やじうまの杜

「Windows 10 October 2018 Update」で見つかっている不具合のまとめ(2018年12月10更新)

「Morphisec Protector」「Cisco AMP for Endpoints」との非互換問題が解消

 “やじうまの杜”では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。

「Windows 10 October 2018 Update」

 「Windows 10 October 2018 Update」の提供再開から約1週間が経ちました。データが損失するといった重大な欠陥はすでに修正され、安心して使えるようになったという「October 2018 Update」ですが、まだいくつかの不具合を抱えているようです。今回はそれをまとめてみました。

 問題が深刻な場合は、それが解決されるまで「October 2018 Update」へのアップグレードはブロックされます。そのため、“Windows Update”経由でアップデートする限りは問題の影響を受けることはないでしょう。手動でのアップデートを考えている場合や、すでにアップデートしてしまい問題に遭遇した場合は、それぞれの項目に掲げた外部リンクを参照しながらトラブルシューティングにあたってください。

デバイスへログオンした際、割り当てられたネットワークドライブに再接続できない(解決済み)

 同社によると、「October 2018 Update」では以下の問題が発生する場合があるとのこと。

  • 「エクスプローラー」で割り当てられたネットワークドライブに赤い“×”印が表示される
  • 「コマンド プロンプト」で“net use”コマンドを実行すると、割り当てられたネットワークドライブが利用できないというエラーメッセージが表示される
  • “ネットワーク ドライブに再接続できませんでした”というエラーメッセージが通知される

2018年12月6日追記:この問題は更新プログラム「KB4469342」で解決された。

「iCloud for Windows」(解決済み)

「iCloud for Windows」は、現在のところ「October 2018 Update」と互換性がない

 “iCloud”のデータへWindowsデバイスから簡単にアクセスできるようにする「iCloud for Windows」は、現在のところ「October 2018 Update」と互換性がありません。共有アルバムのアップデートや同期の際に問題が発生する場合があります。

 「iCloud for Windows」がインストールされている環境では「October 2018 Update」へのアップデートがブロックされます。また、「October 2018 Update」環境へ「iCloud for Windows」をセットアップしようとすると、警告ダイアログが出てインストール処理がブロックされます。

2018年11月28日追記:この問題は「iCloud for Windows 7.8.1」のリリースにより解決された。

トレンドマイクロの一部法人向け製品

トレンドマイクロ社のサポートページ

 「OfficeScan」や「Worry-Free Business Security」といったトレンドマイクロの法人向け製品の一部は「October 2018 Update」とまだ互換性がなく、主要な機能が動作しなかったり、予期せぬ不具合が発生する恐れがあります。

 該当する製品がインストールされている環境では、「October 2018 Update」へのアップデートがブロックされます。影響を受ける製品とパッチの提供日は、トレンドマイクロ社のサポートページで確認できます。

「Morphisec Protector」「Morphisec SDK」(解決済み)

 「Morphisec Protector」、並びに「Morphisec Software Development Kit(SDK)」を利用して開発されたアプリがインストールされた環境で、「Microsoft Office」ドキュメントを保存できないという問題が確認されており、アップグレードの停止措置が取られています。Morphisec社の製品以外にも、Cisco社の「Advanced Malware Protection(AMP) for Endpoints」などに影響があります。

 影響のあるアプリを削除するか、MorphisecやCiscoが問題を解決したバージョンをリリースするのを待ちましょう。

 ちなみに「Morphisec Protector」「Morphisec SDK」は、マルウェアの攻撃目標となるメモリアドレスを変化させることで攻撃を無効化するセキュリティソリューションなのだそうです。ウイルス定義ファイルや振る舞い検知、AIを用いた検出といった“相手の出方に対応する”タイプとは根本的に異なり、マルウェアを騙したり、攻撃のリスクやコストを高めて攻撃を諦めさせたりといった、“より積極的にマルウェアと闘う”タイプの対策を行う新たなソリューションとして注目されています。

2018年12月10日追記:この問題はアプリケーションのアップデートにより解決された。「Windows 10 October 2018 Update」へのアップグレードを試みる前に、修正版へ更新することが推奨されている。

F5 Networks社のVPN

 PCを「October 2018 Update」へアップデートすると、F5 Networks社のVPNに接続できなくなる問題が報告されています。同社は「October 2018 Update」におけるリグレッション(ソフトに変更を加えたことで、既存の動作に問題が生じること)が原因だとしており、「October 2018 Update」へのアップデートは一時的にブロックされています。

 なお、修正プログラムの提供時期は未定。同社のサポートページで回避策が案内されているので、当面はそれを参考にユーザー側で問題を解決する必要があります。

ディスプレイから音が出ない不具合(2018/11/26 追記)

 まだWindowsでサポートされていない機能を有効化したディスプレイドライバー(v24.20.100.6344およびv24.20.100.6345)をIntelが誤ってリリースしたことが原因で、一部の「October 2018 Update」環境でモニターからオーディオを再生できない問題が発生しています。

 当該環境では「October 2018 Update」へのアップデートが一時的にブロックされています。ディスプレイプレイドライバーを削除するか、更新プログラムで修正するのを待ちましょう。

クリップボードの履歴画面へアクセスすると、タッチキーボードが表示されなくなる

タッチキーボードにあるクリップボードの履歴へアクセスするためのアイコン

 「October 2018 Update」にはクリップボードの履歴へアクセスする機能が搭載されており、タッチキーボードからも画面左上のクリップボードアイコンから簡単にアクセスできます。

 しかし、この方法でタッチキーボードからクリップボード履歴へ切り替えると(1)タッチキーボードが起動しなかったり、(2)クリップボードの履歴画面を閉じて再びアプリの入力エリアをタッチしてもタッチキーボードが起動しない場合があります。

 (1)の場合はタスクバーのタッチキーボードアイコンをタッチすれば、(2)の場合は一度デスクトップをタッチした後に再度アプリの入力エリアをタッチすることで、再びタッチキーボードを利用できるようになります。致命的な不具合とはいえないものの、キーボードのない端末では少し問題になりそうです。

WPFアプリでテキストボックスを非表示にすると、タッチキーボードが一瞬だけ現れる

 WPFアプリで“TextBox”コントロールを非表示にするような実装を行った場合、タッチキーボードが一瞬だけ表示される(起動してすぐ閉じる)現象が報告されています。この現象が発生するのは、キーボードがドッキングされていないタブレット端末で、かつ「設定」アプリの[デバイス]-[入力]セクションで“タブレットモードでなく、キーボードが接続されていない場合に、タッチキーボードを表示する”というオプションが有効化されている場合のみです。

 Microsoftは問題を調査中で、進展があり次第公式ブログで報告するとしています。

WPFアプリで読み取り専用のテキストボックスをタッチすると、タッチキーボードが現われる

 先ほどの不具合と似ていますが、WPFアプリの読み取り専用“TextBox”コントロールで、タッチすると本来表示されないはずのタッチキーボードが起動する現象も報告されています(発生条件も同じ)。

 こちらもMicrosoftが問題を調査中で、進展があり次第公式ブログで報告するとしています。

「April 2018 Update」でまだ修正されていない問題

 そのほかにも、「April 2018 Update」でまだ修正されていない問題がいくつか残っています。

安定性を重視したい:機能アップデートのインストールを遅らせる

 業務環境でトラブルに遭うのは避けたい、安定性重視で運用したい場合、「Windows 10 Pro」以上のエディションであれば、機能アップデートのインストールを最大365日間遅らせることが可能です。不具合が出尽くすのを待って、アップグレードすることができます。

 「設定」アプリの[更新とセキュリティ]-[Windows Update]セクションにある“詳細オプション”リンクをクリックし、下の方にスクロールすると“更新プログラムをいつインストールするかを選択する”という欄があるので、ここで機能更新プログラムのインストールを延期する日数を選択しましょう。

“詳細オプション”画面で機能アップデートのインストールを遅らせる日数を設定