Windows Insider Preview
iPhoneをWindows 11の[スタート]画面に統合して通話・SMS、ファイルも手軽に送信
「Windows 11 Insider Preview」でテスト中
2025年3月11日 14:15
このコーナーでは、「Windows 11 Insider Preview」ビルドでテストされている最新のOS機能を紹介します。ただし、テストの結果、紹介した機能が製品版OSに搭載されないこともあります。あらかじめご留意ください。
Microsoftは昨年6月より、Windows 11の[スタート]画面に「スマートフォン連携」アプリを統合するテストを実施中だ。これにより、[スタート]画面右隣のパネルから手軽に手持ちのAndroidスマートフォンの状態をチェックしたり、通話やSMSメッセージを受け取ったり、内蔵カメラで撮影した写真へアクセスできる。
この機能は当初iPhoneをサポートしていなかったが、今年に入ってからiPhone/Android両対応にするテストが実施されている。
本機能の要件は、以下の通り。「Pro Education」「Education」のWindows 11はサポートされていないので注意したい。
- PC:Bluetooth LE機能を備えていること
- OS:「Windows 11 Insider Preview」Build 4805およびそれ以降(Beta)、またはBuild 26120.3000およびそれ以降(Dev)
- PCアプリ:「スマートフォン連携」(Phone Link)アプリ(Windows 11にプリインストールされている)
- iPhone:「Windows にリンク」(Link to Windows)v1.24121.30.0以降のインストール
加えて、PC(の「スマートフォン連携」アプリ)とiPhoneが同じ「Microsoft アカウント」でサインインしている必要がある。サインインを簡素化するため、iPhoneにはあらかじめパスワード管理アプリ「Microsoft Authenticator」も導入しておくことをお勧めする。
セットアップ
セットアップは[スタート]画面隣のスマートフォンパネルから行える。デバイスの選択で[iPhone]を選べば、あとは案内に従ってiPhoneのカメラでQRコードを読み込み、PCとペアリングすればよい。
[スタート]画面を開くと、スマートフォンパネルにiPhoneが表示されるだろう。ここでは、以下のことが可能だ。
- デバイス名、バッテリー残量などの確認
- メッセージ(SMS/MMS)の送受信
- 通話(発信、着信、履歴の確認)
- 最近使用した項目(メッセージ、通話)
スマートフォンパネルは「スマートフォン連携」アプリのエンドポイント(末端)のようなもので、メッセージのやり取りや通話といったアクションの多くは、起動した「スマートフォン連携」アプリに引き継がれる。
なお、残念ながら、Androidでサポートされている「写真」機能(スマートフォンのカメラで撮った写真へPCからアクセスできる)は今のところサポートされていない。
代わりに、ファイルの送信機能が追加されており、わざわざ「スマートフォン連携」アプリを呼び出さずとも、小さなパネルでファイルの送信処理が完結するようになっているようだ。
これまでPCとiPhoneのシナジーは高いとは言えなかったが、このファイル送信機能はなかなか便利で、iPhoneが少し身近になったように感じられる。