これからはじめるChatGPTの基礎知識

ChatGPTでできることを知ろう ~活用方法は無限大

 話題の対話型AI「ChatGPT」の仕組みや基本操作をおさらいしてみましょう。このコーナーでは、人気AIの使い方がまるごとわかる新入門書『できるChatGPT』から抜粋してお届けします。
ChatGPTでできることを知ろう(以下、画像は『できるChatGPT』より)

調べもののやり方が変わる

 これまで何か調べものをするときは、検索サイトにキーワードを入力して、複数のWebページから情報を集めるのが一般的でした。これからは、ChatGPTが知りたいことに直接答えてくれます。自然な言葉で知りたいことを入力すると、その回答が直接表示されます。

膨大な情報から自然な回答を生成してくれる
【使いこなしのヒント】苦手なこともある

ChatGPTは、保有する知識が限られているため、未来の予測をしたり、2021年10月以降の最新の出来事に回答したりすることができません。また、検索サイトのようにWebページを直接探して、候補をリストアップすることもできません(有料版のChatGPT PlusはWeb検索にも対応)。

相談相手になってくれる

 判断に迷ったり、何から始めるべきかわからなかったりすることに直面したら、とりあえずChatGPTに相談してみるといいでしょう。友人に相談するのと同じように、悩みを聞いて、その解決方法を提案してくれます。会話を重ねることで、自分の考えを客観的に整理し直すこともできます。

【使いこなしのヒント】正しいとは限らない

ChatGPTは、知っている知識を元に、入力された質問に対する回答を生成しているだけに過ぎません。このため、回答が本当に正しいとは限りませんし、自分の悩みを解決するのに役立つとも限りません。

先生になってもらう

 ChatGPTは、こちらから指定することで、さまざまな役割になりきった回答をしてくれます。「英語の先生」「ITのサポート」「翻訳家」など、「あなたはこれから〇〇です」と入力することで、その役割を演じてくれます。ChatGPTの豊富な知識を言語学習や技術習得などにも役立ててみましょう。

英会話の先生といった役割を与えることができる
【使いこなしのヒント】著作権侵害に要注意

ChatGPTの回答は、インターネット上の情報や本など、学習したデータがもとになっています。このため、出力されたテキストが、既存の著作物と似てしまうことも珍しくありません。出力をそのまま使うと第三者の著作権を侵害してしまう可能性もあるので注意が必要です。

創作活動に役立てる

 ChatGPTを創作活動に役立てるのもいいでしょう。登場人物やシーンを指定して小説を考えてもらったり、季語を指定して俳句を作ってもらったりと、言葉を使った創作活動のサポート役として活用することもできます。ただし、出力をそのまま使えるとは限らない点には注意が必要です。

絵画や小説、詩などの創作活動を行わせることができる
【使いこなしのヒント】長文は扱えない

ChatGPTには文字数制限があるため、一定の文字数以上を入力したり、出力したりすることはできません。扱える文字数は正式には公表されていませんが、無料版の場合は2,000文字前後と考えておくといいでしょう(2023年6月時点)。

まとめ:活用方法は無限大

 ChatGPTには、決まった使い方はありません。人間が入力したことが、ChatGPTへの命令として判断されるので、リクエストに応じて、さまざまなふるまいが可能です。ここでは代表的な用途を紹介しましたが、リクエストの仕方次第では、さらにいろいろなことができます。その活用方法は無限大と言ってもいいでしょう。本書も第3章以降で、日常生活に活用できるさまざまな例を紹介しています。

書籍紹介:『できるChatGPT』

  『できるChatGPT』(清水理史 著/できる編集部 著/越塚登 監修)は、「ChatGPT」の仕組みから基本的な操作、便利な使い方まで1冊で解説した新入門書。

 すぐに使えていろいろ役立つプロンプトを「できる」シリーズならではの丁寧な説明とわかりやすい構成で多数紹介されている。また、「ChatGPT」と他の対話型AIとの違いや、使用する上で注意したい著作権への配慮、セキュリティ対策もしっかりと説明。この1冊で「ChatGPT」を安心して使うことができる。

 7月13日発売。価格は、単行本・電子版ともに1,760円。全160ページ。