Windows Insider Preview
Windows 11に「Sudo」コマンドを追加へ ~Linuxスタイルでコマンドの権限昇格が可能に
まずはBuild 26052(Canary/Dev)よりテスト。Windows Serverはおあずけ
2024年2月9日 08:20
このコーナーでは、「Windows 11 Insider Preview」ビルドでテストされている最新のOS機能を紹介します。ただし、テストの結果、紹介した機能が製品版OSに搭載されないこともあります。あらかじめご留意ください。
米Microsoftは2月8日(現地時間)、「Windows 11」に「Sudo」コマンドを追加したと発表した。同日CanaryチャネルとDevチャネルでリリースされた「Windows 11 Insider Preview」Build 26052より展開される。
「Sudo」は、コマンドセッションを一時的に管理者権限へ昇格させるコマンド。Linuxではおなじみのコマンドだ。従来の「Windows 11」でコマンドを管理者権限で実行するには、あらかじめターミナルを管理者権限で起動しておく必要があったが、「Sudo」コマンドがあれば、必要なときにコマンドを実行するだけで管理者になれる。
Windows版「Sudo」(Sudo for Windows)コマンドは、以下の3つのモードで実行可能。
- In a new window:管理者権限のウィンドウが新たに開かれる(既定)
- With input disabled:インラインで実行されるが、昇格プロセスと対話することはできない
- Inline:昇格をトリガーしたウィンドウ内でコマンドが管理者権限でインライン実行される
「Inline」がLinux環境と一番よく似た動作になるが、セキュリティ上の懸念点がある(「With input disabled」はそれを軽減したもの)。同社はこれからも「Sudo for Windows」のドキュメントを整備し、「Inline」で「Sudo」コマンドを実行した場合のセキュリティへの影響についてユーザーと共有するとしている。
「Sudo」コマンドは、「設定」アプリから有効化可能。[システム]-[開発者向け]ページへ進むと、前述の3モードを選べる。モードは「sudo config --enable」コマンドでも選択可能だ。
なお、「Windows Server Insider Preview」ビルドでは、「Sudo」を有効にする設定が誤って表示されることがあるとのこと。この機能はまだ「Windows Server」では利用できず、将来のビルドで無効化される。