いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】名簿で変更前と変更後の部署名を並べたい!エクセルで置換結果を新たな列に挿入するテク

関数を使って所属部署名の変更を効率的に行いたい!

 組織の一員として勤務をしていると、所属部署名の変更や所属部署の統廃合に遭遇することはよくありますよね。組織改編が行われるたびに、社員名簿の所属部署欄を修正しなくてはならないとなると面倒ですよね。

 前回の記事では、[検索と置換]ダイアログボックスを使って社員名簿を効率的に修正する方法を解説しましたが、修正前のデータを残しつつ修正したい場合もありますよね。

 今回の記事では、前回と同じ社員名簿の例で、REPLACE関数を使って名簿の部署名を簡単に修正する方法を解説します。テクニックの引き出しはたくさん持っていて損はないので、ぜひ読んでみてくださいね。

REPLACE関数を使って文字列を置換する

 前回と同じ「社員名簿」(①)の例を使って考えてみましょう。前回と同様、組織改編の結果、「総務部」が「総務統括部」になり、「営業部」や「製造部」も「営業統括部」、「製造統括部」のように部名が変わったとします。「〇〇部を〇〇統括部に変更する」のように修正内容に規則性がある場合、REPLACE関数を使って簡単に修正することができます。

 最初に、REPLACE関数の概要について説明しましょう。REPLACE関数は文字列を置換したい時に使う関数で、対象の文字列のどの位置から何文字分を置き換えるのかを指定して、置換を行います。REPLACE関数の書式は次のとおりです。

 「文字列」には、置換したい文字列を含む文字列を指定します。「開始位置」には「文字列」の何文字目から置換するのかを指定し、「文字数」には「開始位置」から何文字分を置換するかを指定します。そして、「置換文字列」で指定した文字列で置き換えます。

 今回の例に当てはめて考えてみると、部の名前の3文字目から1文字分(つまり“部”)を“統括部”という文字列で置換すればよいことになります(②)。

 それでは実際に関数を使って入力していきましょう。その前に置換後の文字列を表示するための列を追加します(③)。

 まず置換後の文字列を表示するセル(ここではセルC4)をクリックして、[数式]タブ(④)→[関数の挿入](⑤)をクリックします。

 [関数の挿入]ダイアログボックスが表示されます。[関数の検索]欄に「REPLACE」(⑥)と入力して[検索開始](⑦)をクリックします。

 [関数名]欄に「REPLACE」(⑧)が表示されるので、選択して[OK](⑨)をクリックします。

 すると、[関数の引数]ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスを使って関数の引数を入力していきます。まず[文字列]欄に「B4」(⑩)と入力します。入力欄の右側に、セルB4に入力されている文字列「"総務部"」が表示されますね。このダイアログボックスの便利なところは、このように入力値を確認しながら、数式を作成できることです。

 続けて[開始位置]欄に「3」(⑪)、[文字数]欄に「1」(⑫)と入力します。[置換文字列]欄には「統括部」(⑬)と入力します。文字列を指定する時は「"(ダブルクォーテーション)」で囲むのが鉄則ですが、このダイアログボックスでは「"」を入力しなくても自動的に補足されます。

 最後まで入力を終えたら、[Tab]キーを押して入力値を確定します。すると、先ほどの[置換文字列]欄に入力された文字列にダブルクォーテーションが自動的に補足され(⑭)、ダイアログボックスの下部には数式の結果(⑮)が表示されます。

 想定どおりの結果になっていることを確認し、[OK](⑯)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。

 セルに直接「=REPLACE(…」と入力して数式を完成させてももちろん構いませんが、想定外の値が算出されたり、エラーが表示されたりすると戸惑いますよね。このダイアログボックスを使えば、引数の値や数式の結果を確認しながら数式を作成できるので、数式に苦手意識のあるユーザーにはお勧めです。

 シートに戻ると、置換された文字列が表示されていますね(⑰)。

 オートフィル機能を使って、数式をC列のほかのセルにもコピーします(⑱)。

 数式がコピーされ、置換後の部名がすべて入力されました(⑲)。

REPLACE関数を使って文字列を置き換えてみよう

 今回は、REPLACE関数を使って名簿の部署名を簡単に修正する方法を解説しました。ほかにREPLACE関数の活用例として、例えば「SS-1234」のように規則性のある商品コードの一部分だけを別の文字列に置換したいという場合にも使えます。

 ぜひ試してみてくださいね!

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