媒体ではないので詳しいレビューは控えますが、お値段の割には質感が高く、Webブラウジングだけならパワーも十分のようです。なるほど、これは子どもたちにもいいかもしれませんね。頑丈そうなカバーも付いていて、ちょっとやそっとでは壊れなさそうです。
Chromebookに搭載されているOSは“Chrome OS”といい、要するに「Google Chrome」を動かすためだけに作られたOSです――正確に言うと、“でした”。最近ではAndroidアプリが使えるほか、ベータ版ですがLinuxを有効化して使うこともできます。
そこで今回は、Chromebookに「Visual Studio Code」をインストールしてみました。最近、Linux ARMv7/ARM64ビルドがプレビュー版になったため、Intel CPUではなくARM CPUを搭載する“Lenovo Ideapad Duet”(MediaTek Helio P60T プロセッサー、2.0GHz)でも手軽にセットアップできるようになっています。
Chromebook で Linux(ベータ版)をセットアップ
まずはChromebookにLinuxをセットアップしていきます。と言ってもそんなに難しくはなく、設定画面から[Linux(ベータ版)]を有効化するだけです。
ウィザードが起動するので、案内に従ってLinuxをインストールしましょう。筆者の環境では数分ほどで完了しました。
インストールが完了すると「コンソール」アプリが起動します。デフォルトのホスト名は“Penguin(ペンギン)”になるようですね(Linuxの公式マスコットは“タックス”という名前のペンギンです)。ディストリビューションは「Debian」でした。
Linuxのアプリは、ランチャーの“Linux アプリ”フォルダーにまとめられるようです。次回「コンソール」アプリを利用したい場合も、このフォルダーから起動すればいいでしょう。
「Visual Studio Code」のインストール
これでChromebookでLinuxが利用できるようになったので、次は「Visual Studio Code」をインストールしていきましょう。「Google Chrome」を開いて、「Visual Studio Code」のダウンロードページを開きます。
OSは「Debian」なので、“.deb”パッケージをダウンロード。アーキテクチャーは自動で“ARM64”が選択されました。もしなんらかの理由で異なるアーキテクチャーが選択されてしまった場合は、手動でダウンロードしなおしましょう。
ダウンロードが完了したら、ランチャーから「ファイル」アプリを起動し、ダウンロードファイルを開きます。ダイアログが開くので、[インストール]ボタンを押してセットアップを完了させましょう。
これでランチャーの“Linux アプリ”フォルダーに「Visual Studio Code」がインストールされているはずです。筆者の環境では1度インストールに失敗したのですが、何回か試しているうちにうまくいきました。
残念ながらこの状態では日本語の入力ができないのですが、“apt-get”コマンドで「fcitx」「fcitx-mozc」などを導入すれば解決できるようですね。「Visual Studio Codespaces」などのソリューションを利用して「Visual Studio Code」をリモート操作してもよいのですが、ローカルで動作するというのはやはり安心。コーディングにドキュメントの執筆、ブログ記事の作成と用途が広がるので、自分でトラブルを解決できる人は是非試してみてください。