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「Gmail」と「Google ドキュメント」に「Duet AI」が実現するライティング支援機能

モバイルでも利用可能

公式ブログ「Google Workspace Updates」

 米Googleは8月29日(現地時間)、「Google ドキュメント」と「Gmail」に「Duet AI」を活用したライティング支援機能をリリースしたと発表した。

 「Duet AI」は、「Google Workspace」に組み込まれた生成(ジェネレーティブ)AI。既存の作業を手早く済ませたり、品質を改善したり、新しい作業を始めるときのとっかかりとして役に立つ。

 たとえば、「Gmail」では[Help me write]ボタンで以下のオプションが選べる。

  • 下書きを書く:内容を言葉で簡単に説明すると、AIがメッセージの下書きを作ってくれる。返信であれば、スレッド全体の文脈を把握して下書きを作成可能
  • 下書きをフォーマルにする:ユーザーが書いた下書きを、AIが失礼のないように語調(トーン)を整えてくれる
  • 下書きを詳しくする:ユーザーが書いた下書きをもとに、AIが詳細を加え、肉付けする
  • 下書きを短くする:メールの下書きをAIが簡潔にまとめてくれる
  • I’m feeling Lucky:下書きをもとに、AIがトーンとスタイルのバリエーションを作成

 「Duet AI」に与えるプロンプトはメモのような断片でも十分で、人間が推敲しながら書いたかのような、洗練されたメッセージに仕上げてくれる。デスクトップのWebブラウザーだけでなく、モバイルデバイスにも対応しているので、出先でAIの助けを借りることも可能だ。

「Gmail」の[Help me write]機能

 「Google ドキュメント」の場合も、[Help me write]で以下のような機能が利用できる。

  • トーン:コンテンツのトーンをよりカジュアルに、またはよりフォーマルに変更する
  • 要約する:文書全体またはセクションの要約を生成する
  • 箇条書きにする:箇条書きを使ってテキストを表現する
  • 詳細化する:生成されたテキストにさらに詳細を加え、話をふくらませる
  • 短くする:コンテンツをより簡潔にする
  • 再試行する:下書きを再生成する
  • カスタム:生成されたコンテンツをより洗練させるために指示を追加

 原稿は最初の一文をひねり出すのが苦痛だったりするが、AIの助けを借りれば難なくクリアできるだろう。生成されたコンテンツにはスマートチップ、変数、ビルディングブロックを織り込むこともでき、たとえばチームメイトの名前や役職などをあとから埋め込みたいといった要求にも応えてくれる。

「Google ドキュメント」の[Help me write]機能

 なお、これらの機能を利用するには「Duet AI for Google Workspace Enterprise」拡張機能が必要。以下のプランで購入できる。

  • Google Workspace Business Standard
  • Google Workspace Business Plus
  • Google Workspace Frontline Starter
  • Google Workspace Frontline Standard
  • Google Workspace Enterprise Essentials
  • Google Workspace Enterprise Essentials Plus
  • Google Workspace Enterprise Standard
  • Google Workspace Enterprise Plus
  • Google Workspace for Education Fundamentals
  • Google Workspace for Education Standard
  • Google Workspace for Education Plus

 無償トライアルを申し込めば、14日間のトライアルが可能。ただし、当面の間、AIの回答は英語(米国)のみ。他の言語への対応は後日追加される。