でんこと旅するメタバースの世界
はじめてみよう「メタバース」、新しいチャレンジができる世界へ
敷居は決して高くない! ウェルカムな住民たちが待っている
2022年10月6日 06:55
~連載開始のご挨拶~
読者の皆様。こんにちは、はじめまして。メタバースライターとして活動しつつ、NPO法人バーチャルライツ公認の第0期VR文化アンバサダーも努めておりますでんこと申します。
2020年のクリスマス頃にひょっこりと「メタバース」に出会い、気がつけばメタバースの世界での生活にどっぷりとハマっています。メタバースの世界で過ごすのは、私にとっては当たり前の日常の1つですし、この世界でさまざまなチャレンジをするのはメタバース内のハレの日でもあります。
近年大きく注目されているメタバースですが、まだまだ言葉だけが先行しているばかりで、具体的に「メタバース」とはどんな世界で何ができて、どうやって始めて何をすればよいかまでは伝わっていないのが現状かもしれません。
そんな「メタバース」という世界について、メタバースの住人である私、でんこが今回からその有り様や楽しみ方などをお届けできればと考えています。
この連載を通じて「メタバース」という、現実とは異なるもう1つの世界の魅力の一端が伝われば幸いですし、この魅力的な世界へ飛び込んでいただけることに繋がればもっと嬉しいです。そしてこの連載が、読者の皆様にとって「メタバース」とは何かを考えるきっかけになれば、それこそメタバースで過ごしている住人である私にとって何よりの喜びです。ぜひ私とメタバースの世界への旅をご一緒していただければと思います。
メタバースってどんな世界? ~新しいことにチャレンジができる場所
一般的に「メタバース」とは「インターネット上の仮想世界」と解釈されていることが多いようですが、メタバースにはいろいろな見方があると思います。好きな自分でいられる世界、創造力次第でクリエイティビティを発揮できる世界――などなど、さまざまな表現がされていますし、私も実際にその通りだと思っています。
ただ私なりの言葉でメタバースを表現するなら、「現実世界とは異なるもう1つの世界」、コミュニティであるのと同時に「ほんの少しのやる気とアイデアで新しいチャレンジができる場所」だと思っています。
ここで例として、私がメタバースの世界に入ることとなったきっかけをご紹介します。上記のような、私にとって最も大きなチャレンジになったのは、メタバース内でパフォーマンスをするバーチャルDJとしての活動です。
実は学生時代からDJという職業に憧れがありました。魅力的な楽曲を探し、それらを流してフロアを盛り上げる。そんなDJの姿に漠然とした魅力を感じていました。
ですが、これまではそんなDJにチャレンジするきっかけがありませんでした。もちろんプロを目指しているわけではなく、趣味レベルでできればと思っていたのですが、ほかの誰かに披露するきっかけがなかったというのが最も大きな理由です。
インターネット上でネットラジオ的にすることももちろん可能だったと思います。ただそれだと聴いているお客さんが見えない、一方的なパフォーマンスになっていたと思います。
そうした中で、私にとってメタバースの世界に飛び込むことになった最も大きなきっかけはメタバース内で行われた音楽イベントでした。多くの住人がさまざまなアバターを身にまとい、音楽にあわせて踊ったり、ジャンプしたりしてはしゃぐ姿。それは私がやってみたかった、DJがパフォーマンスを行い、フロアを沸かせる姿そのものでした。
そしてイベントの主催者に連絡をとり、演者として出演させていただきました。それは私のこれまでの人生の中で非常に衝撃的な体験でした。これはメタバースの世界だからチャレンジできたことだと思っています。
これをきっかけに、メタバース内のトークイベントに参加したことや勉強会に登壇したこともありますし、メタバースについて情報発信をするライターとしても活動しています。メタバースの世界の魅力をさらに発信するため、NPO法人バーチャルライツのVR文化アンバサダーにも就任しました。メタバースの中で生活を始めたといっても、その中でさまざまなチャレンジができていると思います。
私にとってメタバースという世界はそういったチャレンジをさせてくれるもう1つの世界なのです。
メタバースの敷居は高くない! ウェルカムな人たちがいっぱい
そんなメタバースですが「具体的にどう始めればいいかわからない、何からすればいいかわからない」というのが正直なところかもしれません。ただ、メタバースは決して敷居が高い世界ではありません。
例えば、必要な機材というと高額なVRヘッドセットが必須のようにイメージされるかもしれません。しかし、現在メタバース(に近いもの)と呼ばれている「VRChat」や「cluster」、「NeosVR」に「SecondLife」に「Roblox」などさまざまな世界がありますが、これらのほとんどの世界ではPC単体でも飛び込むことができます。
また、一部のメタバースではスマートフォンでプレイすることもできます。まずは飛び込んでみる、体験してみるという意味ではそれほど敷居が高くないのです。個人的には「入り口はオンラインゲームをプレイ」するくらいの印象でしょうか。
そして、なによりメタバースの住人はウェルカムな人がいっぱいです。
メタバースの住人が制作したチュートリアル用のエリアが用意されていたり、ボランティアユーザーによる初心者に向けた案内会が定期的に開かれているところもあります。たしかにメタバースの世界ごとに操作などが微妙に異なっているのですが、それらについて丁寧に操作説明をしてくれたり、さらにはコミュニケーションをはじめるきっかけの場にもなっています。
メタバースの世界でお待ちしていますね
正直なところ、私が過ごしているのは「メタバース」という大きな世界の一部です。繰り返しになりますが、メタバースは現実世界と並行するもう1つの世界であり、生活の場所でもあるのです。現実世界も大きな世界で、その中に多様なコミュニティがあり、そこでさまざまな活動をされている人がいらっしゃいますよね。そういった意味ではメタバースもあまり変わりないのかもしれません。
私を含めメタバースの住人は、新しい住人となる皆様が来てくれるのをとても楽しみにしています。それは私たちが日々を過ごしているメタバースの魅力をもっと知ってもらいたい!というのはもちろんですし、新しい住人の方が訪れることでこの世界に何かが起きることを期待しているからかもしれません。
冒頭でもご紹介した通り、メタバースは新しい挑戦ができる世界だと思っています。百聞は一見にしかず、ぜひ一度お気軽に遊びにきていただければと思います。
次回からは早速、具体的にメタバースの世界へ入るためのガイドをお届けできればと思います。今回はメタバースの世界におけるウェルカムな空気感を感じていただければ幸いです。それでは改めてよろしくお願いしますね。
著者プロフィール:でんこ
バーチャルに活動の場を移したゲームライター。得意分野はビデオゲーム全般だが、最近はメタバースへの関心が強い。
ライターとして様々なメディアで執筆する一方、NPO法人バーチャルライツ公認の第0期VR文化アンバサダーでもあり、メタバース上の活動やメディアでの情報発信を通じてVR文化の魅力を普及させるべく活動中。
・著者Webサイト:https://note.com/denpa_is_crazy/