やじうまの杜

窓の杜が選ぶ! 2022年注目のニュースはMicrosoftのなんか「CCleaner」っぽいシステム最適化ツール、もとい「PC Cleaner」

年間アクセスランキングTOP25を公開。「Teams」への関心もより一層高まる

『窓の杜』の2022年・年間アクセスランキングTOP25を公開します

 いよいよ今年2022年も残りわずかとなってしまいました。もう本当にあっという間という感じで、年の瀬も押し迫る中、読者の皆様はいかがお過ごしでしょうか。

 今年も新型コロナウイルス感染症に関する情報をはじめ、ロシアによるウクライナ侵攻やイギリスのエリザベス女王の崩御といった悲しいニュースもありましたし、「FIFAワールドカップ カタール2022」で日本がドイツ相手に歴史的な勝利をおさめたことなど、ワクワクするニュースもいっぱいありましたね。

 弊誌が追いかけ続けているコンピューティングの世界にもさまざまなニュースがありました。特に今年は有観客での展示・発表イベントが多く開催されたことで、業界全体にコロナウイルス流行前の雰囲気が戻ってきたことを感じさせてくれた一年であったようにも思います。

 完全テレワークからハイブリッドワークへと、再び働き方が変化していく中で、私たちにとって身近なPC・モバイル技術をどのように活用していくのか、そんなことを改めて意識させてくれた一年であったともいえるのではないでしょうか。

 今回は年末企画ということで、弊誌『窓の杜』の掲載記事のうち、「ニュース」と「やじうまの杜」で取り上げた記事をピックアップした年間アクセスランキングTOP25を公開いたします。いったいどんなニュースが注目されたのかを再チェックしていく形で、2022年のコンピューティングの世界を振り返ってみましょう。

 なお、TOP25の全体ランキングは本記事の最後にご用意しております。まずはTOP3から見ていきましょう。

第3位:Windows 11へのアップグレードが「有料」に!? ~マイクロソフトが公式FAQで可能性を示唆

マイクロソフト公式FAQに記載されていた一文が大きな話題になりました

 Windows 10からWindows 11へのアップグレードの無償期間にまつわるトピックスが第3位でした。

 今年5月20日に掲載された日本マイクロソフト公式のコラム記事の一文に「2022年10月5日以降はアップグレードが有料化される可能性もあるため、早めにアップグレードすることをお勧めします」と記載されていたことから、これを不安視する一部ユーザーのコメント投稿を起点にして「予告もなしに、10月5日以降はWindows 11へのアップグレードが有料化になるのでは?」と大きな話題となりました。

 この記事が原因かは定かではありませんが、日本マイクロソフトは公式FAQ内にあった当該文言をしれっとサイレント訂正していたことも注目を集めました。

 しかし、現在も「対象となるシステムへの無料アップグレードに特定の終了日は設けておりませんが、いずれ終了する可能性はございますので、早めにアップグレードすることをお勧めします」となっており、アップグレードの有償化に含みを持たせてはいます。

第2位:「Windows 11 2022 Update」の不具合まとめ

今年は「Windows 11 2022 Update」(バージョン 22H2)の一般提供が開始されました

 今年は、Windows 11初の大型アップデートとなる「Windows 11 2022 Update」(バージョン 22H2)の一般提供が世界190カ国以上で開始された年でした。

 この機能更新プログラムには、[スタート]画面や「エクスプローラー」、タスクバー、「設定」アプリのアップデート、システム全体で機能するライブキャプションをはじめとするアクセシビリティ機能、「スマート アプリ制御」(Smart App Control)といった新しいセキュリティ機能など、多くの改善が含まれていました。

Windows 11 バージョン 22H2の新機能を使いこなす 記事一覧

 Windows 11初の機能更新プログラムということで、『窓の杜』でも多くのトピックスを取り上げましたが、年間ランキングの第2位を獲得したのは同アップデートの不具合に関する情報をまとめた記事になりました。現在のところ、来年に持ち越されたセーフガードは1件となっており、ほぼ解決に至っています。

第1位:Microsoftがなんか「CCleaner」っぽいシステム最適化ツールを配っている

Microsoftがシステム最適化ツール「PC Cleaner」を公開

 いよいよ第1位の発表です。2022年の年間アクセスランキングの第1位に輝いたトピックスは、Microsoft製のなんか「CCleaner」のようなツール、もといシステムクリーナー・最適化ソフト「PC Manager」でした。

 当初、配布サイトの「pcmanager.microsoft.com」がローカライズされておらず、紹介文が中国語(簡体字)のみということで、ちょっと怪しいアプリに見えたことも話題になりました。なお、配布サイトは現在、英語表記にも対応しています。

 「PC Manager」の売りは「簡素、邪魔にならない、安心、安全」だそうで、「CCleaner」のようにいきなり広告を出したりしないということも示唆していました。基本機能の「ヘルスチェック」、「ストレージ管理」、「プロセス管理」、「スタートアップアプリ」などに加え、アップデートを経て「ポップアップブロック機能」も追加されています。

 ちなみに、今のところ「PC Manager」はパブリックベータの扱いとなっています。興味のある方は一度試してみてはいかがでしょうか。

編集部ピックアップ:「Microsoft Teams」で障害 ~OfficeやSharePointなどの関連サービスにも影響拡大

7月21日に発生した「Microsoft Teams」のグローバルダウン。復旧には3時間以上も要しました

 ここでは、来年にも注目したいトピックスとして、編集部の独断と偏見で選ばせていただいた記事をご紹介します。

 7月に発生した「Microsoft Teams」のグローバルダウンを覚えていらっしゃいますか。

 この障害は「Teams」だけでなく、「Microsoft Word」や「Office Online」、「SharePoint Online」といった「Teams」に統合されている複数の「Microsoft 365」サービスにも影響を及ぼしました。

 結果的に復旧に3時間以上をも要したわけで、多くの利用者がテレワーク主体の環境下で社内・社外とのやり取りができない事態となりました。原因はデプロイメント(アプリなどを運用環境に配置すること)で内部ストレージサービスへの接続が壊れたことだとされています。

 「Teams」の大規模障害を受けて、その日のTVニュースでは日本国内の大企業におけるチャットツール利用率が取り上げられるなど、大きな話題となりました。当時の報道では、日本国内の利用率だと「Microsoft Teams」が1位、それに続いて「LINE WORKS」が2位、「Google Workplace」が3位、「Slack」が4位となっていました。

 社内の機密情報を扱うのに利用しやすい「Teams」ですが、こうした有事の際でも業務進行が完全にストップしてしまわないよう、テレワーク(あるいはハイブリッドワーク)下では単一のツールのみを使うだけではなく、すばやく代替手段に切り替えられるような環境を用意しておく必要性があると感じさせた出来事でした。コラボレーションアプリで1つにまとめたとしても、やはり複数のツールを使いこなす必要はあるということでしょう。

2022年 窓の杜・年間アクセスランキング

  • 集計期間:2022年1月1日~12月25日

 2022年に閲覧数の多かった記事を、上位25位までレポートします。ランキングは下記の通りです。

 さて、最後になりますが、今年も弊誌『窓の杜』をご愛読いただきまして、ありがとうございました!

 編集部一同、これからもコンピューティングの世界がより気軽に、より面白くなる、そんなワクワクするインフォメーションを提供し続けていく所存です。ぜひ「PCを活用する人の情報ツール」として弊誌をご愛用いただけましたら幸いです。

 来年2023年も読者の皆様にとって素敵な一年になりますように。それではよいお年を。