やじうまの杜
フリーのドローソフト「Inkscape」も登場! ようやく充実を見せてきたストアに注目
導入が手軽、更新は自動、削除も簡単。ストアで手に入るものはストアで
2017年6月26日 06:00
“やじうまの杜”では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。
先日、フリーのペイントソフト「Krita」が“Windows ストア”でリリースされましたが、同じくオープンソースで開発されているドローソフトの「Inkscape」も“ストア”で入手できるようになりました。「Krita」は有料(プロジェクトの支援に役立てられます!)ですが、「Inkscape」は無料。
それにしても、最近のストアアプリの充実っぷりは大したものですね。Microsoftがあちこちのプロジェクトに声をかけてリリースの手助けをしているようですが、そのうちメジャーなアプリのほとんどは“ストア”から簡単に入手できるようになりそうです。
“ストア”からアプリをインストールできるメリットは、ワンクリックでインストールが完了し、余計なアプリが付いてこないこと。アップデートが自動で行われること。そして、アンインストールしてもシステムにゴミが残らないことです。つまり、安心で簡単ということ。通常のデスクトップアプリほどの自由度はありませんが、その分“お行儀がよい”とも言えます。
また、有償アプリの場合はライセンスを“Microsoft アカウント”で一元管理できるのもメリットと言えます。
たとえば「Adobe Photoshop Elements 15」は“ストア”から入手できますが、“ストア”のほかにはライセンス認証が不要で、10台のPCで利用できるというおまけ付きです。
そのほかにも、「秀丸エディタ」、「VLC」、「Slack」(バージョンアップ記事)、「Spotify」、「SoundCloud」(ベータ版)などの定番デスクトップアプリがすでに“ストア”から入手可能。“Windows Subsystem for Windows(WSL)”で動作する各種Linuxディストリビューションや「iTunes」なども“ストア”からリリースされる予定です。
大物以外にも、個人で開発された“痒い所に手が届く”系のツールも充実してきています。いい機会ですので、個人的におすすめのものをいくつか挙げてみましょう。
- 「SylphyHorn」:Windows 10の仮想デスクトップを使いやすくするアプリ(レビュー記事)
- 「EarTrumpet」:アプリごとに音量調整するユーザーインターフェイスを追加(レビュー記事)
- 「WinQuickLook」:Macの“Quick Look”機能をWindowsに追加(ニュース記事)
こうしたツールを“ストア”で公開するには、Microsoftと個別にコンタクトをとり、“RunFullTrust”と呼ばれる特殊な権限をアプリに付与してもらう必要があります。そのためかなりハードルは高めですが、ノウハウが蓄積され、プロセスが整備されれば、今後も“ストア”での公開を選択する開発者は増えていくのではないでしょうか。
『“ストア”から入手できるものは“ストア”から』が当たり前になるも、そう遠いことではないのかも。