やじうまの杜

「Microsoft Edge 117」で削除された「Web 選択」って? 実は超優秀で惜しむ声も多数

ごちょごちょすれば、まだ使い続けることは可能

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「Microsoft Edge 117」で削除された「Web 選択」って?

 「Microsoft Edge 117」のリリースで「Web 選択」(Web Select)が非推奨となりましたが、「なんだそれ?」と思った方も少なくないのではないでしょうか。実はこれ、かなり便利な機能で、とくにWebからデータを引っ張ってこなければならないことの多いユーザーには有用でした。

 なぜこの機能がマイナーなのか――おそらく一番の理由は、口で説明するのが面倒だし、言っても言葉だけではなかなか伝わらないからでしょう。簡単に言ってしまうと「Webページを賢く選択してくれる」機能で、たとえば「テーブルの一部だけをコピーしたい」とき、通常の選択ではうまくできませんが、この「Web 選択」を利用すれば簡単に行えます。しかし、これは実際に見てみないと実感がわかないでしょう。

テーブルで選択した列だけコピーする例

 また、開発した当のMicrosoftもあまりこの機能を宣伝していませんでした。その証拠に、以前はWebページの右クリックメニューに[Web 選択]というコマンドを用意していたにもかかわらず、いつの間にか削除してしまっています。[Web キャプチャ]コマンドを経由したり、キーボードショートカット[Ctrl]+[Shift]+[X]で起動することはできましたが、これに気付くのは従来からの愛用者ぐらいではないでしょうか。

 同社のMikhail Parakhin氏によると、この機能が削除されるのは「あまり使われていないのに、サポートにかかる費用が莫大」だからだそう。

 できれば削除せず、そのまま残してほしいのですが、「Edge」をバージョンアップするたびに動作を確認したり、不具合に対処したりといった負担が重いのでしょうね。「Google Chrome」と比べると大きなアドバンテージになるはずなのにたいしてプッシュしないのも、そのあたりが理由なのでしょう。

「Edge 117」の[Web キャプチャ]コマンド。一部環境で「Web 選択」の削除が始まっているようだ

 でも、廃止に反対する声が大きくなれば拡張機能として残してくれる可能性もなくはないかも。需要の大きさを知れば、有志が開発してくれる可能性はあります。それまでは、「Edge」のショートカットファイルの「リンク先」に以下の起動オプションを加えて利用するとよいです。

 --enable-features=msEdgeAreaSelect

 再び[Web キャプチャ]コマンドや[Ctrl]+[Shift]+[X]キーで「Web 選択」が利用できるようになります。代替策が見つかるまでの対処としてお役立てください。

特別なフラグ付きで起動すれば、まだ「Web 選択」は使える