いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel効率化】コピペで作業効率をぐっとアップ!エクセルの貼り付けオプションを使いこなす
2018年4月20日 06:55
Excelの貼り付けオプションを使いこなす
Excelを使って業務を行う時、過去の資料や既存のデータを流用することって結構多いですよね。そのような業務では、コピー&ペーストをどれだけスムーズに使いこなせるかで作業効率が大きく変わるといっても過言ではありません。
コピー&ペーストを行う際、ショートカットキーを使って[Ctrl]+[C]キーでコピー、[Ctrl]+[V]キーでペーストをしている読者は多いと思います。[Ctrl]+[V]キーを押してペーストすると、[Ctrl]ボタン([貼り付けオプション]ボタン)(①)が現れますよね。これをクリックすると、[貼り付けオプション]の一覧が表示されます(②)。
この[貼り付けオプション]を活用すると単純にデータを貼り付けるだけではなく、データ形式を指定して貼り付けることができるので、大変便利です。貼り付けたあとで修正したり調整したりする作業を省くことができます。ただし、この[貼り付けオプション]メニューには多数のオプションが用意されていて、どのオプションをどんな時に使ったらいいのか、イマイチわからないという人も多いのではないでしょうか。
今回は、この[貼り付けオプション]の中から、知っていると便利なオプション3つを厳選して紹介します。
事前準備
[貼り付けオプション]メニュー(①)にはずらっとアイコンが並んでいますが、パッと見ただけでは、どのアイコンがどういった内容のオプションを表しているのかわかりづらいですよね。
そこで、以前に紹介した記事を参考にして、ポップヒントを表示する設定をしておくことをお勧めします。
[貼り付けオプション]メニューのオプションにマウスを乗せた時に(②)ヒントが表示されるので(③)、オプションの内容がわかりやすいですね。
それでは準備ができたので、次の項からは実際にやってみましょう。
①値だけを貼り付ける
「請求書」の例で見てみましょう。このシートのセルE18(①)の合計金額をセルB7の「合計金額」欄にコピーしたいとします。この時に、ただ普通にコピー&ペーストをすると思ったとおりのデータが表示されません(②)。ここでは、「1,080」という値だけをコピーしたいのですが、数式バーを見ると、セルB7には数式が入力されていることがわかります(③)。
そこで、[Ctrl]ボタン(④)をクリックしてみましょう。[貼り付け]オプションメニューから[値](⑤)を選択します。
すると、セルE18の「値」だけがセルB7(⑥)にペーストされます(ここでは、貼り付け先のセルB7に「通貨」の表示形式が設定されているものとします)。
このオプションは、数式が入力されているセルのデータをコピーして、計算結果だけを貼り付けたい時に使える便利なオプションです。
②値と数式の書式を貼り付ける
前項で紹介した値だけを貼り付ける方法は、さまざまなケースで活用できるオプションですが、うまくいかない場合もあります。
例として「売上表」のセルB11(①)のデータをセルH2(②)にコピー&ペーストしてみましょう。セルB11には数式が入力されています。
ここでは、コピー元のセルB11に入力されている「18,798」という値をコピペしたいので、貼り付ける際には[Ctrl]ボタン(③)をクリックして[貼り付けオプション]メニューから[値](④)をクリックしてみましょう(「#REF!」というエラーが表示されていますが、ここでは気にせずに進みます)。
すると、セルH2には「18797557」(⑤)と表示され、桁区切りのカンマや「●●千円」のような千円単位での表示形式が解除されてしまいました。
実は、このような時は[値]ではなく[値と数値の書式](⑥)を選ぶとうまくいきます。数式や塗りつぶしなどのセルの書式はコピーせずに、値と数値に設定されている書式(ここでは「ユーザー定義」で指定したカンマ区切りなどの書式)だけをペーストできるからです。
今度は、意図したとおりの値をペーストすることができましたね(⑦)。
③罫線以外を貼り付ける
さまざまな種類の罫線が引いてある表のデータをコピー&ペーストするのは、案外厄介ですよね。例えば、「社員名簿」のセルC3(①)のデータをセルC8(②)にコピーしたいとします。
普通にコピー&ペーストすると、罫線まで貼り付けられてしまいます。コピー元のセルC3の上部に設定されている太い罫線が、セルC8にペーストされてしまいましたね(③)。あとから罫線の修正を入れるなどの手間がかかってしまいます。
ここで、[Ctrl]ボタン(④)をクリックして[貼り付けオプション]メニューから[罫線なし](⑤)を選択してみます。
すると、セルC8の上部には太い罫線は設定されずに、セルのデータだけがペーストされました(⑥)。
[Ctrl]ボタンを非表示にしたい
[Ctrl]ボタン([貼り付けオプション]ボタン)をクリックすると、[貼り付けオプション]のメニューが表示されて便利ですが、このボタンはペーストしたあとでも画面にとどまることが多く、邪魔に感じている読者も多いかもしれません。
[貼り付けオプション]メニューにはリボンからでもアクセスできるので(①)、ここでは[Ctrl]ボタンを非表示にしてみましょう。
[ファイル]タブ→[オプション]をクリックして[Excelのオプション]画面を表示します。
[Excelのオプション]画面の[詳細設定](②)をクリックして、[切り取り、コピー、貼り付け]欄の[コンテンツを貼り付けるときに[貼り付けオプション]ボタンを表示する](③)のチェックマークをOFFにします。
[OK](④)をクリックして設定は完了です。
これで、データをコピー&ペーストした時に、[Ctrl]ボタン([貼り付けオプション]ボタン)は表示されなくなります。
Excelの貼り付けオプションを使いこなそう
今回は、[貼り付けオプション]の中で知っていると業務に役立つオプション3つを厳選して紹介しました。
Excel業務に合わせて使うと、ぐんと作業効率をアップすることができますよ! ぜひ活用してみてくださいね。
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