「PowerToys」を使いこなして効率UP! プレビュー版を一足先に体験

第3回

SVG/Markdownを「エクスプローラー」上でプレビューできるようにする「File Explorer」

わざわざアプリでファイルを開かなくても、「エクスプローラー」で内容を手軽に確認

シェルのプレビュー機能を拡張する「File Explorer」

 「PowerToys」の各機能を紹介する本連載。第3回となる今回は、シェルのプレビュー機能を拡張する「File Explorer」を取り上げる。

シェルのプレビュー機能を拡張する「File Explorer」

 「エクスプローラー」はファイル階層をツリー表示するお馴染みの“ナビゲーション ウィンドウ”のほかにも、ファイルのプレビューを行う“プレビュー ウィンドウ”やファイルの詳細情報を表示する“詳細ウィンドウ”といったペインを備えており、リボンの[表示]タブで有効化できる。なかでも、わざわざアプリでファイルを開かなくても内容を確認できる“プレビュー ウィンドウ”はメディアコンテンツを多く含んだフォルダーで役に立つ。

 しかし、初期状態の「エクスプローラー」でプレビューできるファイル形式はプレーンテキストや画像ファイルなど、ごく限られている。プレビューハンドラーをもつアプリをシステムに追加することでプレビューできるファイル形式を増やすことは可能で、たとえば「Microsoft Office」アプリをセットアップすれば、Officeドキュメントもプレビューできるようになる。

初期状態のWindows 10は「エクスプローラー」でSVG画像をプレビューできない

 加えて、「PowerToys」の「File Explorer」ツールを利用すればSVG形式の画像ファイル(*.svg)とMarkdown形式のテキストファイル(*.md)もプレビュー可能。SVGファイルはWebページでよく使われていることが多く、デザイナーであれば自分で制作したり、素材として扱う機会も多いだろう。「エクスプローラー」でプレビューできることに越したことはない。

「PowerToys」導入後のWindows 10。「エクスプローラー」でSVG画像をプレビューできている

 Markdown形式は、HTMLドキュメントへの変換を前提としたプレーンテキストを記述するために開発された軽量マークアップ言語のひとつ。メールを書くときによく使われるテキスト装飾を採用しているのが特徴で、わざわざ変換しなくてもそのまま読むこともできる。最近ではアプリのReadMeファイルの記述形式(readme.md)やブログ・CMSの記法として採用されることが多くなっており、一般のユーザーでも目にすることが少なくない。テキストエディターで読むことも可能だが、ちゃんとHTMLドキュメントとして整形されたものが「エクスプローラー」でプレビューできるならば助かるという人も多いのではないだろうか。

 SVG/Markdownのプレビューは、「PowerToys」の設定画面の[File Explorer]セクションで個別にON/OFF可能。ただし、キャッシュが残る関係か不具合なのか、設定変更はリアルタイムに反映されないので注意。とはいえ、それほど困ることはないだろう。

SVG/Markdownのプレビューは、「PowerToys」の設定画面の[File Explorer]セクションで個別にON/OFF可能

 なお、現在のところサポートされているのはSVGとMarkdownの2種類だけだが、サポート形式の拡充も検討されているようだ。今後のアップデートに期待したい。