Blender ウォッチング

アドビの「Substance 3D Painter」は「Blender」ユーザーでも使う価値あり?

 本連載では、無料の高機能3Dモデリングツール「Blender」の使い方や関連情報を幅広くお伝えします。

今回は「Blender」が登場しないのでロゴマークのカラーリングだけでも

 今回は少し趣向を変えて「Adobe Substance 3D Painter」をご紹介したいと思います。もちろん「Blender」の記事ですので連携もするのですが、今回はとりあえず導入のみです。

入手とインストール

 今回はお試しとして30日試用版を下のリンク先からダウンロードします。

アドビ製品:デスクトップ、web、モバイルアプリ | Adobe

 ダウンロードページの「Substance 3D Painter」の[無料で始める]をクリックすると、「Adobe Creative Cloud」が未インストール場合は「Substance_3D_painter_Set-Up.exe」がダウンロードされるはずです。

 インストール済みの場合は自動的にダウンロードされますので、次の「とりあえず使ってみる」までスキップしてください。

ダウンロードページの「Substance 3D Painter」の[無料で始める]をクリック

 「Substance_3D_painter_Set-Up.exe」を起動すると、先に「Adobe Creative Cloud」がダウンロードとインストールが開始されます(ちなみにこのファイルはインストール後自動的に消滅します……スパイ大作戦か)。

 なお、両方のインストール・実行でメモリを結構食いますので、大事なファイルはあらかじめ保存しておきましょう。

インストーラー画面。囲み内の[続行]をクリックで実行

 注意をしないといけないのは、インストールの途中に、「アドビの製品が正規品かどうかを確認するアプリのインストール」を行う項目があることです(残念ながらスクリーンショットは撮れませんでした)。

 この項目はデフォルトで「有効」になっていますので、「Adobe Creative Cloud」を通したサブスクリプションでしか利用しないよ、という方は、無効にしてインストールすることもできます。

 その後、ログインが求められ、アドビのアカウントがある方、または他のサービスの既存のアカウントはそれでログイン、未登録の場合はアドビに登録する必要があります。

 そして「Creative Cloud」が開始後、続いて「Substance 3D Painter」の体験版がダウンロード・インストールされます。

「Creative Cloud」が開始後、ようやく「Substance 3D Painter」がダウンロード・インストールされる

 インストール後、自動的に起動する「体験版の残り日数」を示すダイアログで、[体験版を開始]をクリックして開始しましょう。

体験版の試用期限を知らせるダイアログ。右上の[×]で閉じてもOK

とりあえず使ってみる

 最初に機能の紹介のスプラッシュが表示されます。左下の[次へ]で先に進むか、興味がなければ右上の[×]でスキップしましょう。

機能紹介のスプラッシュ。左下の[次へ]で進むか、右上の[×]でスキップ

 次に「ホーム画面」ダイアログが表示されます。実は初回実行時はメニューが使えず、操作の大半がショートカットキーのみになるため、ここで一度終了してしまってもいいのですが、せっかくですので、まずは「ペインティングを開始」をクリックしてみましょう。

ホーム画面。まずは「ペインティングを開始」をクリックして試してみる

 すると、「Blender」の「Texture Paint」ワークスペースに似た画面が現れ、「3D」の領域には、どこかの親父さんみたいなキャラクターが表示され、右側の「2D」の画面には頭部モデルの「UV」が展開されたテクスチャ画像が表示されます。

左側にペイントツールと「3D」、右側に「2D」(テクスチャ画像)とレイヤーなどの情報が表示

 左側にある「アセット」パネルには、色々な「マテリアル」(質感)や「ブラシ」、「テクスチャ」があります。この中の球の1つを親父さん(仮称)の目……頭部に「ドラッグ」してみましょう。

親父さん(仮称)の頭部に「アセット」から球をドラッグしてみる

 次にボディには下のスキンの球をドラッグしてみましょう。

 ドラッグ後、「3D」のマテリアルはもちろん、「2D」も対象の体のモデルのテクスチャに変化していることに注意してください。

親父さん(仮称)の体に「アセット」をドラッグ。右側の「2D」の領域も体の物に変化していることに注意

 土台にも同様にアセットをドラッグしてみますが、今度はアセットパネルの図のタブ(①)をクリックし、「スマートマテリアル」にしてみます。

 そして上から2段目にある「Bronze Statue」(②)をドラッグします。すると土台の「角」が削れたマテリアルになりました。

アセットパネルの図のタブ(①)をクリックして切り替え、「Bronze Statue」(②)をドラッグ

 この「スマートマテリアル」は、形状を考慮することで、このような角の削れた部分などに適した質感で塗ってくれる機能です。「Blender」でもこれはできますが、習得コストや手軽さでは専用ツールであるこちらの方が上ですね。

終わりに

 「Blender」の連載のはずなのに今回は「Blender」がほとんど出てきませんでしたが、来週はもっと活躍してもらう予定です。

 ではまた。