やじうまの杜

「Firefox」はいつまでWindows 7/8.1をサポートしてくれるの?

「Google Chrome」は2023年2月7日リリースの「Chrome 110」で対応打ち切りが確定

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「bugzilla.mozilla.org」における議論

 「Google Chrome」がとうとう、Windows 7 ESU/Windows 8.1のサポートを2023年2月7日で打ち切ることになりました。新しい「Microsoft Edge」(Chromiumベース)は「少なくとも2023年1月15日までサポートを継続」するとしていますが、「Chrome」と軌を一にすると思われます。そうなると気になるのが「Firefox」での動きですが――まだ確定ではないものの、「Chrome」「Edge」よりは少し長くサポートされそうです。

 「Firefox」には法人向けの長期サポートリリース(ESR)があり、それが続く限りは特定のOSのサポートを廃止するような大きな変更は行われないでしょう。もしあったとしても「Firefox ESR」に移行すれば、そのサポートが終了するまではパッチを受け取ることができます。

 公式Wikiのリリーススケジュールを確認すると、現在の「Firefox ESR」は「Firefox 102」系統で、最終版のリリースは2023年8月29日が予定されています。その次の「Firefox ESR」は「Firefox 115」系統(2023年07月4日、安定版が初公開される予定)ですが、ここでWindows 7/8.1のサポートを廃止し損なうと、2024年までサポートを継続する必要があります。

公式Wikiのリリーススケジュール

 普通に考えれば2024年までWindows 7/8.1の面倒を見るのは難しく、「Firefox ESR」がv102からv115へ切り替わるタイミング(2023年夏)にWindows 7/8.1のサポートを打ち切る流れになるでしょう。

 一方で、いまだに32bit版「Firefox」のユーザーが全体の約15%もいる点は懸念点です。

「Firefox」は2017年にWindows 7以降、搭載メインメモリ2GB以上の環境に64bit版を開放しており、いまだに32bit版を利用し続けている環境の多くは一時期流行った「ネットブック」の類のようですが、それらを切り捨てることにユーザーは納得するでしょうか。

 また、ハードウェアを入れ替えたくても、昨今の半導体不足でそれがままならないことも考えられ、サポート終了までもう少し猶予を与えるべきとの慎重な意見もあります。

 開発チームは「Firefox 102 ESR」のサポート期間を延ばすことや、Windows XPなどの古い環境をサポートすることに注力した「Firefox」クローン「Mypal」への移行を案内するなどの対策も検討しているようです。しかし、それはそれとして、我々ユーザーはそれに甘えず、できるだけ早い移行を進めるべきでしょう。