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先頭のゼロを勝手に消すな ~「Excel」のお節介な自動データ変換を抑制する機能が一般提供開始

「Microsoft 365」アプリ最新チャネルの「バージョン 2309」で

「Excel」に「自動データ変換」機能を抑制するオプションが導入

 米Microsoftは9月28日(現地時間)、「Microsoft 365」アプリの「バージョン 2309」を最新チャネルでリリースした。このバージョンでは、待望の「自動データ変換」機能を抑制するオプションが導入されている。

 「Excel」で商品コードなど、ゼロから始まることのあるデータをインポートすると、それが勝手に「数値」として扱われ、冒頭のゼロが消えてしまうことがある。これは「表計算」ソフトとしては正しい挙動だが、実際の業務では不便に感じることも多い。

左は「Excel」の「自動データ変換」で地域コードの先頭に付与されていたゼロが失われた様子。右は「自動データ変換」を抑制して、意図通りに取り込んだデータ

 そこで、こうした「自動データ変換」を無効化するオプションが「Microsoft 365 Insider」プログラムでテストされていたが、「バージョン 2309」でとうとう正式な機能として導入された。

 「自動データ変換」のオプションは、オプションダイアログの[データ]ページにまとまっている。現在のところ以下のオプションが利用可能だ(いずれも初期状態で有効)。

  • 先頭のゼロを削除して数値に変換する
  • ロング数値の最初の 15 桁を保持し、科学的記数法で表示する
  • 文字“E”を囲む数字を科学的記数法に基づく数値に変換する
  • 連続する文字と数字を日付に変換する

 加えて、CSVファイルなどを読み込む際に「自動データ変換」があれば通知する機能も導入された。「Excel」では正しい手順でCSVファイルをインポートしないと意図した通りにデータが取り込まれないことがあるが、この機能があれば「自動データ変換」が邪魔をしていることを知り、その場で無効化できる。この通知ダイアログでは、「自動データ変換」を永続的に無効化することも可能だ。

CSVファイルなどを読み込む際に「自動データ変換」があれば通知