いまさら聞けないExcelの使い方講座
【Excel】オートフィルターより直感的でわかりやすい!エクセルのデータ抽出を効率化するスライサーが便利
2019年11月29日 06:55
オートフィルターを使い慣れていない人のための救世主?!
Excelを使って業務を行う中で、オートフィルターを使う機会は意外と多いのではないでしょうか。オートフィルターを使い慣れている人にとっては、何ということのない機能かもしれませんが、Excelを始めたばかりの人やオートフィルターに不慣れな人たちにとっては、操作が少し複雑に思える機能ともいえます。
例えば、次の「会員名簿」(①)で、オートフィルターを使って、性別が「女」かつ住所1が「神奈川県」のデータを抽出する場合、どのような操作をすればいいでしょうか。
まず、[性別]列の列見出しにあるフィルターボタン(②)をクリックし、表示されるメニューから[(すべてを選択)](③)クリックしてチェックマークをOFFにします。続けて、[女](④)をクリックしてチェックマークをONにし、[OK](⑤)をクリックします。
性別が「女」である会員のデータが抽出されました(⑥)。
さらに同様にして、住所1が「神奈川県」のデータを抽出します。[住所1]列の列見出しにあるフィルターボタン(⑦)をクリックし、表示されるメニューから[(すべてを選択)](⑧)クリックしてチェックマークをOFFにします。続けて、[神奈川県](⑨)をクリックしてチェックマークをONにし、[OK](⑩)をクリックします。
これで、性別が「女」かつ住所1が「神奈川県」の会員のデータが抽出されました(⑪)。
結構手間がかかりましたね。特定の項目でデータを絞り込むには、このようにオートフィルターを使うしかないのでしょうか。
実は、Excelには、オートフィルターのように特定の項目でデータを絞り込むことができる、「スライサー」という機能があります。スライサーを使うと、項目のボタンをクリックするだけで簡単にデータを抽出できるので、とても手軽に使えますよ。
スライサーを使ってデータ抽出をしてみよう
では先ほどの操作を、「スライサー」を使ってやってみたらどうなるでしょうか。「スライサー」の作成方法については次の項で詳しく解説するとして、ここでは、シート上にスライサーが表示されている状態から始めます。[性別]、[住所1]という名前の小さなウィンドウ(①)がスライサーです。まず、「性別」のスライサーの[女](②)という項目をクリックします。
続けて、「住所1」のスライサーの[神奈川県](③)という項目をクリックします。
たったこれだけの操作で、性別が「女」かつ住所1が「神奈川県」のデータを抽出できました(④)。
なんともスピーディーで手軽ですよね。これならオートフィルターに不慣れな同僚やお客さんにも使ってもらえそうです。
スライサーを作成する
この項では、シート上にスライサーを作成していきましょう。スライサーの機能を使うには、まず、表をテーブルに変換する必要があります。表をテーブルに変換する方法は、以前の記事を参考にしてください。
表をテーブルに変換できたら、スライサーを作成していきましょう。テーブル内のいずれかのセル(ここではセルA3)を選択して(①)、[テーブルデザイン](②)→[スライサーの挿入](③)をクリックします。
[スライサーの挿入]ダイアログボックスが表示されるので、抽出条件に使う項目を選択します。ここでは、[性別](④)と[住所1](⑤)にチェックを入れます。
抽出条件に使う項目にチェックを入れたら、[OK](⑥)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。
シートに戻ると、[性別]、[住所1]という名前の小さなウィンドウが2つ表示されます(⑦)。スライサーを作成できましたね。
ただし、この状態だとスライサーが重なって配置されてしまっているので、それぞれのスライサーをシート上で操作の邪魔にならない部分に移動しておきましょう。
まず、手前にある「住所1」のスライサーから移動します。マウスを「住所1」のスライサーの上に乗せると、マウスポインターの形が変わる(⑧)ので、そのままドラッグして移動します(⑨)。
同様にして、「性別」のスライサーも適当な場所に移動します。これで2つのスライサーの内容が見えるようになりました(⑩)。「住所1」のスライサーには、「会員名簿」テーブルの「住所1」列に含まれる内容が一覧になって表示され、「性別」のスライサーには、「性別」列に含まれる内容が一覧になって表示されています。
前述の項で操作したとおり、スライサー上にあるこれらの項目ボタンをクリックすると、その項目でデータが絞り込まれます。例えば[神奈川県](⑪)をクリックすると、住所1が「神奈川県」であるデータ(⑫)が抽出されます。クリック1つでデータを抽出できるので、簡単ですよね。
なお、抽出を解除したい場合は、[フィルターのクリア](⑬)をクリックすると解除できます。
直感的でわかりやすいスライサーを使ってみよう
今回は、直感的で初心者でも操作しやすいスライサーの活用方法を解説しました。今まで、オートフィルターの操作がうまくいかず、もどかしく思っていた人がいたら、ぜひ使ってみてください。また、自分はオートフィルターに慣れているけれど、周りがあまり使いこなせていないというような職場にいる人は、ぜひ同僚にすすめてみてはいかがでしょうか。きっと職場全体の作業効率アップにつながると思いますよ!
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