いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel】セル内改行、行や列の移動、書式なしコピー……エクセルでついど忘れしがちな操作まとめ!

何度も行っている操作なのに、毎回やり方を調べている操作がある…

 Excelはたくさんの機能があるのですべての操作を覚えておくことはさすがにできませんよね。でも、自分の仕事に関係のある機能や操作方法についてはだいたい覚えているという人が多いのではないでしょうか。

 それでも、「なぜかどうしても覚えられない…」「しょっちゅう行う操作なのに毎回やり方を調べている…」という操作がありませんか。ちょっとした操作にもかかわらず、やり方を思い出せず「あれっ?」としばらく手が止まってしまう……そんな経験は誰にでもあると思います。

 今回は、表の作成中にうっかり度忘れしがちな小ネタをいくつかまとめて解説します。

テクニック1:セルの中で改行/長い文字列を折り返して表示

 「Excel通信 連載記事案メモ」(①)という表を作っている例を考えてみましょう。表の中には、まだ何も入力されていないセルや、入力された文字列が長くてはみ出しているセルがあります。

 空欄になっているセルC5には「折れ線グラフ」と「棒グラフ」という文字列を2行に分けて入力したいのですが、改行したい位置で[Enter]キーを押すと、Excelではアクティブセルが下のセルに移動してしまいますよね。

 このようにセル内で改行したい時には、改行したい位置で[Alt]+[Enter]キーを押します。ここでは、セルC5にまず「折れ線グラフ」(②)と入力し、[Alt]+[Enter]キーを押します(③)。

 セル内で改行され、「折れ線グラフ」の下にカーソルが表示されます。「棒グラフ」(④)と入力し、[Enter]キーを押します(⑤)。

 セルC5内で、「折れ線グラフ」と「棒グラフ」を2行に分けて入力できました(⑥)。すでに入力済の文字列でも、改行したい位置にカーソルを移動して[Alt]+[Enter]キーを押せばセル内で改行することができます。

 ところで、この表のセルC13にはセルの幅よりも長い文字列が入力されていて、文字列が表からはみ出しています。先ほどの例のように途中で改行するのではなく、文字列が枠の端に届いたらセル内で折り返して表示されるようにしたい時は、表示を変更したいセル(⑦)をクリックして選択し、[ホーム]タブ→[折り返して全体を表示する](⑧)をクリックします。

 枠の端で行が折り返され、文字列が表からはみ出さなくなりました(⑨)。

 セル内に改行を挿入する方法と、長い文を折り返して表示させる方法は、どちらも表の作成でとても役立つテクニックです。シチュエーションに応じて使い分けてみてくださいね。

テクニック2:表の中のセルや行の場所を入れ替える

 先ほどの「Excel通信 連載記事案メモ」には、各行に記事のアイデアがジャンル・テーマ・概要に分けて入力されています。この表の中で記事の順番を入れ替えたい時、どうしたら良いでしょうか?移動したい行を選択してコピーし、移動したい場所にペーストするだけでは、セルが上書きされてしまってうまくできません。

 セルの位置を入れ替えたい場合は、次のように操作します。まず、移動したいセルやセル範囲(ここではセル範囲A4:C4)を選択(①)します。選択したセルまたはセル範囲の上側の枠にマウスポインターを合わせると、マウスポインターの形が変わります(②)。

 マウスポインターの形が変わったら、セルを移動させたい位置まで[Shift]キーを押しながらドラッグ(③)します。[Shift]キーを押しながらドラッグしていくと、セルの移動する位置に太い緑色の線が表示されるようになります。希望する位置に線が表示されるようにドラッグしましょう。

 キーボードとマウスから手を離すと、選択したセルが移動し(④)、移動前に5行目から9行目に入力されていた内容が1行ずつ上にずれました。

 直感的にセルやセル範囲を移動できるのでとても便利なテクニックなのですが、意外にど忘れしがちではないでしょうか?[Shift]キーを押しながらドラッグするのがポイントです。ぜひ覚えておきましょう!

テクニック3:コピーで変わってしまった書式を元に戻す

 「6月第3週シフト表」の表を作成するために、セル範囲D2:I2(①)に日付を入力したいとします。すでにセルD2には日付が「10日(月)」と表示されているため、オートフィルで横方向にコピーすれば良さそうですね。

 セルI2までオートフィルで日付をコピーすると、日付は正しく入力されましたが、セルD2の書式もコピーされてしまいました。セルI2に設定されていたセルの塗りつぶしがなくなり、セルの右側の枠線が細くなってしまいました(②)。

 この場合は、セルを再び塗りつぶして罫線の設定を変更すれば最初の状態を再現することもできますが、もっと複雑な書式が設定されている場合などは再現に手間がかかりますよね。このような時は、オートフィルをしたセル範囲の端に表示されているオートフィルオプション(③)をクリックし、表示されるメニューから[書式なしコピー(フィル)](④)を選択します。

 すると、コピーされた書式が削除され、セルの色と枠線がもとの状態に戻りました(⑤)。

 これなら、複雑な書式の表でデータをコピーして書式が崩れても、すぐに正しい状態に戻すことができますね。

絶対に役立つ小ワザは確実に覚えて役立てよう!

 今回は、Excelで表を作成している時に意外と忘れがちな小ワザを3つ解説しました。どのワザもそんなに難しい操作ではありませんが、実際に必要な場面に出くわすと「これ、どうすれば良いんだっけ…?」となりがちだと思います。

 ちょっとした操作でも、毎回やり方を調べていると時間のロスは大きくなっていきます。本記事で解説したワザのように、よく使われる便利なワザは確実に覚えて、業務にどんどん役立ててくださいね!

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