石田賀津男の『酒の肴にPCゲーム』

Windows 11で「マインスイーパ」を遊びたくなったら?

ストアアプリのダウンロードが必要。年額1,000円のプレミアム版も

 PCゲームに関する話題を、窓の杜らしくソフトウェアと絡め、コラム形式でお届けする連載「石田賀津男の『酒の肴にPCゲーム』」。PCゲームファンはもちろん、普段ゲームを遊ばない方も歓迎の気楽な読み物です。

暇つぶしの定番だった「マインスイーパ」はいずこ

 Windows 95などから長くWindowsを使っている人には、「マインスイーパ」はとても懐かしい作品だと思います。筆者も勉強や仕事にずっとWindowsを使ってきましたが、本作はなぜかたまに遊びたくなり、触れてしまえば時間が飛ぶように過ぎていく、謎の魔力を持った作品です。

 以前は「ソリティア」とともに、Windowsを素直にインストールすると勝手に入っている、いわばWindows標準のゲームでした。しかし最近は暇つぶしにこれらの作品を遊ぶという話を全く聞かなくなりました。なぜでしょう? 気になったら筆者も急に遊びたい気分になりました。

きっかけはWindows 8

 まずはWindows 11で「マインスイーパ」を起動して……と思ったら、アプリ名で検索しても出てきません。Windows 11には「マインスイーパ」は標準ではインストールされていません。

 いつからこうなったんだろうかと調べてみると、弊誌の10年前の記事にこのような記述がありました。

これまではOSとともに標準でインストールされていたが、Windows 8ではそれがなくなり、ストアからダウンロードする必要がある。

 なるほど、Windows 8からは標準でのインストールがなくなったそうです。ちなみに、この記事を執筆したのは10年前の自分でした。記事を見るまで完全に忘れていましたね!

「Microsoft Store」アプリで「Minesweeper」を検索

 「マインスイーパ」はストアアプリになったということなので、Windows 11から探してみましょう。「Microsoft Store」アプリを起動して「マインスイーパ」と検索します。

「Microsoft Store」で「マインスイーパ」と検索

 2つほどヒットしましたが、提供元を見るとマイクロソフトではなく他社が開発したもののようです。もしや標準でインストールされないだけでなく、ストアアプリからも削除されてしまったのでは?

 と一瞬心配したものの、「Minesweeper」と英語で検索すると、マイクロソフトのゲーム開発部門であるXbox Game Studiosによる「Microsoft Minesweeper」が見つかりました。日本語でも検索で見つかるようにしておいて欲しいです……。

「Minesweeper」と検索すると、今度はそれっぽいものがヒット
こちらが探し物の「Microsoft Minesweeper」

 こちらは無料で提供されているので、[入手]のボタンを押してインストールするだけでOK。筆者は最初、インストール時にエラーが出てしまいましたが、PCを再起動し、Microsoft Storeでライブラリのアップデートをかけた後、「Microsoft Minesweeper」のダウンロードをいったんキャンセルして再試行すると、うまくインストールできました。

ゲームモードが増えて遊びの幅が広がった

「Microsoft Minesweeper」のタイトル画面

 さてゲームの方は、過去の「マインスイーパ」と同じく、パネルを左クリックして爆弾を探し出していくゲーム。パネルに書かれた数字は、周囲8つのパネルのうち、爆弾がいくつあるかを示しています。数字がなければ周囲のパネルには爆弾がないという意味。

 爆弾の場所がわかったら、右クリックでパネルにチェックを付けます。誤って爆弾のある場所を左クリックして開いてしまうと、爆弾が爆発してゲームオーバー。爆弾のないパネルを全て開ければクリアです。

ヒントとなる数字をたよりに爆弾の場所を推測していく

 本作にはステージの広さが8×8から30×16までの4パターンがあるほか、任意の広さを選べるカスタムも利用できます。クリアすると報酬として経験値が得られ、プレイヤーレベルが上昇していきます。レベルはただの実績要素のようですが。

ステージの広さを選べる。広いほど難しい

 ほかにデイリーチャレンジというものがあり、毎日5つ、特殊なルールのゲームをプレイできます。限られた回数であえて爆弾を引き続けるものなど、ユニークなものも含まれます。デイリーというとその日の分だけと思われそうですが、前月分までは後追いでプレイ可能です。

1日5つ用意されているデイリーチャレンジ
あえて爆弾だけを開いていくなどの特別ルールもある

 そして本作のメインコンテンツとなりそうなのがアドベンチャーモード。「マインスイーパ」のルールでダンジョンの岩を壊して進み、ひたすら下の階を目指して進むというものです。モンスターが登場したり、周囲数マスの爆弾の位置を知れるなどの補助アイテムがあったりと、通常のルールとは異なります。どうやら終着点と言えるものはないようで、延々と下層へ潜り続けていきます。

モンスターも潜んでいるダンジョンの奥へと進んでいく
お助け効果のあるアイテムも使える

 このほか外見を変えるテーマも用意されています。テーマの種類はゲームプレイを進めることで増えていきますが、昔のWindowsに収録されていたドットが荒い感じのテーマも用意されています。

テーマを変えて昔懐かしい外見に

無料だと広告表示あり。年額1,000円のプレミアム版も提供

 標準インストールではなくなった本作は、ゲーム以外の部分でも大きな変化があります。本作は基本無料ですが、追加サービスが受けられるプレミアム版が用意されています。いわゆるフリーミアムモデルを採用した形です。

有料のプレミアム版が提供されている

 プレミアム版にはいくつかの特典があります。まずは広告表示の廃止。本作はプレイ中に画面下部に広告が入ったり、次のステージに進む際に数十秒の動画広告が挟まれたりします。

 次にミスした際の無料継続機能。爆弾を開いても、そこからプレイを続けられるというものです。無料版だと広告の視聴で継続が可能です。

 過去のデイリーチャレンジも利用可能になります。通常では前月までのところが、本作の提供が始まった10年以上前までさかのぼれるようになります。このほか経験値の獲得量が10%アップ。実績を早く開放できるようになるでしょう。

 プレミアム版の料金は月額150円、または年額1,000円となっています。必ずしも支払う必要はありませんが、本作を快適に遊びたい人、あるいは過去に「マインスイーパ」を散々遊んだ分のお支払いの気持ちでどうぞ(現在のマイクロソフトに当時の開発者はいないかもしれませんが……)。

 ごく個人的な意見としては、無料版だとたまに動画広告が挟まってくれるおかげで、没頭していた状態から我に返れるというメリットがあります。アドベンチャーモードなどが増えたこともあり、今でも十分な中毒性で時間を溶かしてくれる作品だと思います。

著者プロフィール:石田賀津男(いしだ かつお)

1977年生まれ、滋賀県出身
ゲーム専門誌『GAME Watch』(インプレス)の記者を経てフリージャーナリスト。ゲーム等のエンターテイメントと、PC・スマホ・ネットワーク等のIT系にまたがる分野を中心に幅広く執筆中。1990年代からのオンラインゲーマー。窓の杜では連載『初月100円! オススメGame Pass作品』、『週末ゲーム』などを執筆。

・著者Webサイト:https://ougi.net/

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