やじうまの杜

【11月26日更新】「Windows 11 バージョン 24H2」の既知の問題まとめ

USB接続の複合機・スキャナーが検出されない問題が発生

 「やじうまの杜」では、ニュース・レビューにこだわらない幅広い話題をお伝えします。

「Windows 11 2024 Update」(バージョン 24H2)では、すでにいくつか既知の問題が見つかっている

 米国時間10月1日より一般提供が開始された「Windows 11 2024 Update」(バージョン 24H2)はビルドナンバーが「22621」から「26100」へと上がっており、多くの新機能や改善が含まれています

 しかし、そのためもあってか、すでにいくつか既知の問題が見つかっているので注意が必要です。問題が発生すると想定される環境には「セーフガード」が適用され、解決されるまで「バージョン 24H2」へのアップグレードはブロックされます。

 「インストール アシスタント」や「メディア作成ツール」を使えば、手動で強引に「バージョン 24H2」へアップグレードできることもありますが、トラブルを避けるためにもやめておいたほうがよいでしょう。

 現在報告されている問題は以下の通りです。

USB接続の複合機・スキャナーが検出されない問題

 「Windows 11 バージョン 24H2」へアップグレードするとUSBデバイスが検出できなくなる問題が確認された。ネットワークスキャナーで用いられている「eSCL」プロトコルをサポートするUSB接続デバイスが影響を受けるとされ、USB接続の複合機やスタンドアロンスキャナーが利用できない可能性がある。

「アサクリ」などUbisoft製ゲームが応答不能になる問題

 Ubisoft製の一部ゲームが「Windows 11 バージョン 24H2」で応答不能になる問題が発生。ゲームの起動中やロード中、またはゲームプレイ中に反応しなくなるだけでなく、場合によっては画面全体が黒くなることもある。

 影響を受けるゲームは以下の通り。

  • アサシン クリード ヴァルハラ(Assassin's Creed Valhalla)
  • アサシン クリード オリジンズ(Assassin's Creed Origins)
  • アサシン クリード オデッセイ(Assassin's Creed Odyssey)
  • スター・ウォーズ 無法者たち(Star Wars Outlaws)
  • アバター:フロンティア・オブ・パンドラ(Avatar: Frontiers of Pandora)

「VoiceMeeter」をインストールした環境でブルースクリーンが発生する問題

 VB-Audio Softwareの仮想オーディオミキサーアプリ「VoiceMeeter」をインストールした環境で、「VoiceMeeter」が予期せず終了し、デバイスでブルースクリーン(BSoD)が発生し、「MEMORY MANAGEMENT」というエラーメッセージが表示される。問題の原因は、「VoiceMeeter」のドライバーと新しいメモリマネージャーの非互換性によるものとみられる。

 本問題は、ドライバー側のアップデートで解決された。「Windows 11 バージョン 24H2」へアップグレードする前に「VoiceMeeter」アプリを最新バージョンへ更新すれば、セーフガード措置も解除される。

一部のASUS製デバイスで「Windows 11 バージョン 24H2」のインストールに失敗する

 ASUS製ノートPC「X415KA」「X515KA」など特定モデルを「Windows 11 バージョン 24H2」へアップグレードしようとするとブルースクリーン(BSoD)エラーが発生し、「バージョン 24H2」のインストールが完了しないことがある。搭載されたハードウェアコンポーネントに「Windows 11 バージョン 24H2」との互換性がないことが原因と見られる。

カメラを利用すると一部アプリが応答不能になる問題

 特定のデバイスで物体または顔検出機能が有効になっている場合、「カメラ」アプリが利用できない、「Windows Hello」による顔認識サインインオプションが機能しない、カメラを用いるアプリケーションが応答しなくなるなど、統合カメラにトラブルが生じることがある。

「Safe Exam Browser」が開かない問題

 各種e-Learningシステムを安全に利用するためのWebブラウザー環境 「Safe Exam Browser」 (SEB)が開かないことがある。v3.7およびそれ以前のバージョンを使用しているデバイスがセーフガードの対象。

「Easy Anti-Cheat」を利用する一部デバイスがブルースクリーンで停止する問題

 マルチプレイヤーオンライン(MMO)PCゲームなどで採用されているチート対策ツール 「Easy Anti-Cheat」 を利用する一部デバイスがブルースクリーン(BSoD)エラーで停止する。トラブルが発生するのは2024年4月以前にリリースされた「Easy Anti-Cheat」ドライバーを利用する環境がほとんどで、互換性のないドライバーがインストールされた環境にはセーフガードが適用される。

デバイスがロックされた後、指紋センサーで発生する問題

 デバイスがロックされた後、 指紋センサー に問題が発生する可能性がある。「Windows Hello」指紋認証での認証が行えず、ユーザーは別の方法でデバイスをアンロックするかログインする必要がある。この問題の影響を受けるのは限られたデバイスで、すでにセーフガードの対象となっている。

壁紙カスタマイズアプリが正常に動作しない問題

  壁紙カスタマイズアプリ が期待通りに動作しない場合がある。壁紙が正しく表示されない、デスクトップからアイコンが消える、デスクトップのプレビュー機能が失われる、仮想デスクトップが機能しないなどの症状があり、アプリケーションによってはエラーメッセージが表示される。影響を受けるアプリは複数あり、インストールされている環境にはセーフガードが適用される。

「Intel Smart Sound Technology」ドライバーとの互換性問題

  「Intel Smart Sound Technology」(Intel SST)ドライバー との互換性の問題。第11世代Coreプロセッサーのオーディオドライバー(IntcAudioBus.sys)がv10.29.0.5152またはv10.30.0.5152の場合、ブルースクリーン(BSoD)エラーが発生することがある。「Windows Update」などでドライバーを対策済みバージョンへ更新すればセーフガードは解除される。

「Asphalt 8」が定期的に応答しなくなる問題

 Gameloft社のレーシングゲーム 「Asphalt 8」 が定期的に応答しなくなることがある。ゲーム中または終了中に例外が発生してゲームが応答しなくなり、ゲームの再起動を余儀なくされる。セーフガードの適用済み。