いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】イラスト入り折れ線グラフでアピール力UP!エクセルで印象に残る資料を作るテクニック
2018年7月13日 06:55
伝わりやすく印象に残る折れ線グラフを作りたい!
売上の推移などを折れ線グラフにまとめることがよくありますよね。Excelなら折れ線グラフを簡単に作れるので、活用している読者も多いのではないでしょうか。
ただ、Excelで自動的に作成されるグラフをそのまま使うと、色合いやレイアウトが他の人の資料のグラフと似てしまったりして、印象に残りにくくなってしまうこともあります。
今回の記事の前半では、印象に残る折れ線グラフにするために、マーカーをオリジナルイラストにするテクニックを解説します。後半では、自動で作成されたグラフにひと工夫して、伝わりやすく印象に残るグラフを作るアイデアを紹介します。
いつもの手順でグラフを作ってからマーカーをイラストに変える
2つの商品の売上推移を記録した「主力商品売上推移(2018年)」の表(①)から折れ線グラフを作り、マーカーをオリジナルのイラストに変えてみましょう。
グラフを作る前に、マーカーに使いたいイラストを自分で描いたり、フリー素材をダウンロードしたりして、パソコンに保存しておく必要があります(ダウンロードした画像を使う場合には、著作権などに十分注意しましょう)。ここで使うイラストは、背景が削除されている(背景が透明になっている)ものにすると、グラフが見やすくなります。
手順は、途中までは普段折れ線グラフを作る時と同じです。グラフにしたいセル範囲(ここではセル範囲A2:C8)をドラッグして選択(②)し、[挿入]タブ(③)→[折れ線/面グラフの挿入](④)→[折れ線](⑤)をクリックします。
折れ線グラフが自動で作成されます。ここから、マーカーを変更する操作に入っていきます。まず、グラフエリアの中の任意の線(ここでは[りんごジュース]の線)をクリックして、選択します(⑥)。選択された線は、線が折れ曲がる部分に印が付きます。線が選択されたことを確認したら、選択した線の上で右クリック(⑦)し、表示されたメニューから[データ系列の書式設定](⑧)をクリックします。
画面の右側に[データ系列の書式設定]作業ウィンドウが表示されます。[塗りつぶしと線](⑨)→[マーカー](⑩)→[塗りつぶし](⑪)をクリックし、[塗りつぶし(図またはテクスチャ)](⑫)を選択して、[図の挿入元]欄の[ファイル](⑬)をクリックします。
[図の挿入]ダイアログボックスが表示されます。マーカーとして使いたいイラストが保存されている場所に移動して、使いたいイラスト(⑭)を選択し、[挿入](⑮)をクリックします。
ここまでの操作をしてみても、折れ線グラフにマーカーが設定されていないように見えます(⑯)が、この先の操作をすればイラストが表示されます。[データ系列の書式設定]作業ウィンドウの[マーカーのオプション](⑰)をクリックします。
[組み込み](⑱)をクリックすると、マーカーとして設定したイラストが表示されます。[サイズ]に表示されている数字(⑲)を修正すると、イラストの大きさを変更できます。これで、グラフの線が折れ曲がる部分にイラストを設定できました。
ここまでの操作が終わったあとに、シート上のマーカー以外の部分をクリックすると、マーカーの周囲に枠線(⑳)が自動で付けられていることがわかります。枠線があっても構わない場合はこのままでOKですが、今回はこの枠線を削除して、イラストだけをより際立たせてみましょう。
マーカーをクリックして選択します(㉑)。どれか1つのマーカーをクリックすれば、グラフ上のすべてのマーカーが選択されます。[データ系列の書式設定]作業ウィンドウで、先ほどと同じように[塗りつぶしと線](㉒)→[マーカー](㉓)をクリックします。
画面を下にスクロール(㉔)して、[枠線]欄の[線なし](㉕)をクリックします。
グラフのマーカー以外の部分をクリックすると、マーカーの周りの枠線が削除された(㉖)ことがわかります。
イラストの周りが透明になり、自然な感じでグラフに入りましたね。
できたグラフにひと工夫してもっと「伝わる」グラフを作る
ここまでの操作でできたグラフでもデータの変化を伝えることはできますが、ちょっと工夫するだけで、見ている人の頭にスッと入って、より印象に残りやすいグラフを作ることができます。
今の状態のグラフだと、グラフの線の色と設定したマーカーのイラストの色が少し合っていない感じがするので、まずは線の色をりんごと同じ赤に変更してみましょう。
[りんごジュース]の線(①)をクリックして線全体を選択し、[データ系列の書式設定]作業ウィンドウで[塗りつぶしと線](②)→[線](③)をクリックします。[色]欄の右側に表示されるペンキのアイコン(④)をクリックすると色の一覧が表示されるので、変更したい色(⑤)を選択します。
線の色が変わりました(⑥)。これなら、線の色がりんごのイメージと結びつきやすく、「りんご」に関わるデータとして、見る人の記憶に残りやすくなりますね。[りんごジュース]の線は、これで完成です。
ところで、線の色を変更する操作をしてみておわかりいただけたと思いますが、マーカーに関する作業をしている時と、線に関する作業をしている時では、作業ウィンドウに表示される内容はとてもよく似ています。画面に表示されている作業ウィンドウが、自分が操作したい部分に関するものであるかどうかを常に確認しながら作業を進めないと、思わぬ部分を削除してしまったりすることがあるので、注意するようにしてくださいね。
りんごジュースの時と同じ手順なので詳細は省きますが、オレンジジュースの線にもイラストのマーカーを設定します(⑦)。こちらは最初からオレンジ色の線が自動で作られたので、マーカーを設定しただけで、線の色は変更していません。
グラフタイトルを変更し、グラフエリアの枠を上下にドラッグして少し縦長にします(⑧)。自動で作成された縦横比のグラフよりも、グラフエリアを縦長にすることで、データの変化をはっきり伝えられるグラフになりました。また、マーカーどうしが離れて、グラフがより見やすくなりましたね。
最後に、グラフエリアやプロットエリア、グラフタイトルなどの色などを変更したら、グラフの完成です(⑨)。カラフルで楽しいグラフになりましたね。
このように、自動で作成されたグラフをそのまま使わず、色やグラフの形を少し工夫するだけで、見る人が理解しやすく、伝えたいことがよりはっきりわかり、記憶に残りやすいグラフを作ることができます。
マーカーをイラストに変えるなどのひと工夫で印象に残るグラフを作ろう!
今回は、折れ線グラフのマーカーをオリジナルのイラストに変えるテクニックを解説しました。さらに、グラフをもっと印象に残るようにするアイデアを紹介しました。
Excelで自動的に作成されるグラフももちろんきれいにまとまりますが、少し工夫するだけで、見る人の印象により強く残るグラフを作れることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
今回の記事を参考にして、印象に残りやすいグラフを作れるよう、いろいろ試してみてくださいね!
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