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Microsoft、「Internet Explorer 11」のサポート終了を発表、~猶予期間は約1年、2022年6月15日まで
Windows 7/8.1や一部法人向け製品は除く。MSHTML(Trident)エンジンも維持
2021年5月20日 02:30
米Microsoftは5月19日(現地時間、以下同)、「Internet Explorer 11」(IE 11)デスクトップアプリケーションのサポートを2022年6月15日に終了すると発表した。Windows 10における後継ブラウザーは「Chromium」ベースの新しい「Microsoft Edge」となることも併せてアナウンスされている。
同社によると、「IE 11」の利用は3つの点からすでにお勧めはできない。
- 互換性:「IE 11」は他のモダンブラウザーやWeb標準技術との互換性が低い。どうしても「IE 11」でなければ閲覧できないWebページも、「Edge」の「IE モード」(少なくとも2029年までサポート)でカバーできる
- 生産性:「Edge」には「IE 11」にはないモダンな機能が多く搭載されている。たとえば、大量のタブを同時に開いていても、「Edge」ならばタブスリーピング(Sleeping Tabs)機能によりリソース消費量が抑えられる。タブをサイドパネルで切り替えられるようにする「垂直タブ」やWebサイトやコンテンツをサイドバーにクリップできる「コレクション」も有用だ
- セキュリティ:漏洩パスワードを警告する「パスワードモニター」などを備える「Edge」は、セキュリティの点でも「IE 11」より優れる。また、「IE 11」のセキュリティパッチは月に1回だけだが、「Edge」はより高い頻度で対策がなされる
そのため、デスクトップアプリケーションとしての「IE 11」を約1年後の6月15日に提供終了とし、ユーザーに「Edge」への移行を促す。実行プログラム「iexplore.exe」が削除されることはないが、アクセスしても「IE 11」は起動せず、「Edge」にリダイレクトされる。
ただし、過去の資産がより重要となる「Windows 10 LTSC」や「Windows Server」では「IE 11」が引き続き提供される。「Windows 7」(ESU)と「Windows 8.1」も同様だ。
また、MSHTML(Trident)エンジンに関しても、互換性維持のためすぐに削除されることはない。OS内部に「IE 11」由来の機能は残る。「WebBrowser」コントロールを利用するアプリも引き続き利用できる。
とはいえ、個人・家庭向けのスタンドアロン「IE 11」が終了することは、一般的なWebサイトやWebアプリで「IE 11」をサポートする必要がなくなり、モダンブラウザーへの対応に注力できることを意味する。これまで「IE 11」への対応に苦慮してきた開発者にとっては朗報といえるだろう。
なお、MicrosoftやGoogleのサービスのなかには、2022年6月15日の「IE 11」終了を待たずにサポートを打ち切ったものや打ち切る予定のものがある。「IE 11」の利用継続に固執することなく、できるだけ早い段階で「Edge」へ移行することをお勧めする。
製品またはサービス | 終了日 |
---|---|
Microsoft Teams web app | 2020年11月30日(すでに終了) |
Azure DevOps | 2020年12月31日(すでに終了) |
Azure Portal web app | 2021年3月31日(すでに終了) |
Google Workspace | 2021年3月15日(すでに終了) |
Microsoft 365 apps and services | 2021年8月17日 |
Microsoft Dynamics 365 | 2021年8月17日 |
Microsoft Power Platform | 2021年8月17日 |
Microsoft Power Platform | 2021年8月17日 |